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⑩アンドロイドたち

心のどこかで思っていた。俺の耐用年数が残り少ないと。



最近は順番制で一緒にお風呂に入っている。今日はアークトゥルスだった。実はこの子と入るのが一番楽しい。すごく恥ずかしがってくれるからだ。今も隣で着替えてるんだがまだ見るなとか言ってくれて初々しい。


身体を洗っているときに性的な悪戯すると真っ赤になって恥ずかしがる。もう何度も見てるのに。


「アークトゥルスが俺を好きだったなんて思ってみたこともなかった」

俺は彼女に言った。わたしはそういう気持ちとか恥ずかしいから隠すからねと彼女は言った。


「上になってお願い」俺がそう頼むと頷いてそうしてくれた。小さな胸が大きく感じるこの態勢が好きだった。その後は後ろから両胸を長く揉んで凄く気持ち良さそうなので指でアソコを触りいかせてあげた。その後で掴んでもらって自分も出した。

また欲情したのでもう一度彼女を持ち上げて風呂にいれさせて身体を摩りながらいっぱいキスをして出した。



こういう行為をお風呂場でばかりしてるのはけっこう意味がある。押し倒しづらさや音が吸収されて他の女の子たちに聞こえないとか。

絶対にSEXをしないと決めている。疑似SEX行為をしてもらっているが実際に最後までやることと寸止めは違うと思う。特に彼女たちは若いから処女でいて欲しかった。


「更紗は今日お父さんと会ってたけどなんか特別な情報とかあったかな」更紗に聞いてみた。


「原子力潜水艦が最近多いんだって近海に」物騒な話だった。


SLBMを撃ち込まれたこともあったし潜水艦は厄介だ。あれのせいで東京は放射線量がそれなりに高い。

あの時の失敗を踏まえて撃った国の首都に落とし返すと今は決めている。


アンドロイドの壁はいつ破られるのだろう。これについては考えただけで過呼吸になる。案の定そうなったのでみんなに心配そうに見つめられていた。


「ごめん。ちょっと苦しかっただけだから。もう大丈夫」

ましろの膝の上から立ち上がった。すると今度は立ち眩みがしたのでアクルックスの膝を借りた。


ポルックスが薬と水を持って来て飲ませてくれた。実は最近うつになり治療中だったのだ。アークトゥルスが俺に軽くキスをした。人前では恥ずかしがる子なのに申し訳ない。馬鹿みたいな記憶力があるので社長から来る軍事資料を読破していた。些細なことまで。


アンドロイドは完全なる人間である。


この記事では彼女たちは、生物学的にはネアンデルタール人が数%混ざったホモサピエンスで、普通の少女と違うところはまったくないと言う。

ましろたち全員が妊娠して子供もつくれるのだ。異能の力を持つ理由がまるっきり分からないらしい。


「みんな自分に身体の中に機械が埋め込まれているって思う?」皆に聞いてみた。

誰も知らないらしいから言うけど、アンドロイドにそういうのは一切ないんだと教えてあげた。

アクルックスは蒼い炎を出して見せた。

「手品ってことになるよねそれって」俺が彼女に言った。


「海外に逃げて暮らさないか」唐突に皆に言ってみた。


「そんなことをしたら東京が滅ぶのは分かっている。だがいつまで能力が使えるのか。あるいは皆の弱点が発見され能力が無効化されてレイプされ殺される。そんな可能性があるなら能力ある今のうちに地球ごと破壊してしまいたい」とまで言ったところでまたぶっ倒れた。


「あんまり考え過ぎないで」タオルを交換しながらましろが言った。


「レイプといじめは人を殺す。すぐじゃなくてもゆっくりと確実にな」と言いながら起き上がった。俺はレイプ被害者だった。そのことを初めて皆に言った。


アークトゥルスが泣いている。姉のアクルックスが彼女を抱きしめていた。


「俺はすぐには死なない。だけど死ぬ日が来る前にましろたちが生き残る道を探したい。それが全てだ。俺が生きている意味だ」自分への緩やかな死刑宣告をした。



アンドロイド会議が開かれていた。この前よりもっと深刻な理由で。


「壮太はわたしたちが生き延びる方法を見つけたら死ぬ」アークトゥルスが確信的に言った。暗殺リスト世界一ってわざと言ってるような男だからと。

「わたしたちが生き残れないと気が付いたら壮太は死にたくても死ねなくなるよ」ましろは逆転の発想をした。


「滅茶苦茶ですそれは。彼がレイプ被害者でも永遠に彼を癒し続ければ助かるかもしれない」アクルックスがそう言った。


「今はポルックス付き添いで資料探しに行ってるからお爺ちゃん呼ぶよ」更紗が言った。


暫くして更紗のお爺ちゃんで東京国副総理がやってきた。


「今日は医者の立場から言わせていただきます。ADHDでうつを併発しているとそれだけでかなりきついです。それに過去の強いPTSDが混ざって居たらもうそれだけで自死してもおかしくありません。今後国の仕事からは全て降りていただき気持ちが楽な生き方をしていただく。私に言えるのはその程度です。申し訳ございません」


