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うたかた  作者: 武鬼
10/14

約束

 どうせ間に合わないのであれば、急いでもしょうがない。僕は走ることもなく、早足になることもなく。いつものように普段通りの歩早で帰宅した。


「巧! いったい何時だと思っている! 門限はとっくに過ぎているぞ!」


 突然雷が落ちてきた。冷たい目、熊のようなデカい体。声の主は染川大吾(そめかわ だいご)――海外に出張しているはずの僕の親父だ。予想だにしない出来事に面食らった僕に、親父は声を荒げて続ける。


「お前は染川家の長男としての自覚が足りない! お前の行動のひとつひとつが、染川家の信用に関わることが何故わからない!」


 僕の親父は大層ご立腹のようだ。本当に――面倒くさい限りだ。いつもどおりだ。やれ染川家の人間としての自覚足りないだやれ染川家の信用がどうだ。続く言葉は評判だとか家名を汚すなだとかそんなものだろう。ただただ理不尽に怒鳴り散らす。やれることがあるとすればそれは、嵐が過ぎ去るのを待つだけ。

 今までそうしてきたようにこれからもきっとそうしていくのだろう。こんな関係を何年も続けてきたのだから。


「お前は一族の面汚しだ。お前のような者がいるせいで、世間からの評判が悪くなる」


 本当に面倒だ。こんなことに何の意味があるっていうんだ。はやく終わってくれ。


「染川家の人間ならば規律のある行動をしろ。家名を汚すような真似をするな。それともお前はこの俺に恥をかかせたいのか?」


 本当に――面倒だ。


「だいたいお前は――」

「――せぇよ」

「なに?」

「うるせぇっつってんだよ!」

「なんだその口の利き方はッ!」

「アンタはいつもそうだ。世間体がどうだの信用がどうだの! そんなんばっかりじゃんかよ! もうウンザリなんだよそうゆうの!」


 僕はバッグ玄関に投げ捨て、逃げ出した。家にいるのが嫌で。親父の言葉を聞くのが嫌で。きっとあそこは僕の居場所ではないのだろう。なら、僕の居場所はどこにある?

 僕はこのままどこに行けばいいんだ?

 僕に行く場所なんてあるのか?

 わからない、わからない。気がつくと僕は学校の前まで来ていた。学校には部活や星河祭の準備で残ってる人がまだいるようだ。あちこちの教室に明かりが灯っている。どうして学校に来たんだろう。目指したわけではない。あてなどなかったのだから。もし、ここに僕の居場所があるとすれば。やはりあそこしかないのだろう。僕はそこを目指した。


 古くてボロい建物。木造であちこち傷んでいる。床なんかは下手をしたら抜けてしまいそうだ。ホコリが目立ち、クモの巣もある。西棟二階のつきあたりを右に。美術室の札がある教室。


 戸を開くとそこには新崎がいた。

 長く真っ黒な髪、雪のように白い肌、見ていると吸い込まれてしまいそうになる黒い瞳。

 彼女は床まで垂れる白い布を敷いた机の上に座っていた。

 不思議な雰囲気をまとった少女。

 不思議で神秘的でキレイで、そして――どこか儚げな印象を与える少女。


「染川くん? どうしたんだい? 忘れ物でもしたのかな?」


 彼女は少し驚いたような調子で話しかけてきた。


「…………」


 僕は何も言わなかった。何も言わず、ただ彼女の隣りに座った。


「染川くん?」


 彼女には珍しく、困ったような声音だった。無理もない。きっと誰でもそうなるだろう。でも、今の僕には気遣う余裕がなかった。そんな気分にはなれなかった。


「少しだけ……ここにいさせてくれ」


 そう言うのが精一杯だった。新崎は静かに頷いた。しばらく僕たちは黙っていた。新崎は何があったかは聞いてこなかった。きっとだいたいのことはわかっているのかもしれない。その気遣いが今はとてもありがたかった。

 どれくらいこうしていただろう。外は暗くなり始めていた。だいぶ落ち着くことができた。新崎にも悪い。そろそろ帰ろう。


「ありがとう新崎。もう大丈夫だ。そろそろ帰るよ」


 僕は立ち上がり、美術室の出入り口を目指した。


「染川くん」

「……ん?」


 去り際に呼び止められる。


「何があったか聞いてもいいかな?」

「新崎には、関係ないことだよ」


 これは僕の問題だ。誰かを巻き込むわけにはいかない。


「関係なかったとしても、力くらいにはなれるかもしれないよ? 何もできなくても何かを言うことはできるかもしれない。それが解決にならなくとも、君の気を少しでも和らげることができるかもしれない」

