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『ムージュ号の発進 & 言葉の発信』  作者: Jupi・mama
第一章 プロローグ編
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6.『Moon暦726年3月24日(土)』

今回の文章は今の段階では、マギーのあずかり知らない、艦長とリリーさんの会話です。

6.『Moon暦726年3月24日(土)』


「リリーと二人で話すのは久しぶりね。おとといはマギーと話せてよかった。彼女の成長ぶりは素晴らしいわね。今回のことでマギーを少尉の階級に昇進させようと思うのよ。リリーの開発した時計が役に立ったから、私は伍長の階級をリリーに授けよう思います」


『えっ、私をですか』


「リリーの開発した時計をサームナッカ号にも取り入れようと思ってね。ニッシー大尉に別口で設計を頼んだから、『ムージュ号』には何度も訪れたでしょう。あなたたちの関係は素晴らしいと言ってたわよ。私たちの関係は誰も知らないから外部からの情報としてね。少尉には伍長の階級の部下が付けられる。リリーのボディーが完成したらマギーのそばに付けるでしょう。ニッシー大尉がほとんど完成してると言ってるけど、納得がいかない部分があるみたいで、そのことをマギーに伝えたいのでは」


『ありがとうございます。私はボディーがなくてもマギーのそばにいつもいますので、私はマギーの仲間のサリーを推薦したいです。サリーはキャプテンを尊敬してます。私よりもサリーを伍長の階級にできないでしょうか。何かいいアイデアはありませんか。サリーは集中力が素晴らしいです。感性が研ぎ澄まされると四方の人間の気配を感じ取れます。人間の視覚で見えない透視能力があります。彼女は場数こそ踏んでませんが、その場の適応能力も素晴らしいです。『ムージュ号』の仲間としては人を引きつける会話力もあります。私はマギーのそばにいつも存在させたいです』


 リリーさんは一気にサリーのことを説明している。


「リリーが意見をいうなんて珍しわね。そんなにサリーに惚れ込んでるの? 今度マギーと一緒に会うことにしましょう。サリーには内緒にして、それが条件よ。それで私が見定めることにしましょう。私の力で伍長の階級であればどうにかできるとは思う。マーシャル隊は優秀だからね。全員卒業と同時に伍長に昇進するように考えてもいいのかもね」


『ありがとうございます』


「土曜日には一緒に来させないで、マーシャさんと重要な話しになるから、このことは一部の関係者しか知らない極秘で行う予定だから、ほかの艦にはまだ話してないのよ。あなたたちだけしか知しらないことなのでしょう?」


『もちろんです。二人しか知りません』


「マギーの活躍で私の地位も向上するわね。今回のことが成功すればマギーの地位も確定すると思うから、私が必ず少尉にしてみせます。マーシャル隊は優秀そうだから全員上に来てから伍長になれば、マギーのそばに付けられると思うからね」


『はい、よろしくお願いします』


「話しは変わるけど、おとといは私が言ったことで何か質問されなかった?」


『はい。録音をしたのでお聞きになりますか』


「最初から聞かせてくれる」


『分かりました』


     ☆ ★ ☆


「なるほどね。マギーは会話力が向上したのね」


『私もそう思います。艦長がマギーにドクターのことを話してから、マギーは心を制御することを考えたみたいで、私の呼びかけに応じないこともあります。集中して別のことを考えてるみたいで、心をブロックする技術を身につけたみたいです』


「マギーなりにリリーから少し離れて自分の道を考えてるのでしょう。そう思わない?」


『ほんとうですね。大人に近づいたことなのでしょうか。何かあれば艦長の方から話してくれると前に言ってました』


「リリーのフォローも大変ね」


『いえ……ブロックされたときには寂しさを感じましたが、マギーに感情の言葉を教えてもらいました』


「……それは母親の心境ね」


『その言葉は考えたこともありませんでした。私は親友と思ってました』


「二人とも成長してるのよ。私が……母親の心境になるわね」


『……艦長からそういう言葉を聞くとは……今まで考えてもみませんでした』


「母親の心境っていう言葉?」


『そうです』


「それでは、私がマギーの母親だとしたらリリーはどう思う?」


『えっ、嘘でしょう。パーコンの私でも驚きますよ』


「……それはないけど……そういう状況も考えられるということよ。でもドクターの話しは真実なのよ。リリーが知ってる通りにドクターも私もマギーも『HUMAN』の教育を受けたのよ。私に何か起きたら確実にマギーにね。最初からの約束だから頼んだわよ」


『了解してます。百%承知してます。私が制御されても最後の十%で完了するようにセッティングしてありますから大丈夫です』


「そのことはよろしくお願いします」


『了解しました』



読んでいただき、ありがとうございます。


引き続き次話もよろしくお願いいたします。

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