アリスとの出会い
「あ、ありがとうございます。」
「ううん、大丈夫よ。」
その女の人がニッコリ優しい笑顔で言った。
「私はアリス。この肩に乗っているのがグレード。」
「ぴい!」
アリスの肩にのっている鳥、グレードが鳴いた。
「あなたは?」
「あ、フローラ・・・です。」
「そう・・・フローラちゃんって言うのね・・・
さっき、私の妹の花を買ってくれてありがとう。」
「あの、お礼なら・・・そこにいるサシャにしてください。サシャがこの花を買ったので・・・。」
そう話していると、サシャが気づいてこっちに近づいてきた。
「あ・・・どうも。」
「あなたがサシャさんですね。私の妹の花を買ってくれてありがとうございます。」
「え、いえそんな・・・。」
「でもどうして、そんな事でお礼を・・・?」
すると、アリスは急にこわばった顔になり話し始めた。
「・・・この里は、緑がありとても豊かな所です。そして、ここの住民達は優しく、いつも口癖で『誰かが何かに失敗しても、みんなで協力して助け合おう。』そう言って、お互いに支え合っていました・・・。」
「いました・・・?過去形だな。」
「そんなある日の事・・・。この里に、アクセルと言う男がいきなり現れて、皆の心を奪いとっていきました。」
「え?どうやって心を取るんだ?」
「それは・・・。」
「・・・魔法?」
フローラがポツリと呟いた。
「・・・!あなた達、魔法の事を知っているんですか!?」
「まあな、私達一応能力者だし。」
そうサシャが言うと、アリスが目を潤ませてこう言った。
「お願いです!私達と・・・!協力して下さい!」
「ぴい~~っ!」
続く