「どうして……」

「君の力になりたいんだ」


 どうして、彼女は僕の力になろうとしてくれるのだろう。なにも知らないはずなのに。それとも本当は知っているのだろうか。そうだとしても、こんなことを言ってくれる人は今までいなかった。なら、話してみてもいいかもしれない。その結果、彼女も他の人と同じ振る舞いをするようになったとしても。それでも――いいのかもしれない。


「僕の父は染川大吾(そめかわ だいご)っていうんだ。染川財閥の会長だ。僕は、そこの御曹司ってやつなんだ」


 染川財閥――百年以上続く呉服店の老舗だ。今は全国展開されていて、和服のみならずスーツやバッグ、財布、時計などさまざまな分野に手を伸ばしている。高級ブランドといえばわかりやすいかもしれない。

 日本だけじゃなくて海外にも多くの支店がある。日本を代表する大手グループ会社というわけだ。


「僕は染川家の長男として生まれた。幼い頃から厳しかったけど、日本を代表する企業のトップである親父を僕は尊敬していた。自分もいつか跡を継ぐんだ。そして立派に務めを果たすんだ。そう思っていた。でも、あるときわかってしまったんだ。親父は世間体や家名のことしか考えていないことを。親父は僕自身のことなんて何ひとつ見ていなかった。僕を跡取りにすることしか考えていなかった。父が必要としていたのは僕ではなく、染川家の長男だったんだ。その日から僕は親父に反抗するようになった。親父は僕をよく怒鳴るようになった。顔を合わせれば、大声で怒鳴る。何年もそういう関係だ。僕は親父に対して不信感を抱くようになった。そのせいでまわりの人も信じられなくなってしまった。だから僕は壁を作った。相手にもわかるように。小学校の時は途中からだったからあまり効果はなかったけれど、中学の時は効果があった。僕と関わりを持とうとする人は少なかった。それでも僕があの染川家の長男だって知ると今までが嘘のように人が寄ってきた。そういう人を僕は幼いときから見てきた。親父に媚を売ろうとする卑しい輩を見てきた。だからきっと、この人たちもそうなんだろう。僕が染川家の長男だから。それしか見られていない。家柄しか見ていないんだ。親父と――同じだ」


 だから僕は、より高くより厚く壁を作るようになった。


「高校に上がっていくらか成長した僕は、多少は周囲ともコミュニケーションを取るようになった。それも必要最低限のものだ。あくまでクラスの一員という枠からはでない。そうやって今まで生きてきた。そうやって今までやり過ごしてきた。僕は親父がコンプレックスでしかたないんだ。帰宅した時、親父と喧嘩した。それで逃げてきたんだ」


 僕はすべてを話した。親父がコンプレックスであるということ、そのせいで自分に寄ってくる人が信用できなくなってしまったこと。新崎は何も言わなかった。何も言わず、ただ僕の話を聞いていた。


「本当は話したくはなかったんだ。新崎に知ってほしくなかった。僕は怖かったんだ。このことを話せば、新崎も僕に対する見方が変わってしまうんじゃないかって。でも、話してしまった。なんでだろうな。今まで自分からこのことを話したことなんて一度もなかったのに」


「……ふふ――ははははっ」


 沈んでいく僕の感情とは裏腹に新崎は笑った。その意図がわからなかった。どうして彼女は笑ったのだろう。どうして。


「染川くん。君は大バカ者だよ」

「僕が……大バカ者?」

「そうだよ。君は大バカ者だ。君が染川財閥の御曹司だったと知ったから態度が変わる? 媚を売ろうとする? 私をあまく見ないでくれたまえ。そんなことで変わるわけがないだろう? 君は名門の子息である前に染川巧という一個人だ。私は君だからこうしているんだ。君だからまた会いたいと思ったんだ。会って、話をしたいと思ったんだ。家名だとかそんなものは関係ない。君がたとえ佐藤くんだったとしても、田中くんだったとしても。貧乏だったとしても、不良少年だったとしても関係ない。何も変わることなく話していたさ。私は私で、君は君だ」


 新崎の言葉を聞いて少し、心が軽くなった気がした。僕が言葉にしたとおり、怖かった。新崎が変わってしまうんじゃないかと考えると怖くて怖くてどうにかなってしまいそうだった。それでも、彼女が力になりたいと言ってくれたから。僕は僕自身のことを話した。それは結局、杞憂に終わった。僕が思っていたことを彼女は笑い飛ばしてくれた。

 そして、彼女は僕だから――染川巧だからと言ってくれた。それがどれだけ嬉しかったか。こんなことを言ってくれる人は今までいなかった。それだけで、少し救われたような気がした。


「ありがとう、新崎」

「どういたしまして」

「……そうだ。なにかお礼をさせてくれないか?」

「お礼だなんて。別にいいんだよ」

「それでも何かお礼をしたい。ジュースを奢ってほしいでもなんでもいいんだ。とにかく形として何か新崎にしてあげたいんだ」


 そうしなければ僕の気がすまないんだ。


「そうかい? それなら……うーん。あ、そういえばそろそろ星河祭じゃないか。祭りの日にはきっとキレイな花火が上がるだろう。私は着物を着て、ここで君と花火をみたい。それがお礼ということでどうかな?」

