確認。そして、失望。
テストが、ありまして、1週間更新できなくて済みません……。(スライディング土下座
「…は?CWOと同じ、時間も過ぎているだろうからここまで同じとは思っていなかったんだけど?」
景色が同じだし、急いで確認しないと。それに約束の時間までは1時間あるから……、職には一応就いておきたいな。変わらないっていうことは、おおかた同じ場所にギルドとかあるんでしょうし。
まずはステータスウィンドウを開いて、【sein】の情報確認しよ。seinと言うからには本質なんだろうけど、僕の。あの説明でも十分だけれど、カテゴリーとかがないのか気になる。CWOと似たような感じなのならhelpとかありそうなんだけどな……。
幸い、人通りが多いから、僕を見ている人はいないみたい。それを確認してから人のいなさそうな物陰に移る。万が一にでもディスプレイを覗き込まれたら嫌だしさ。まずはステータスウィンドウを開かないと。本来の人種とかって言っていたから、種族ごとにステータスの振り方も大いに変わっているのだろう。個人差も激しそうだな……。葉月さんも、この世界なら高くなるのかな?
【】Lv.0
零夜
HP300/300
MP32/32
SP42/42
STR36
MIND72
END29
MEND13
AGI18
DEX33
MDEX11
LUC50
保有スキル△
パッシブ▽
アクティブ▽
マジック▽
称号▽
特別称号▽
装備スロット▽
インベントリ01▽
所持金801,972,632,957,713,020フュール
所持金、僕が前にしていたゲーム全て残っていた総額の1割。約80京フュール。速攻で冒険者ギルドでも商業ギルドにでも行って口座作らないといけない金額にだね……。それと、インベントリ01?がよく分からないから「▽」を押す。内容出てきた…システムは変わってない。武具系は大体なくなっていて、許可証系は残っている……か。あとは、僕の専属鍛治師さん達が作ってくれた武器類と装飾品類が大体全部ある。
特別命名の付いたやつは残るんだ、という事が分かった。レベルが低かった時のもあるし、初心者狩りのPKにあっても倒せそうだな〜、鍛治師さんいつも装備のレベル制限のあるものにしては物凄く能力値が高い物作っていたし。それに、低レベル時には他の人と会っていないからね!
鍛治師の1人は、僕達の師匠でもあるからすぐにカラクリがバレちゃったし。「師匠が凄いから弟子の僕達も規格外に育つんだよ」って師匠に言った時、師匠は「俺は一般人、そう一般人だ…規格外なんかじゃない」とぶつぶつ繰り返してたけど、なんでだろう?もし、師匠が普通のそこら辺にいるような人だったら、国が崩壊すると思うんだけどな〜。師匠はコントロール能力が高いからよく分からないけれど、僕達よりも強いし。なんで鍛治師してるのかが分からないぐらいには強いのに……‼︎低レベルの装備はつけることができるはず。うん、早速装備を変更しておこうか。
特別命名の装備は普通の装備よりも遥かに使い勝手も、性能も良い。オーダーメイドで作る場合の内でも、かなり低い倍率でしか作ることができないと言われている。イメージをきちんと持っていないから作れないだけの間違いなんだけどね。それを指摘するほど僕は優しくなんかないから、現状を放置している。夕闇の袴は大好きなんだよな。夜闇の袴も夜に溶けるから好きだけれど、PKするつもりはないから使わない。
イメージをきちんと持つっていうのは、使う人がその武器をどう扱うかということや、どのような行動を取ることが多いかということをよく知っていて尚且つそれに合う武器の構成から考えるということだし。特別命名を作ることの多い人が、時間がかかるといって了承を得ようとしたら、さっさと作れと逆ギレされたから絶対作らないと宣言したら、他の人たちまで同調したとかいう笑えない話も僕の頭の中には入ってきている。
それよりも、特別命名が全てあるんだよね?え、あれぇ?つまり…嫌な予感が走り、特別称号の欄を押して、見る。
案の定、称号が残っていた。4つ、チート級の特別称号が。嫌だな。完全新規じゃないっていうのが。称号の1つに色々な奴の隠蔽できるのがあるから、隠そう。陸翔にバレるのはまだ先で良い。それに、その内の1つの称号で強くなる闘い方は、音鬼の専売特許みたいなものだ。音鬼自体が絶対に戻ってこないとは限らないし、この闘い方はほとんどのプレイヤーが使わないことを暗黙の了解にしているぐらいだし……。彼女が、この称号を手に入れられているのかは知らないけれど。特別称号は、他者も手に入れることができるものもある。これはそういうものだっただけ。
冒険者ギルドの方が近かったはずだし、商会に用はないから冒険者ギルドでお金預けよう。
それにしても、どうにもここの違和感が拭えないな。魔界があるぐらいだから異世界という捉え方でいいのだろうけれど、なんでここにしたんだろう?ゲームとして売り出した人に思惑があるとは思うけれど。あと、違和感といえば、今の所音鬼の最後の曲となっている"envy girls"の暗さは、3年前にボカロPとなり、最近曲の更新頻度が増えてきている『如月』なる人物の曲に似ているんだけど……。
でも、音鬼と如月では曲の世界観から趣旨から何から何まで全て違う。"envy girls"は、確かに暗さがあるけれどその時のコンセプトが自分だけを見てくれずに嫉妬する少年少女だったから、なんともいえない。音鬼と如月から感じる違和感も、この世界を選んだ売買人から感じる違和感も、どことなく似たような気配を感じる。これ以上は、僕でも首を突っ込めば無事ではいられない。そう本能的に感じ取って、知らないふりをすることに決めた。
称号は後ほど、何十話か先に。




