くろくろ星人まっしぐら
高校一年一学期登校初日。
あまりの緊張に躓き転けた。
恥ずかしいのを隠しながらも、運命が訪れる瞬間を待ち続ける。
高校に受かったときは、どれだけ喜んだことか。正直、友達には引かれたが、今度は誰かに惹かれるだろう。
「絢野 知咲さん。」
「はいっ!」
名前を呼ばれ私は返事する。
まぁとにかく、絢野 知咲は出会いを求め常に日頃から頑張る!と私の中で宣言しよう!
高校一年一学期開始から、約一ヶ月。友達は出来たと言えば出来た。そして、素晴らしいもうそれはそれはワンダフルな出会いが会った。それは、
くろくろ星人だ!
…何言ってんのこいつ?頭おかしいんじゃない?って思う人もいるだろうね。
これこそ、私の理想。
初めと比べれば、どこで方向性がおかしくなったのだろうか。
とりあえず、くろくろ星人は最高だ!と言っておこう。
くろくろ星人とは名前のまんまとにかく黒い宇宙人のことだ。
くろくろ星人の台詞には、
咲きましょう割きましょう裂きましょう〜
などのよくわからない台詞が多々ある。
* * *
「あっあの、私…くろくろ星人が大好きなんです。」
それは、突然やってきた。同じクラスの差時 つくりがいきなり私に言ってきた。
なんの告白だよ。と思いつつ、返答に悩む。
どうやら、くろくろ星人の同好会をつくろうと思うから入ってくれないかというお願いだった。私は別に構わなかったから了承した。
実際、私はくろくろ星人が大好きだ。しかし、そう簡単にメンバーが集まる訳もなく先生に止められた。どうにかして集めなければ!とつくりちゃんが燃えていた。くろくろ星人に対する愛が深すぎる。
…ここで終わりにしたいのだが、今までやってきたことが全部無駄になると思えば、嫌になってくる。誰もがこんな話どうでもいいだろうと思ってるだろう。しか〜し、…続けよう。
最低全員で五人は必要と言われ、あと三人探すことにした。
一日で見つけれたのは、一人だった。
一年五組の鈴林 琴音という人だ。とにかく、ごろごろ出来たらいいよと言って入った。
あと二人だが、この調子で行けば一年くらい掛けなければ無理な気がする。いや、一年以上かかるかもしれない。
とりあえず、一人だけでも入ってくれる人がいてよかった。
二日後。
なお、今も苦戦中。
くろくろ星人のために頑張らなければ…。