SKILL
「フロンティアプラネット」ではゲームスタート時にスキルを5種設定できるのだが、実はスキルなしだと該当する行動ができないわけでもない。例えば器用値が高ければ道具の扱いは全般にうまくなるので、不器用なステータスの者が半端にスキルを取るよりも器用なキャラがノンスキルで扱うほうがうまい、などというケースがままあるわけだ。また、βテスト中に、行った行動に沿ったスキルが事後付与される事が確認されており、どうやら関連ステータスが高ければスキル取得もスキル成長もはかどるらしいこと、不得手な行動も続けて努力すればスキル化できることも検証されている。なお、スキルレベルも1からとは限らず、適性が高ければいきなりLV10で取得することもある。
「ぶっちゃけ、ここでとるスキルは何でもいいけど長所をさらに伸ばすか短所を埋めるか、ってはなしよね」
アイリスはスキルリストを眺めながら呟いた。現在、スキルリストにはβテスト開始時のそれの他、βテスト中に「発見された」スキルも並んでいる。そのうちいくつかの文字はグレイアウトしているが、それはつまり何かの上位スキルで前提スキルを持っていなければ選択できない、という事だ。例えば、「狙撃」スキルは「射撃」スキルがLV10以上にならないと取得できない。
「私は素が高スペックみたいだから割とスタート後の事後取得は進みそうだよね」
パワーやスピードは特化型のステ振りをした者には及ばないにしても平均値は越しているだろう。器用度と知力はβ最終時の自身の数値に匹敵する。
「機械知識と設計を取っておけばすぐにでもそれなりの物は作れるはず…」
生産職プレイで最初から高性能品ができればかなり有利だろう。
「航空機操縦は取っとくかなぁ。素材収集とか、クエストに要りそうだし」
作業ポッドをはじめ、宇宙機の操作は航空機に準じている。βで扱ったし対応ステータスも高いからノンスキルでも問題なく使えるが、スキルがあればもっとうまく使えるようになるだろう。
「格闘と射撃は保険に取っておいたほうがいいかな?それともどちらかを修理にしたほうがいいかも…」
少し迷って、格闘と修理を取得することにする。射撃は実行する機会が多そうな分、事後取得も早いとふんだ。
「以上を初期スキルとします。よろしいですか?」
システムメッセージにYESのアイコンをタップして答えると、ステータスに照らしてスキルレベルが計上され、表示される。
【機械知識LV27】
【設計LV24】
【航空機操縦LV24】
【格闘LV30】
【修理LV30】
【指揮LV27】
「…あれ?6つある?なんか選んだつもりがないのがある?」
詳細を見るべく覚えのない【指揮】スキルをタップ。
【指揮】軍事スキル。配下の部隊への適切な指示のサポートが得られる。また、出した指示が正確に実行される***種族固定スキルです***
「・・・おうふ」