「うん。すごくいいと思うよ。でもなんかまるで――」


 デートみたいだ。口には出さなかった。また、からかわれるんじゃないかと思ったからだ。


「うん? まるで……何なんだい?」

「いや、なんでもないよ」

「それならいいけど。でも着物なんて高価なもの用意できるかい? 思いつきで言っただけだから無理だったら別にいいんだぜ?」

「そこはなんとかするよ。僕のうちは呉服店なわけだし」


 親父には絶対に相談できないだろうからばあちゃんに頼むことになるだろうな。


「それじゃあ後は採寸だね。さっそくだけどお願いするよ」

「さっそくって、新ざ……きっ!」


 僕はできうる限り最高の速さで彼女に背を向けた。信じられるだろうか。彼女は僕の前で服を脱ぎ始めたんだ。大胆というかなんというかバカ何じゃないですかこの人は!


「何してんだ新崎! 女子なんだからもっと淑女のたしなみとかそういうものがあってもいいんじゃないかぁ! 羞恥心とかそういうものがあってしかるべきなんじゃないかぁ! それが普通というものなんじゃないのか!」

「見られて困るような体をしているつもりはないのだから、堂々としていてもなんら不思議はないと思うのだけれど。普通の女子はそうじゃないのかい?」

「普通は見られれば恥ずかしがるもんだろ」

「見る側が恥ずかしがっているようだけれど、それも普通なのかい?」

「当然の対応だ、たぶん」


 こんな場面に出くわしたことがないからこれがベストアンサーとは断言できないけれど、紳士的ではあるはずだ。というより、もはや常識の範疇だと思うのだ。


「ふむふむ。それが一般的な行動というわけだね。それはそうと早く採寸してほしいな。いくら夏とはいえ、下着姿では風邪を引いてしまうだろう?」

「じゃあ服を着てくれよ!」

「……しかたないなー」


 しかたなくはない。必死の説得により服を着てもらうことに成功した僕は、なんとか理由をつけて家庭科部から採寸用のメジャーを借りることができた。部員がクラスの出し物の関係で残っていてくれて助かった。メジャーを手に旧校舎の美術室に戻ってきた。


「お! 戻ってきたね。それじゃあさっそくお願いしようじゃないか」


 新崎は白い布を敷いた机の上から下りると僕の方に歩み寄った。やらねばならない。採寸を。新崎のあれやこれやを測らねばならない。


「まずはどこから測るんだい?」

「ええと……じゃあ、肩幅から。その次は袖丈を測る」

「はいはーい」


 無心、無心、無心。僕は煩悩をすべて捨て去った修行僧だ。如何なる誘惑にも耐え、悟りを得るための道を進む高尚な僧侶だ。大丈夫大丈夫。

 僕は採寸のためのメジャーを指先で摘み、慎重に新崎の左肩に置いて軽く押さえた。オーケーオーケー、ここまでは問題ないノープロブレムだ。あとは首の後ろを通って、反対側まで持っていけば完了だ。メジャーを伸ばす。牛が歩むが如く、のろのろと進むそれはゆっくりだが確実に目標達成に向けて邁進(まいしん)した。経過した時間は僅かだったはずだ。だけど体感した時間はその数倍だった。だが完了した。スマホにメモもした。なんてことはない。あとは袖丈、バスト、ウエスト、ヒップを測るだけだ。あとたったの四回じゃないか。大丈夫だ、僕ならきっとやり遂げられる。

 次は袖丈だ。ただ腕の長さを測るだけだ。メジャーを指先で摘む、腕と肩の付け根で軽く押さえる、あとは肘を通って手首まで測る……ほら見ろ、見事に測り終えることができた。僕にかかればこれくらいわけない。しっかりとメモをした。あと三回だ、次で折り返しだ。次の……バストで……折り返し、だ……バストで……。いやいや、これなにげに難易度高くないか?

 ゴクリと生唾を飲み込む。僕はメジャーを持ったまま新崎の胸を見つめ、呆然と立ち尽くしていた。


「なんだい染川くん? 私の胸を凝視したまま固まってしまって。女子の体をそんなにじーっと見つめるものじゃないぜ?」

「あ! いや! べ、別にやましい気持ちがあるわけじゃないんだ。ただその、なんというか……えっと……」

「まあまあわかるとも。みなまで言うな染川少年。君も男の子ということなんだろう? だけど心配は無用だ。君と私の仲だ。ちょっとくらい手が触れてしまっても私は別に気にしないぜ?」


 彼女のイタズラっぽい笑みを見て少したじろぐ。新崎は気にしなくても僕が気にするんだ。それともまたからかわれているのか?

