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暁の史記  作者: 焚火卯
三章
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幕間『completeness』

 記憶を得た。

 愛情を得た。

 未来を得た。

 

 その炎が、全てを満たした時、私は全てを失った。

 萌芽は失落であり、完全こそ欠如だったのだ。

 

 それでも炎は満たされた。

 私は、フレン・ヴィヴァーチェ。

 

 

「あなたは、誰?」

 

 

 荒廃したブラギ村に、目を細め佇んでいる女がいる。

 同じ暁色の髪をした女だ。

 話しかけると、女は戸惑うように驚くように、しかし、懐かしむように、私を見た。

 靡く髪を押さえ、泣き出しそうな顔で唇を動かした。

 

「私は、フレン・ヴィヴァーチェ」

 

「————」

 

「だから、お前を殺さなくちゃいけない」

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