ご都合主義で主人公を1度死なせる
思うままに書いてみた
「何見てんだ?俺の顔おかしいか?それとも金でもくれんのか?クソガキ」
目と目があった瞬間恋に落ちる訳もなく恰幅の良い、いやガタイの良いイカつい本物の怖い人からお声をかけて頂いた今日この頃。
「え、いや、すみません。イケメンです、はい。あの僕は低所得者でして仕事も派遣ですし、あっあちらのご婦人のほうがお金持ってそうですよ?」
「そうか?じゃあお前から財布を寄贈してもらってからあちらのご婦人にも声をかけよう」
あらヤダこの人!優しい言葉遣いとは、裏腹に行為はゲスの極み不倫とか余裕でしちゃいそーなくらい極道してるよ。
金は確かに今手元にあるが、どう逃げれるか思案していたら
「お前、さっきバカ勝ちしてたろ?」
ああ...この人さっきまであの店にいたのか。
この俺が勝って店を出るなんて有り得ないと思ったらこーゆー事か。
※三時間前
所狭しにけたたましい音を鳴らす機械が設置されたアミューズメントパークのスロットコーナーにて。
「遊汰珍しくたくさん勝ってるねー」
そう高校時代から親友でイケメン高身長高学歴コミュ障の千葉恭介が驚愕しながら声を掛けてきた。
恭介は木更津遊汰こと俺の盟友であり親友だ。
「恭介君、チミには今日だけは俺の事を神と呼ぶ権利をやろう」
「神様、先月貸した金返せよ」
「........。あのう、これ換金するまでお待ち頂いても?」
頭を平に〜平に〜としながら懇願し返答を待っていたら、口を開いたのは黒服のパリッとしたイケメン店員が
「あのーお客様神様、上のメダル箱を降ろさせて頂いても?」
ペカッ!ジャンジャンバリバリ♪ジャンジャンバリバリ♪
こいつ、聞いてやがった。。死にたい。
「いえ、これで、もう帰るので結構です」
僕はキメ顔でそう言った!
半年ぶりにスロットで勝てたので早々に切り上げて、ソシャゲに課金して俺つえええやってから、可愛い女の子が会いたい言うから、仕方なく迅速かつ丁寧に対応しようかと考えていたのだ。
そりゃもうウキウキのウハウハですわ。
そして、コミュ障の癖に女友達が多く、コミュ障の癖に彼女持ちで、コミュ障の癖にリアルを充実させてる恭介と別れて、早五分で冒頭へと戻る。
俺が回想に浸っていると同時に恭介の不幸を願っていると、先程から目があっただけなのに熱く口説いてくる、バリバリ田舎のチンピラが、自然の摂理のようなナチュラルさで質問をしてきた。
「で、寄付する?不慮の事故にあう?」
「…」
俺は5秒ほど逡巡したが、明快な最適解なんてとうに決まっており決死の覚悟で後ろを振り向きダッシュした。
久しぶりに勝ちを得て、諭吉が15人も居るのに寄付など出来るはずもなく、脱兎のごとく駆け出し地面を凹ませる気持ちで足に力を入れるが、ものの1秒で石に躓き頭を打ちあっけなく生涯を閉じたのだった。
〜完〜
次回の木更津遊汰先生の作品をお待ちください!
初掲載
プロット?知らない
文才?分からない
背景描写?(゜σA゜)