出会い
今日の講義も終わり美穂に話しかける。
「美穂〜もう帰る?」
「それがさ…今日は…」
「一緒に帰れないの?」
「まぁ…そうゆうことだね…ごめんっ!」
「いいよ いつもは一緒に帰ってくれるし」
「ありがとう〜!」
「それに“彼氏”でしょ行ってきなよ。」
「えっ!未弥なんで分かるの!?」
「美穂ってばわかりやすすぎだよ」
「私って分かりやすいの…?」
「彼氏が待ってるんじゃないの?」
「やばっ!本当にごめんねっ!ばいばい!」
「ばいばい」
美穂が慌ただしく帰った後。私は1人ため息をつく。
「今日は1人か…」
「あっ…今日は小林先生に会ってこようかな?」
私は1年生のときお世話になってから小林先生に会いに行っては相談をしたり、笑い話をしたりしていた。
私は先生の研究室をノックする。
「はーい!どなたかしら?」
明るい声が聞こえてきた。
先生は私の姿を見ると嬉しそうに微笑んだ。
私は先生に案内されいつもの場所に車椅子を止めた。
先生は私に何を飲むか聞かなくなっていた。
「私、ここに来すぎですか?」
私は不安になって先生に聞くと先生は私をみて笑った。
「そんなことないわよ?先生は1人で寂しいもの…未弥ちゃんが来てくれると空間がパッと明るくなって好きよ…」
先生はいつでも優しい。
私は先生に聞いてみたかったことを聞いた。
「先生…。先生は付き合ってる人いますか?」
「あら?未弥ちゃん…とうとう恋愛に興味をもったのね 」
先生は私を見て優しく笑う。
「先生!笑わないでくださいよ…」
「ごめんなさいね 真っ赤な顔をして聞いてくるあなたがとても可愛くて…」
「もう。真面目に質問してるのに…」
「ごめんなさい…付き合ってる人がいるかよね…付き合ってる人はいないわ。」
「えっ!先生付き合ってる人いないんですか?」
私はとても驚いた。
先生は42歳。
結婚はしていないけど性格は優しくて顔も綺麗。
付き合ってる人がいるとばり思っていたからだ。
「そんなに驚かなくてもいいじゃない…」
悲しそうな先生に急いでフォローをいれる。
「すみません…じゃあ先生は好きな人いますか??」
その質問に先生は少し間を空けて
「どうだと思う?」
と少し頬を赤らめて答えた。
私はその後、先生と沢山おしゃべりをした。
外はすっかり暗くなってしまった…。
先生が送っていこうか?と聞いてきたけど
これ以上迷惑はかけたくない。
大丈夫です。と答えて私は先生の研究室を後にした。
私は大学をでてしばらく進んだ所で止まっていた。
正確に言うならば“進めずに”止まっていた。
だろうか。
「なんで今日に限って…」
私は愚痴を零した。
いつもは普通に通れる道なのだが…木が倒れていた。
足が不自由でなければ跨たいで通ればいいのだが私はそうできない。
困り果てて泣きそうになっていると突然後ろから声をかけられた。
「その木…どかしましょうか?」
私が振り向くと彼はニコッと微笑んだ。
私がコクンと頷くと彼はあっという間に木をどかしてくれた。
「あの…ありがとうございました」
「いえいえ 困っている人を助けるのは当然の事ですよ!」
「本当に助かりました もしかして同じ大学ですか?あなたに見覚えがあって…」
私は何となく気になって聞いた。
「はい!あなたは竹澤未弥さんですよね?僕は同じ講義を受けている神崎陽人です!」
「やっぱり同じ大学だったんですね…あの…神崎くん…明日お礼がしたいので講義が終わったあとお時間大丈夫ですか?それと私の事は未弥でいいですよ?」
「うん!大丈夫だよ!未弥ちゃん!
気をつけて帰ってね!」
「よかった… 本当にありがとうございました
神崎くんも気をつけて…!」
未弥ちゃん…。そう言った神崎くんの声が頭から離れなかった。




