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Cosmos Endless World Online ~最凶PKは平和主義~  作者: 妖哨音/華月
始まりと嘘
9/18

冒険者ギルドでの受難3

日曜日に更新する僕でした。ごめんなさい(>_<)。勉強は本当に軽く入れただけです。

……被告人は、フレンドリー・ファイア(僕含め大体はフレファイと呼ぶ)。いや、なんで?あいつはなにかやらかすような奴ではないはずなんだけど。それに、彼自身がそんなことをする奴等を嫌っていると言うだけあって、それはそれはもう真面目な人なんだけど?あと、人から向けられる好意に極度に鈍感。これは、一部の人間以外には特に関係がないけれど。


容疑はヒュンガーの殺害。簡単に言うと、フレファイにはプレイヤー以外には効かないようになる【sein】があるはずだが、ヒュンガーが死んだ。現場には抉れた土があったらしい。なら、爆発か。えぐれるような闘い方をフレファイができるわけがない。なんでも一思いにした方が相手が楽だろうと言う理由で、仕方なくPKしなければならない時は、延髄を切るようなやつだ。爆死させるはずがない。


爆発当時、勿論の如くその近くにフレファイはいなかった。なんなら、安全に気を配りながら他のプレイヤーと談笑していた。しかし、その時間に範囲攻撃をしていたのはフレファイだから彼が怪しい、と検察官は言う。時間がずれていると分からないのかな?此奴は。2人だけ、きちんと証拠から導き出せる答えを言い、言いがかりをつけていない人がいるらしい。


というか、というかさ?その時間帯に範囲攻撃をしていたというだけで逮捕されてしまうのなら、僕とか音鬼とかArbre enchevêtréはどうなるんだろう?実験超大好き人間なイレーネなんて国家反逆罪とか言われそうなレベルだよ?あの筋金入りの実験バカの面倒は見るつもりないけれどね。


それに、フレファイがいないなら爆発はしないと思うのだけどなぁ。フレファイがいても、爆発はフレファイの現実のトラウマだから絶対に使えないんだけど。ざっと全て読んだ報告書によると、フレファイの範囲攻撃は火属性だから、一部だけ爆発は……そもそも無理だけど、器用な事ができない彼には無理。他の人がしたと考えたら水属性の人かな。フレファイを利用するならば。ヒュンガー内とプレイヤー内で諍いがなかったか、調べた方がいいかも。


報告書を作り上げた人は真面で良かったよ……。フレンドリー・ファイアが犯人とは到底思えませんって、バレないように書いている辺り、好感が持てるな。頭を読めば、『ふレむ度リ、不あ意挙確手位城 葉む任刃部就二医留』となっている。『フレンドリー・ファイア確定白。犯人は別にいる。』。


その次のページを読もうとページをめくる。同じ人の報告書のようだ。もしくは、もう1人か。字の癖がちょこっとだけ違う。これも、頭読みだけで良いのか。え、これにも気付かないの?まさか、報告書をちゃんとは読まずに提出したとか?この報告書を作った検察官に会えるように手配してもらおう。話は、裁判前でいいよねぇ?


『譜例夜、族派間即 保無来ち我雨葉頭 アれ出、真属だ都違右野破御可死い し由ぞく喪、一緒羽同自樹時ん徒は思会名衣』だから、『プレイヤー、族は魔族。本来違うはず。あれで、魔族だというのはおかしい。種族も、一応同じ鬼人とは思えない。』。


よりにもよって、鬼人か………。2人共同じ種族か、鬼人と妖狐かな。何気に、あの2種族、鬼人が全然フレンドリーじゃなかった頃から仲良いし。あとはこれ、絶対に鬼人のトップに言ってるよね?いや、言ったよね??まぁ、人間が魔族と同化するのは役者系統ならまだ難しいことではないのだけれど。力こそ全てとでも言うような世界には、そうそう()れないよねぇ……。


それに、力を持った者が種族内にいるから、他種族に反感を買うような行動をすればプレイヤーだって危ないってこと知らなかったのかな?検察官に同じ鬼人がいるみたいだし、話はきちんと聞かされていると思うのだけれど。話聞かない大人とかいるし、意味ない人々もいるよね。


というか、そもそもフレファイはPK(プレイヤーキラー)K(キラー)で、上位陣ではかなり希少種な常識人だったはず。そう、貴重な常識人。僕を含め、必ずどこかに精神的な綻びを持っていた上位陣では、本当に重宝された。揉め事の仲裁は、僕の方が的確に判断を下せたけれど、メンタルケアは絶対に無理。音鬼は、音楽でみんなを癒していたな………。


フレファイのseinはちょっとまだよく分からないけど、ヒュンガー付近に不興を買う事はかなり避けてたはずだから……先入観はダメ、よくはないけど。それに、報告書の文字は、この2つの報告書の人のだけが魔字(マジックレター)だ。本気であることを指し示すものとなっているから、確実だろう。魔字(マジックレター)を使って書いたものが、仮に嘘だった場合その人は死ぬから。だからこそ、赤榁が言ってきたから冤罪の方向性で良いのか。


1番高くて、1番面倒だけれどあの人が動いたのかな?牢は違う意味で鳥籠になってくれるだろうしね。壊すために音緒達が出張ることになる方が問題になるから、裁判でなんとかするしかなさそうだ。でも、鬼人が動いてくれるなら別。鬼人族の現当主は、元が人間なだけあってフットワークがかなり軽いから、期待していいかな。じっと座っていることの多かった種族だけれど、今の鬼人じゃ考えられないぐらいにフットワークが軽くなったんだよなぁ………。((遠い目


「赤榁、今何審目?」

「どういう事?何審って」

「え、陸翔そこから?中3の範囲だよ?受験大丈夫だったんだね、それで」


陸翔が三審制を知らなかったとは。民事裁判(家庭内や近所トラブル系、和解を目的とする)、刑事裁判(色々、判決がある)は分かるよね、さすがに。家庭裁判所と簡易裁判所で1審目をするわけではないけれど。家庭・簡易裁判所はこっちにはないし。


「間違いを少なくしたり、慎重にするために上告、控訴ができること」

「短縮し過ぎだろう……零夜くん。今回が最終の最高裁だ。だからこそ、頼むよ」


まぁ、多分一番怪しいのはその検察官なんだけど。複数人でことを進めている方が、可能性としては高いはず。いつでも尻尾切りにできるようにでもしてるんじゃないかな?フレファイ、プレイヤーの一部から凄く恨まれてるみたいだからね。僕が言うのもあれだけど。僕の敵の多さは生まれつきだから構わないけど、巻き込まれる先輩方が可哀想。


フレファイ自身は、元々は普通の人間だからちゃ〜んと加減はしないと。でも、僕だって地雷の一つはあるわけ。人の自由な権利を守るために脳を頑張って働かせよ。他者の自由を独りよがりな理由で縛る子なんてもうどこにもいらないよね?あぁ、楽しみな気がするや。鬼人の現当主も人間だっただけあって、人権問題にかなり積極的だからこれはさぞいい機会だろうし。


あははは、ははっ。


「「零夜、笑顔が怖いぞ」」

「え、なんで?」

「「(…………自覚はないだろうと思ってはいたけど、ここまで自分の顔面が物凄く整っているからこそ迫力があり過ぎるという事と、殺気が先程からダダ漏れである事に気付かないとは)」」

「…………?本当にどうしたの?」

「「なんでもない(あんま怒らせないようにしよう)」」


赤榁と陸翔がお互いに何かを頷き合っていたが、それが零夜に対する不興を買わないようにしよう、と志新たにしていたなどとは、流石の玲夜でもわからなかった。

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