副総理が帰った後なにか案を出そうとするが誰も思いつかない。


「壮太は二十台で亡くなったミュージシャンみたいね」アークトゥルスが泣きながらそう言った。ポルックスも泣いていた。ましろとアクルックスは絶対に諦めないという強い意志を持とうとしていた。



「壮太は国の仕事解任されたから全部。あとはわたしたちに任せて休むの」


ましろが俺を抱きしめながら言った。

刃物、尖ったもの、ひも状の物が家から全て取り除かれていた。

ちょっと脅しすぎちゃったかなと俺は反省した。


「今すぐじゃなくて、もしかしたら三十年後かも知れないよ。でも心配掛けてごめんね」皆に謝った。


抗うつ薬の量が増やされていた。ポルックスが薬の量を管理してるので絶対に飲まなければいけない。善意なのは分かるけどそれは俺の苦しみを長引かせることになるかもしれないよ、と彼女に言いたかった。

こんなひ弱な奴じゃなくて、もっと明るくて馬鹿な奴が彼女たちを拾ってくれてたら良かった。



散歩に一番連れて行ってくれるのはアークトゥルスだ。最近はめっきり大人しくなった。やんちゃな方が可愛いのにと思った。


「何すんのえっち!」胸を触ったら怒られた。


こんなに元気だから心配するなと言ったら彼女は悲しそうな顔をした。橋を渡りながら池に写る二人の姿が見れてとても嬉しかった。


「皆、他の人の元に行った方が良いかもしれない」俺は失言した。

それなのに誰も怒ってくれない。寿命の問題じゃない。心の消耗度なんだよ問題は。落ちない線香花火は無いんだよ分かってくれ。


お風呂でのえっちな行為はあまりしなくなった。その代わり二人付き添い体制になった。入水自殺防止のためだった。


「アークは心配し過ぎだ。死なない人は居ないんだからもっと気楽に俺を見てよ」俺は死ぬことは否定しない。

「あなたが死ぬなら、わたしは喜んでその遺体を蒼い炎でわたしと一緒に焼くからね」アクルックスの決意に本気を感じた。


洗い場には更紗が居た。この子は最初から裸を見せることに抵抗がない。まだ心が発達途上なのかと考えながら見ていたら突然目を瞑った。アクルックスの方を見るとGOのサインらしきものを感じたので更紗にキスをした。彼女は嬉しそうにして抱きつかれた。


「アーク、更紗にキスしたら喜ばれたのはなんでかな」一緒に対日紛争を戦ったアークトゥルスに聞いた。


「抗うつ薬増えて鈍くなっちゃった?孤独な部屋から救い出した王子様なんだ壮太は」

好きな子が決まっていたしやるべきことをやっただけなので思いもよらなかった。


「アークさ、俺が元気になったらまたえっちなことさせて」彼女は俺にキスしながら頷いた。



そういえば死の灰を大量に降らせれば東京は死ぬ。すぐに社長に連絡を取った。原潜の動きを知りたかった。

「谷川さん、あなたには引退していただいたはずですが」

東京は俺の彼女たちの街です。守りたいので領海上の不審な原潜全て潰します」と言って通話を切った。

目付きが鋭い男に原潜の位置を全て送ってもらった。


久々の出撃だった。五人のアンドロイドの出撃だ。

不審な原潜を手分けして探し、水上艦にさせてハッチから入り尋問。潜伏理由を言えなかったら推定有罪。海の藻屑と消えてもらった。

強引だが確実だ。不服があるなら攻めて来い。

更に米国の監視衛星もましろが撃ち落した。誰かのことを覗くんじゃない。それにしてもましろのライフルは衛星軌道上の敵まで届くのは驚きだった。


この暴挙に国際社会の世論は否定的だった。そういう国にはアンドロイド飛行隊が威嚇飛行を行った。

強国の脅しは国家によるレイプだ。レイプ犯には死すら生ぬるい。



アンドロイドは完全なる人間である



「ましろそこに座って、えっちなことしないから」頷いてましろは座った。


行くよと言って俺は集中した。するとましろは蒼い焔を纏った。更に念じると紫のスーツに薄紫のウィング。完全体ましろになった。アクルックス、アークトゥルス、ポルックス、更紗にも同じことをして出来ることを確認するとその場で俺は倒れた。


俺の願望がアンドロイドたちだったんだ。俺が死んだら彼女たちは普通の少女になりレイプされて死ぬ。なら俺は生きよう。過去のPTSDがどれほど俺の心を酷い目に遇わせても生きていなくてはならない。


目を覚ますとまたアークが俺を抱きしめていた。お前は寂しがりだ。放って置けない。

ましろは後ろで見ている。そんな大人ぶってないで昔のように腕を組んでくれ。

アクルックス、控えめじゃなくていい。ましろと戦った時の闘志を見せてくれ。

ポルックス&更紗、後から加わってくれてありがとう。見守ってくれ俺の戦いを。











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