 だがやらなければならない。新崎は着物を着て、僕と一緒に花火を見たいと言ったんだ。だから叶えてやらなければ。いや違うな。叶えてやりたいじゃない。叶えたいと思ったんだ。大丈夫だ、僕は修行僧だ。あらゆる煩悩を退ける御仏の加護があるのだから。いざ――。

 メジャーを新崎の背後に回してから正面に持ってくる。左手でメジャーを掴みながら、右手で背後に回してある部分が水平になるように調節する。自分の手元だけを見ていた。それ以外の視覚情報を入れてしまったら、心が揺らいでしまう気がしたから。

 不意に視線を感じて吸い寄せられるように顔を上げた。特に意識はしていない。なんとなく顔を上げてしまったのだ。ちょうどそこに新崎の顔があった。こぶしがふたつはいるかどうかの距離で瞳と瞳が見つめ合う。新崎はわずかばかり首を傾げてクスリと笑った。僕の心臓がドキリと跳ねる。咄嗟に顔を下げて再び自分の手元を凝視した。余計なことをした。採寸にのみ意識を向けていればよかった。てゆうかすごく近い!

 今まで何度も顔を合わせて雑談してきたがここまで接近したことはなかった。新崎の小さな呼吸音が聞こえる。それとすごく視線を感じる。きっといつものイタズラっぽい笑みを浮かべて僕のことを見つめているに違いない。まじまじと、楽しそうに。考えたら妙に恥ずかしくなってきた、なんだこの状況は?

 手が震えてきた。落ち着け落ち着け。平常心平常心。僕は小刻みに震える手で採寸を進める。全神経を集中させて、細心の注意を払って、煩悩をすべて捨て去ってなんとか彼女のバストの採寸を終えた。なんだかどっと疲れた気がする。体育の長距離走がマシに思えるほどだ。忘れないうちにメモをしておこう。


 さて次はウエスト。難関といえば難関だが先程とすることはたいして変わらない。大丈夫ださっきのような失態は侵さない。ようは顔を上げなければいいだけのことだ。簡単なことだ。今は役割に徹するんだ。それだけでいいのだ。新崎のクスクス笑いと視線を感じるが問題ない。僕は至って冷静だ。メジャーを新崎の背後に回してから正面に持ってくる。左手でメジャーを掴みながら、右手で背後に回してある部分が水平になるように調節する。よし、問題ない。無事に測り終えることができた。スマホにメモもした。大丈夫大丈夫、この調子だ染川巧よ。


「……むぅ」


 小さく新崎がうなった。残念だったな新崎。僕に同じ戦法は通じないんだよ。人は失敗から学べる生き物だからな。このまま最後までいかせてもらうとしよう。立ったままだと測りづらいな。僕はしゃがんでからメジャーを新崎の背後に回す――。


「ふと思ったのだけれど、合法的に女子のスリーサイズを知ることができて、さらにメモまで取れるなんて染川くんは幸せ者だよね」


 さよなら理性、おかえり煩悩。僕の完成した防御の構えは、彼女の奇策によっていともたやすく崩れ去った。そして現状を再認識。女子の前でしゃがみ込み、背後に手を回す途中の僕。うん……なんだろう。なんだかよくわからないがイケないことをしているような気になってしまった。どうやら僕は、新崎の言うところによる男の子だったようだ。心臓がドクンドクンと早鐘を打つ。体中から変な汗が吹き出してきた。落ち着け、落ち着くんだ染川巧。おまえはなにもやましいことなんてしていない。そうだろう?

 ああそうだとも。僕はなにひとつとしてやましいことなんてしていないんだ。僕はただ――新崎のヒップのサイズを測ろうとしているだけなんだから。

 なんだか、字面にしたらやはり健全ではないような気がしてきた。とりあえず深呼吸だ。一度、二度大きく呼吸をする。よし!

 僕は新崎に巻いたメジャーを軽く締めて採寸をした。今までの苦労がなんだったのかというくらいあっけなく、一瞬で。スマホにメモをする。


「やあやあお疲れ様だね染川くん。君の心のうちの葛藤、とても楽しかったよ」

「ああ……うん。それは、なによりだ」


 一仕事終えて、妙に清々しい気分になった。なんでだろうなあ。


「それじゃあ染川くん。星河祭、楽しみにしているよ?」

「ああ、任せてくれ」


 何はともあれ、“無事”採寸することができた。その日はそれで帰宅した。いつものやりとりをしてだ。親父に気付かれないようにこっそりと家に入り、そのまま祖母の部屋へ。着物が必要なことを話した。詳細は伏せたけれど、申し入れを快諾してくれた。ひとまず着物はこれで大丈夫だろう。





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