人間の里
「・・・んん」
フローラは目が覚めた。
ここはどこだろう。
私が寝てるところ・・・フカフカしてて暖かい。なんかフワフワしている物が頭の下にある。
フローラは体を起こした。
「お、気がついたか、フローラ。」
サシャがこっちを見てにかっと笑った。
「私・・・どこに寝てるの?このフカフカしてる所・・・。」
「それはベッドだが・・・?」
「じゃあじゃあ、このフワフワしている四角いのは?」
「これは枕。」
「へぇ~っ!世の中にはこんな寝心地良いものあるんだ~~!」
{そうか、フローラはベッドとかが無かったから、木の上で寝てたんだっけ・・・じゃあ色んな物を知らないのか・・・?}
サシャは悩んだ末、ある事を思い出した。
「それじゃあ、商店街に行って見るか?」
「それって何?」
「・・・まあ行って見ればーわかる!」
「うん!じゃあ行く!」
フローラはベッドから降りる時に白いものが、足首が巻かれている事に気がついた。
「これって・・・。」
「ああ、それか?それは-」
「知ってる!『包帯』でしょ?よく怪我するから、巻いてたんだよね~。」
{全部知らないって訳じゃぁ無さそうだな。}
サシャは考え事を置いといて、フローラと商店街に出かける事にした。
少女達移動中・・・・・・
「うわぁっっっっっ!!」
商店街には、いろんなものが売っていた。
しかも、人が何か叫んでいる。
「いらっしゃいいらっしゃい!今日は特売日だよ!」
「並んで並んで~~!」
「サシャっ!色んなのが売ってるね!」
「ああ、そうだろう?みんな屋台出してやっているんだ。」
すると、一人の少女が何かを売っていた。
花だ。小さな真っ白な花。
「そこのお姉さん。この花、買ってくれませんか?」
どうやらその子は、花売りの子のようだ。
「うーん、じゃあ一輪買おうかな。」
サシャはお金と交換に、白い花を買った。
そしてそれを、フローラに付けてあげた。
「似合うじゃないか。フローラ!」
「うわあ・・・可愛い花!ありがとうサシャ!」
サシャはキュンとした。やっぱりフローラが同い年と言うのが信じられなかった。
だってちょっと萌えちゃったからだ。同じ女の子なのに・・・
「ねえサシャ、あれは何?」
そう言ってフローラが走ると、さっきサシャに付けて貰った花が落ちた。
「あっ」
そうフローラが言うと、誰かがそっとそれを拾って持ってきてくれた。
「はい、どうぞ、これあなたのでしょう?」
フローラの目の前に、優しそうな女の人が立っていた。
続く