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はじまり




「よってファルシオン・ハヴィーナの王子の称号を剥奪し、流刑に処す」




 ファルシオンは馬車のなかで目を覚まし、悪い夢を見たのだとほっとした。

 しかし、手首にはまった枷と、近くに座って項垂れている男達を見て、数日前に実際に起こったことを夢で繰り返したのだと気付いた。

 第三王子だった自分はもう居ない。反逆罪で辺地へ送られる、ファルシオンという魔力なしの憐れな男が居るだけだ。

「飯の時間だ」

 馬車が停まる。ほんの少しの粥が配られるだけだが、ひと口でもいいから食べないといけない。昨日、馬車の隅でふたり、痩せこけた罪人が死んだ。

 これから送られる場所を考えれば、飢えて死ぬほうがましなのかもしれないが。




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