お泊り会 その2
夕ご飯で作りすぎたと思った餃子もあっさりと食べ終わり、後片付けをした後お風呂に入ることになった。先に男性陣からということで、涼ちゃんと一緒にお風呂に入る。蒼が髪を洗っていると、湯船に浸かっている涼ちゃんが話しかけてきた。
「リンスとトリートメントの順番って最初迷わなかった?」
「うん、女の子になるまでそもそもトリートメントなんて知らなかった。なんで、シャンプーとリンスとあともう1本なんだろうと思ってたよ。」
「女の子になってから、ロングヘアの女の子をみる目がかわったね。」
「わかる!黒髪ロングって、すごく手入れが大変だよね。乾かすのも大変だし。ロングの女子って尊敬しちゃう。」
お風呂から上がり、体をふいて下着をつける。蒼は今日は最近のお気に入りのピンクにしてみた。涼ちゃんは水色のようだ。そのあと、寝間着として使っているピンクのワンピースに着替えた。
リビングに入ると、はるちゃんたちが蒼たちの寝間着をみて、
「蒼ちゃん、ワンピースなんだ。かわいい。」
「涼ちゃんのパジャマもかわいいね。」
少し恥ずかしいぐらいに褒めてくれた。
髪を乾かし、涼ちゃんが日課としているお風呂上りのストレッチに付き合っていると、はるちゃんと理恵ちゃんがお風呂から上がってきた。二人ともTシャツにハーフパンツの格好だ。
みんなお風呂も終わったところで、トランプを始めた。まずは理恵ちゃんリクエストの7並べから始めた。蒼は7並べは小学校の時数回やった程度であったが、高校生になってやると、思ったよりも戦略的で面白い。配られたカードを見て、どの列から出していくのか、パスを有効的につかって我慢比べをするなど、子供の時は何も考えず出していたのとはちがう楽しみがある。
自分が上がることよりも、他人を邪魔することを優先するのでもともと人間関係が良くないとできないゲームだなと思ったが、この4人なら大丈夫だろう。
そのあと、お風呂から上がってきた涼ちゃんのお姉さん美穂さんも一緒にトランプに加わり、ババ抜きや大富豪などで盛り上がった。
11時を回ったところでお開きとなり、寝るための準備を始めた。蒼は2階の涼ちゃんの部屋で寝るために布団を運び、女子たちは客間に布団を敷いた。
「おやすみ。」
そう言って蒼は2階にあがり、涼ちゃんと一緒に布団に入る。涼ちゃんと今日は楽しかったねと話していると、
「蒼ちゃん、ちょっとトイレ行ってくるね。」
そういって、涼ちゃんは部屋から出て行った。蒼は待っていると、部屋のドアが開く音がして振り向くと、涼ちゃんではなくてはるちゃんが立っていた。
「涼ちゃんは?」
「トイレに降りてきたときに、理恵につかまって、いまリビングで二人でいちゃついてるから、私もきちゃった。」
そう言って、はるちゃんがベッドに座ったので、蒼も横に座った。ちょっと緊張する。トランプしているときから気になっていた、はるちゃんの白いTシャツから透けているワインレッドのブラをつい見てしまう。
「蒼ちゃん、やっぱり男なんだね。」
みていることに、はるちゃんに気づかれていたみたいだ。
「ごめん。」
「じゃ、蒼ちゃんのも見せてよ。」
そういって、はるちゃんは蒼の後ろに回って、ワンピースの襟口広げて蒼の胸をみた。
「蒼ちゃん、ピンクなんだ。かわいい。」
すこし照れていると、
「蒼ちゃん、やっぱり女の子の胸に興味があるんだ。」
「一応男だからね。」
「私の触ってみたい?」
「いいの?」
蒼はやさしくはるちゃんの胸に手を当ててみた。いままで触ったことがない、やわらかく温かい感触だった。
「実は蒼ちゃんは本当に女の子になって、男子の方が好きになのかもって心配してたの。でも、大丈夫そうね。」
金本君の件をまだ根に持っているみたいだ。
「ごめん。」
「じゃ、つづきは大学に入ってからね。おやすみ。」
はるちゃんは、蒼のほほに口づけをして部屋からでていった。そして入れ替わりに涼ちゃんが部屋に戻ってきた。にやけたような、呆けたような顔から、涼ちゃんも理恵ちゃんと楽しんできたみたいだ。
「蒼ちゃん、寝ようか。」
「おやすみ。」
こうして蒼の楽しい夏休みの一日がおわった。




