表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/62

休日二日目 最初のログイン

 

 ログアウト処理をすると、最初と同じく意識が浮上する。

 ベッドの上で装着していたヘッドセットを外し、寝転がったまま外したヘッドセットをベッド横のサイドテーブルに載せた。

 そのまま両手足を上下に伸ばすようにして動かす。ねじるようにして、腰と背中も伸ばしておく。そうして軽くストレッチをしてからむくりと起き上がり、時間を確認する。


 ログインしてからニーナと狩りに行き、イッチやウミと合流してから西の森へ。そこでランドロードスパイダーを皆で倒し、そのあとはポーションを作ったり納品したり絡まれたり。

 こうして思い返してみると色々あった気がするけど、今の時間は普段の寝る時間にもなっていない。とはいえ、慣れないことをして普段とは違う感じで疲れたような感じがするから今日はもう休んで、明日またログインすることに決めた。


 寝る前の準備を軽くして、きちんと電気を消して寝る態勢を取ってから目をつむる。

 電気がついていて明るいまま寝落ちしたりすると結局疲れも取れないから、きちんと湯船に入って、寝る状態にしてから眠りにつくのは久しぶりなような気がする。

 いつもはお風呂に入る前やご飯を食べた後に寝落ちたりしているから。


 ゲームをプレイしている人達しか書き込みできない掲示板も気になるところだし、情報サイトとかに魔力回復用のポーションとかの作り方も初級であれば載ってるかもしれないからその辺も気になる。

 でも、電気を消して目をとじたらすぐに眠りについてしまったようで、気づいたら朝だった。


 仕事がある日と同じ時間に設定したままの目覚ましを止める。

 365日動いている会社だから休みのシフトはマチマチで曜日で決まっているわけではない。下手に休みだからと目覚ましを切っておいたり時間を変えたりすると、仕事の日に目覚ましがならずにそのまま起きられない可能性があるから、休みの日でも一旦起きる時間は変わらない。

 ただし休みの日はそのまま二度寝三度寝してずっと眠り続けることも、ままあるけど。

 とはいえ、目覚ましと言っても朝起きる用、身支度や朝食などの準備をする用、家を出るリミット用に何種類か設定をしている中の、家を出るための目覚ましで起きたからそれほど早い時間ではないけど。

 最初と二番目の時間帯の目覚ましは止めた覚えも聞いた覚えもないから、多分完全に寝ていて気づかなかったんだと思う。


 昨日はちゃんと手順を踏んで眠りにつく状態にしてから寝たからか、昼寝をしたりしていない割には普段よりも疲れが残っていないような気がする。シャワーではなくお風呂につかったこともあるかもしれない。

 普段ならそのまま二度寝してしまうけど、今日はいつもと違って楽しみもある。

 このまま惰眠を貪るのは勿体なく感じたから、起きるぞ、と声に出してから身体を起こした。


 どうしても起き上がれないときや、活動したくないときは、こうやって声に出してやらなければいけないことを、やるぞ、と声に出すと比較的に行動に移しやすい気がしたからこうしている。

 なんかどこかでそういうような内容を見たか聞いたかしたような気もするから。まぁ勘違いとかソースが確かじゃない内容かもしれないけど、なんとなく自分ではそんな気がする程度でもやってもいいと思っている。家でしかやらないし誰かに迷惑がかかるわけでもないから。


 朝食を含めて朝の身支度をしてから、散歩を兼ねて歩きで明日からの食料を買い出しに行く。保存食は買いだめしてあるけど、牛乳とか卵とか食パンとかそういった日持ちしない物も家に置いて置きたい。明日からはまた仕事だし。


 洗濯は昨日したし、一人暮らしだから量もたまらないから今日はしなくても大丈夫だ。

 買い物も何事もなく終えて、ゲームを始める準備をする。


 今日は昨日できなかった解体の練習とか農場に内臓の納品とか、魔術師ギルドに行ってみたりもしたい。昨日依頼した装備も、今日ぐらいにはできると言っていたからそのあたりもスーサナさんから連絡がくるかもしれない。


 何時にログインするかは聞いていないし決めていなかったけど三人がログインしたら、次の街へ行くためのボスに挑むのもある。

 ニーナ達は土日が基本の休みでその後も多少休みを取っていると言っていたからいいけど、私に関しては明日からはまた仕事だから夜に時間がまとまって取れるとも限らない。今日中に少なくとも次の街へ行くぐらいまではしておいた方がいい、というのが私の状況を知っているニーナからの言だった。


 本体自体のログインをすませ、ノイリオンへのログイン処理を行う。

 三人とも名前のところが灰色になっているから皆はログアウト中なんだろう。ニーナとイッチの名前横にあるレベルが、昨日別れたところから更にいくつか上がっていたからあの後もかなりレベル上げなり狩りなりをしていたのだと分かる。

 多分遅くまで遊んでいたんだろう。


 そうなると今日のログインは昼過ぎぐらいからになるかもしれないから、それまでにやりたいことを済ませて更に狩りにも行けるかもしれない。


 ゲーム内の時間は大体開始から3日目の深夜帯だった。もうすぐ日付が変わり4日目になる、それぐらいの時間。

 広場の周辺は暗く、建物の壁面につけられた明かりによってほのかに照らされている。深夜だからか夜明け前よりも少し暗く感じるけど、全く移動ができないほど暗いわけではない。ゲーム内で夜にログインする人もいるから、動けないほど暗かったらゲームにならないからだろう。


 とりあえず満腹度が低くなっていたから、多めに買ってしまってあった串焼きを食べてお腹を満たす。ニーナが夜中でもギルドは開いてると言っていたから、まずは冒険者ギルドへと向かった。


 受付でイノシシと狼の解体を教えて欲しい旨を伝えると、前回と同じように作業部屋へと案内された。

 ノックをして声をかけてから扉を開くとそこには見知った人が立っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