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高校の制服がスカートだった件  作者: humihumi1234
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山下君の女装

蒼は山下に着せるための服を選ぶためクローゼットを開けた。クローゼットの中のスカートやワンピースなどをみて、山下は目を輝かせている。

「本当に女物しかないんだな。」

 山下がクローゼットの中をみて言った。

「うん、山下もわかると思うけど、かわいい服って魔力があるよね。一度着ると、辞められないというか虜になるというか。」

「わかる、わかる。最初は母親のスカートこっそり着ているだけで満足していたけど、すぐに他のも欲しくなる。」

「やっぱり、そうだよね。で、どれにする?」

 クローゼットから服を選び始めた。山下の希望も聞きつつ、サイズも合いそうなピンクのニットと黒のチュールスカートに決まり、着替え始めた。


「やっぱり似合ってないよね。」

 着替え終わった山下が、姿見で着替えた自分をみて言った。

「スカートの位置が低いからだよ。スカートは腰で履くから、へそより少し上ぐらいの位置にしてみて。」

「これくらい?でも落ちてこない?」

「女子は骨盤の形が違うから大丈夫みたいだけど、男子だと落ちてくるね。それウエストはゴムになっているけど、紐が入っているから縛って調節してみて。」

「こんな感じかな?」

 山下がスカートの位置を調整し始めた。

「もう少し上かな。この位置。」

 蒼はひざまづいて、山下のスカートの位置を調整し始めた。


「蒼、山下君、おやつ持ってきたよ。」

 ノックをした後、母が部屋におやつを持って入ってきた。ひざまづいている蒼の顔が、ちょうど山下の股の部分にあるところを見られて、

「お取込み中だったかしら?また後にするね。」

 母は慌てて部屋から出て行った。蒼は慌てて母の後を追った。

 

 山下の女装願望をかなえるために協力していたことを伝えると、

「そうだったの。まあ、蒼も女の子になったから、興味持つのもわかるよ。」

 山下の女装については理解してくれたみたいだが、蒼がひざまづいていた理由については誤解されたままだった。その誤解については、後でゆっくり解くことにして蒼は部屋に戻った。

「ごめん、中断しちゃったね。」

 そのあと、蒼は以前母から教えてもらったように、女の子らしく見えるように猫背を矯正したり、肩幅を細く見える方法を山下に教えた。

「最初よりは、男っぽさが消えた気がする。」

 山下も効果を感じたところで、再びノックの音がした。

「山下君、良かったらこれ使ってみる?」

 母は部屋に入ると、ウィッグを差し出した。

「蒼が必要かなと思って買っておいたけど、1年の間はスカート履かなかったし、2年生の時は地毛でどうにかなったから、使わなかったからよかったらどうぞ。」

 山下はショートボブのウィッグをかぶると、

「似合ってる。せっかくなので、メイクもしてみる?」

 母は蒼の時と同様にノリノリで山下の女装に協力してくれた。


「最後にリップをひくから、唇閉じてもらってもいい?これで、完成と。」

 母はメイクを仕上げると、手鏡を山下に渡した。

「かわいい。自分じゃないみたい。」

 山下が自分の姿に驚いている。そしてそのまま手鏡をじっとみつめて、自分の姿に見とれている様子を見て、蒼は自分も初めてメイクしてもらった時のことを思い出した。

「気に入ってくれたようね。それじゃ、女子会でもしようか。コーヒーと紅茶どっちがいい?」


 母の淹れてくれたコーヒーと紅茶でおやつを食べながら、

「蒼は初めてスカート履いた時、嫌がっていたけど、すぐに好きになって自分のスカートが欲がったりとかメイクも始めたり、あっと言う間に女の子になっちゃた。」

 母が思い出話の様に、蒼がスカート履き始めてからのことを山下に話した。山下には学校の決まりで女の子になっていると言っていたので、本当のことがバレるとちょっと恥ずかしい。

「森田は高校卒業したら男に戻るの?」

 母にばらされてしまった以上、秘密にしておく必要はないので、蒼は本当の気持ちを山下に伝えた。

「まだ決めてないけど、多分女の子続けると思うよ。」

「じゃ、一緒に大学受かったら、その時はよろしくね。」

「うん、わかった。二人で女の子で大学に行こうね。」

 そんな会話をしながら、嬉しそうな山下を見ると蒼も嬉しくなった。


 そのあと、山下はメイクを落として帰っていった。

「受験頑張ろうな。絶対二人で合格しよう。」

 帰り際に、山下はそう言い残した。山下の嬉しそうな笑顔に、蒼も嬉しくなった。やっぱりかわいい服には魔力がある。

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