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決別の夜
深夜
何十年振りの家屋に最初は体が震えた
こんなにも人間は昔の記憶が
鮮明に呼び起こされるものだろうか
震える手を震える手で抑え
忍びこむ
遠い記憶の
両親の部屋へ歩む
ようやくこの日が来た
苦しむ奴らの顔は
僕の何十年もの苦しみを
自由へと解き放たれてくれる
お前らは、
罪のない僕に、
もっともっともっと、、、、、
‘もっと’なんて、
比べて欲しくもないくらい
苦しめたんだ
僕の人生を狂わせたんだ
奴らの死を確認し
その場から去った
殺人罪でも
強盗罪でも
窃盗罪でも
捕まえてくれ警察さんよ
いや、窃盗罪ではまずないか
あんな家から盗みたいものはなに一つない
僕は清々しい気持ちで
朝、交差点を渡ろうとしている




