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はじまりの記憶
優しそうな若いお母さんが赤ちゃんを抱っこしている。
片方の手で買い物用カートを押し、もう片方の手でとても愛おしそうに赤ちゃんを抱っこしている。
まるでこの世で一番大切なモノのように。
私にはそう見えた。
「どうして私にはお母さんがいないの?他の子はあんなにお母さんに可愛がられてるのになんで私には抱っこしてくれるお母さんがいないの?」
激しい嫉妬と寂しさと悲しみ
それが私の人生最初の記憶
この記憶が今後の人生のほぼすべてを決定づけることになるとは、当時三歳の私には知る由もなかった。
読んでいただき、ありがとうございました。
あまり重たくなりすぎない表現で書き進めていきたいと思ってます。