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3、能力測定

翌日、凛香と共に学園に向かう。


「あんた、隠蔽は大丈夫なの?」


「あぁ、もちろんだ。」


「ならいいけど。」


そして、鑑定の時間がやってくる。基本的に呼ばれるのはランダムだ。能力が高い者から呼ばれやすいとの噂もある。実際にそうだろうと思うが。安定して新城や凛香が先に呼ばれていた。


新城シンジョウ 直政ナオマサ

レベル 40

チカラ 701

マモリ 612

ソクド 637

マホウ 261

スキル

剣技Ⅲ(300)、鉄壁Ⅱ(250)、剛剣Ⅰ(250)、強化1(100)


総能力3111


新城は安定して能力を上げてきている。総能力3000が出たことで教師陣もうなずいていた。


凛香の能力を俺は知っているが、相変わらず隠蔽していた。地の能力でも2000ほどでスキルを入れたら5000はあるだろう。本来であれば圧倒的1位だろうが、目立つことをしたがらない凛香の性格だ。総能力は2012と普通の伸び方で隠蔽していた。


そして最後に俺の番になる。俺はいつもと違った足取りで測定器に向かうのだった。


藤代フジシロ ジン

レベル 10

チカラ 285

マモリ 271

ソクド 331

マホウ 159

スキル

全強化Ⅰ(1000)


総能力2046


会場がざわついた。何があったのかと全員が衝撃を受けている様子だった。そりゃあそうだろう。少し前まで200にも満たなかった俺が、平均以上まで能力を上げているのだから衝撃も受けるだろう。レベルを1上げただけでだ。しかも珍しい全強化というスキルも取得し、担任までもが口を開けて驚いている。


周りのざわつきがある程度治まった後、順位が発表される。


俺の順位は3位。全強化というスキルで総能力が上がっているものの、数値ではかなり上位に名を連ねるのだった。今回、俺が3位になったことで、凛香が4位に落ちる。そんな事実を前にしていると新城と五味が俺に話しかけてくるのだった。


「おい、藤代。どんなイカサマを使ったんだ。」


「イカサマ?レベルが上がって能力が上がっただけだよ。イカサマなんてできるはずもないだろう。五味は今回あんまり能力が上がってなかったようだな。」


「て、てめぇ、バカにしてんのかこら。」


「バカになんてしていない。数値上は俺が強くなったのは本当のことだろう。それとも測定器が壊れているとでも?」



「い、いや。」


「五味、そこまでにしておけ。レベルが10になって覚醒したのだろう。5の倍数で能力が飛躍的に上がりやすいのは常識だ。」


「新城さん・・・。」


「ただ、やはり驚いたよ。まさかそこまで強化されるとはね。僕の方がまだ実力が高いとはいえ、抜かされる日がくるのではないかと恐怖さえ覚えるね。」


実際はかなり俺のほうが数値的には実力はあるだろうけどな。凛香もだし。


「新城に追いつけるように頑張るよ。」


俺は当たり障りない回答をしてその場を後にしようとするが、当然のように担任に呼ばれる。凛香も一緒だ。


「で、何があったんだ。」


指導室で担任に問われる。何があったかと聞かれても成長したとしか回答が出来ない。


「やっとレベル10に上がりましてね。そうしたら一気にこんなステータスになりました。スキルもそのときに強化されたようです。」


「なりましたってお前、どうして能力が上がったことがわかったんだ。」


あ、やばい、基本的に鑑定や測定器じゃないと能力の確認はできないんだった。


「先生、昨日一緒にウサギ狩りをしていたんですが、そのときに急に藤代くんが、体が軽くなったと言っていたんです。しかもそのあとウサギを一撃で倒せるようになりまして、おそらく能力がけっこう上がったんだと話していたんです。でもまさかこんなに伸びているとは・・・。」


ナイスフォローだ凛香!と心の中で賞賛する。


「凛香のいった通りです。」


「ふむ、なるほどな。あんまりそこまで急激な強化は聞いたことがなかったが、実際にあったんだからあるんだろうな。とりあえず安心した。あと一か月で2年上がるんだ。お前ら無茶するなよ。」


「ありがとうございます。」


「ところでウサギモドキは何匹くらい狩ったんだ?」


「今までのトータルだと10万くらいですかね?」


「は!?10万!?」


「はい、では失礼します。」


俺達はその場を後にした。


「で、午後はどうするの?」


「ちょっと力試しに行きたいと思ってる。付き合うか?」


「いや、今のあんたなら大丈夫でしょ。あたしも安心したし、今日は休ませてもらうわ。無理はしないようにね。」


「おうよ。また明日な。」


凛香は手を振りながら去っていった。さて、これでダンジョンの上層にいける。いろいろ気になるスキルもあるし、やってこうかな。

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