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魔術師ギルドにて

 そうしてたどり着いた魔術師ギルドは、冒険者ギルドや生産者ギルドと同じく建物の形は同じような造りだった。ただ、建材に使われている石が少し白っぽい物が使われているのか建物自体の色味は冒険者ギルドよりも明るい。


 建物上部には冒険者ギルドのように、ギルドを示している看板がつけられている。冒険者ギルドは盾に剣が重なるような絵が書かれた下にこちらでの文字で冒険者ギルドと書かれていたが、魔術師ギルドでは杖と本が重なるような絵が書かれている。その下の文字は読めないけど多分魔術師ギルドと書かれているんだろう。後半三分の一ぐらいの文字が他のギルドと同じ文字が書かれている。


 予想通り魔術師ギルドもどの時間帯も開いているらしく、ギルドの扉は問題なく開いた。

 ギルド内へと足を踏み入れると、他のギルドとほとんど同じような構造をしていた。

 中にいる人たちは杖を持っている人やローブを着ている人もちらほら見える。大きな剣などを持っている人などは少ない印象だ。


「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」

「あの、ここのギルドの説明を聞きたいんですが」


 そうして職員の人から聞いた内容は次の通り。


 魔術師ギルドに登録するには。魔法を二種類以上使える必要がある。

 カウンターでは魔術書などの魔法を覚えることができるアイテムが販売されており、スタート時に選ばなかった魔法はここで買うとスキルポイントを振って覚えることができる。

 基本的な魔法、火魔法、水魔法、土魔法、風魔法がここでは買うことができる。他の魔法についてはもっと大きい街へ行くと取り扱いが増える。

 ギルドに所属していると、販売価格がほんの少しお得になる。所属しないと買うことができないアイテムもある。

 ギルドの登録数は特に上限は設けられていないが、それぞれに対してランクが設定されている。

 ギルドへの貢献度だけでなく、使える魔法の種類や技量によってもポイントが貰えてそれによってランクが上がっていく。


 ウミは一緒に行動していたときは火魔法しか使っていなかったから、あとからここで使える魔法を増やしたんだろうか。

 説明を受けてから販売カウンターの方を覗くと、最初にスキルを選ぶ際に並んでいた魔法が売られていた。基本的な属性の魔法書が一冊3,000ノードほどで少し高めの設定になっている。

 ここに関しては元々から魔法を使いたいと思っている人は最初のスキル選択時に魔法を取ってるだろうから問題ないだろうけど、始めてから魔法が必要になった人は序盤だとスキルポイントだけじゃなくお金が結構かかるから買うのが大変そうだ。

 水魔法を最初から取っていてよかった。

 簡易の魔法石の方が価格が高いのは旅人用にカウンターに並んでいる並んでいないの違いでもしかしたら住人には違う値段で売られているんだろうか。それとも魔法石自体か、それに魔法を刻む技術料的なものが含まれているからだろうか。

 あんまり値段の設定とかはつっこむといやらしいというか踏み込みすぎで失礼な感じもするから聞けないけど、ちょっと気になるところではある。

 単にゲームのシステム的に通常で取り扱いがあるないでの設定かもしれないけど。実物を見ていないからどれぐらいの厚さかは知らないけど、紙とインクの値段設定からページ数によってはもっと高価でもおかしくないわけだし。


 他にはMP回復ポーション各種などの消耗品や魔法を使うのに便利そうな簡単なアクセサリーなども売られていた。

 武器防具屋ではなかった効果のものもある。ここで扱われているのは魔法特化というか、魔法をメインで使う人に有用なものしか置いていない。


「あの、特殊紙と特殊なインクが売られているとお聞きしたのですが、この中にはないみたいです。品切れとかでしょうか?」

「それでしたら魔術師ギルドに所属している人しか買うことができないため、現在こちらには表示されておりません」

「所属している人限定……」

「ご入用でしたら、まずは条件を満たした上で向こうのカウンターで登録されるようお願いいたします」


 ウミやダスティンさんから聞いていた特殊紙とインクは一覧の中には売られていなかったから職員さんに確認したところ、ギルドに入っている人向けの商品として売られているそうだ。


 …ウミが持っていた特殊紙のこともあるし、結構気になるんだよな。まだ言語については分かる単語の方が少ないし、見ながらじゃないと書けないし読めないけど、色々と試せそうで考えるだけで面白そうな気がする。

 自分が魔法石に刻まれているものを写したものでも使えるのか、とか。文字の綺麗さや配置、円の感じなどによって効果が違うかどうかとかも気になる。


 もう一つ何か魔法を使えるようにしようかなぁ。幸い、買うと消耗品が買えなくはなるものの、1つぐらいなら魔法書が買えなくもない手持ちだ。


「うーん……でもなぁ」


 ウミは火魔法と何か。私は水魔法。

 これからもニーナやイッチ達と一緒に動くことがあるなら、被っていない方がいいかな。

 魔法書を買ったとしても、特殊紙やインクが普通の紙とインクよりも高いと考えると、今の手持ちだと買えない可能性が高い。


 焦って買うよりも、ウミと話して何を買うかを決めて、それまでは他のことをする方がいいかな。

 今の時点でこの魔法が使いたい、というのはないし。クリーンは魔法石を手に入れたからとりあえずは大丈夫だし。


 とりあえずカウンターでは何も買わず、挨拶だけしてギルドを後にした。


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