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ゲーム開始〜新しい人生への第一歩〜

二話目の投稿です。小説を書き出して間もないので、まだまだ拙い部分も多くあると思いますが、温かい目で見ていただけると幸いです。


雨島『……。』


理解が追いつかない。今自分の目の前で、理屈では説明のつかない事が起こったのだ。


考えろ…冷静に考えれば何が起こったのか少しは分かるかもしれない。状況を確認しよう、

まず、停電だ。あれは、雷が落ちて起こったものだと考えられる。よくあることではないが、実際あっておかしい事でもない。

次に、ゲーム画面の発光だ。

おかしいのはここからだった。部屋の電気は戻らなかったのに、ゲーム画面だけ光だすのはおかしいし、部屋をのみ込んでしまうほどの光が出るのもおかしい。

そして目を開けると、この大自然のど真ん中に一人、ポツンと立っていた。さっき見えたドラゴンも、おそらく見間違いではないだろう。

風を感じるので夢でもなさそうだ。


これらの事実から推測される答えは…


雨島『異世界転移…か……。』



そう、これしかない。田中に聞いたアニメの中にこれに似た話があったような気がする。ゲームの中に入るのが異世界転移かどうかは定かではないが、まだ完全にゲームの中に入り込む技術なんて開発されてない時代にこんな事が起こるとしたら、それはもう立派な異世界転移と言って良いだろう。


にわかには信じ難いことだが、こうなってしまった以上、疑い続けても時間の無駄だな。

取り敢えず、これからどうするかを考えなければならない。


普通なら、どうやってここから出るかを最初に考えるべきかもしれないが、ここに来た理屈が分からない以上、帰り方も分からないだろう。

それに、現実世界に戻ったところでブラック企業で、ろくに睡眠もとれないような生活だ。

案外このままこの世界で暮らした方が、充実した人生を送れるかもしれない。

しかも、田中の話では、異世界転移等にあって異世界に行った人間は、何かしら特別な能力があるのが普通らしい。勿論これはアニメの中の話だが、可能性は充分にあるだろう。


雨島『そういえば、この世界での俺はどんな外見をしてるのかな…。』


そう思って、近くを流れていた綺麗な小川を恐る恐る覗いてみると、川の水面には、さっき自分が設定画面で急いで作った、ほとんど初期キャラのような顔の少年が映っていた。

どうやら転移とは言っても姿は変わっているらしい。

にしても、この顔か…少し残念だ。

折角姿を変えて違う世界で生活するなら、もっと違った、例えば、ものすごい美少女とかにしておけば、この顔の数倍生活が楽になっただろうな。


まあ今更何を言っても仕方がない。とにかく、この世界の事をもっと詳しく知らないと、話にならないな。情報収集をするために、どこかの街へ行ってみたいところだが…

周りには小川と森、そして少し向こうに湖のようなものが見える。こんなところに街があるとは到底思えない。はやく移動したいけど、ドラゴンのような化け物がまだまだ他にもいるかもしれないと考えると、足がすくむ。


雨島『さてと、どうs…』


ガッシャーン!!!!


ありがちな台詞を言い終える前に、森の方から大きな音が聞こえた。


雨島『なんだ!?』


俺はすぐに見に行こうとしたが、その前に、

一瞬先程のドラゴンの姿が頭をよぎる…。

もしあんな化け物だったら…

そう思って見に行くのをやめようとしたが、このままでは何も変わらない。最悪何があってもこの世界だからそこまで問題無いだろうと自分に言い聞かせ、音のした方へ向かった。



そこには、荷馬車のようなものが倒れていた。

正確には、馬ではなくダチョウのような大きな鳥が荷車を引いていたから、荷鳥車?と言った方がいいのだろうか…。

そこには多くの果物や野菜(現実世界には無かったもの)が散らばっていた。

荷馬車(もう荷馬車でいいや笑)の持ち主らしき人物が、面倒臭そうにそれを拾っている。40歳ぐらいのちょっとイカツイおじさんだ。


雨島『あのー…すみません、ちょっといいですか?』


おじさん『ん、なんだ坊や。というか、こんなところで何してるんだ?』


ん?坊や…?

あ、そういえば今の俺の外見は少年だったな。

すっかり忘れていた。


雨島『あのー、それが…道に迷ってしまいまして、よろしければ街まで送っていただけませんか?』


おじさん『それはいいが、その前にやる事があるんじゃないのか?』


拾うの手伝えって事か…まあ乗せてもらうんだから当然だよな。


雨島『勿論手伝います!』


おじさん『助かるよ。』



〜30分後〜


やっと片付いた…荷物多すぎだろ、こんなに無理して詰め込むから倒れたりするんだよ…。


おじさん『助かったよ。そういえば、どこの街に行きたいんだ?ちなみに俺はアストラル辺りまでしか行く予定はないが。』


雨島『アス…?』


おじさん『アストラルだ。知らないのか?星が綺麗な事で有名な街だが…。』


雨島『この辺りの事をあまり知らないもので…

そこへ連れて行ってもらえますか?』


おじさん『この辺りは初めてなのか。冒険者…には見えないが?』


そりゃ初期装備だから仕方ないか…

適当に誤魔化そう。


雨島『色々事情がありまして…』


おじさん『事情ってなんだ?なんか怪しいぞ。』



え?そこまで聞くの??

なんて答えたら……


雨島『……』


おじさん『まあそこまで聞く必要もないか。手伝って貰ったのに悪かったな。アストラルまででいいんだな?』


雨島『はい!ありがとうございます。』



ほっ…ここまで手伝って乗せてもらえないかと思って焦ったよ…本当に……。

まあこれでやっと街へ行ける。

アストラル…星の綺麗な街かぁ、楽しみだな。


ガタガタ(荷馬車に乗る音)


雨島『うわっ、狭いな…。』


おじさん『ん?なんか言ったか?』ギロッ


雨島『いや、なんでもないです。

あ、そういえば、アストラルまではどれぐらいかかるんですか?』


おじさん『今が午後5時ぐらいだから、まあ明日の朝には着くだろう。』


明日の朝か…まあ今日はここでゆっくり寝て、また明日街で色々この世界のことについて教えてもらおう。

これから、どんな生活が始まるんだろうか…

現実とは違う、充実したものになってくれれば俺としては嬉しい限りだ。

前の人生で出来なかった事を全部やって、悔いの無い生活を送ろう。これから始まるんだ、俺の人生の第2章が…!



おじさん『そういえば自己紹介がまだだったな。

俺は、この辺りの街で商人をしてるロジーだ。

よろしくな。』


雨島『よろしく。俺は雨し……』



この世界で本名はマズイか…周りと似たような名前にしておいた方が街の人とも接しやすいだろうし…


ロジー『どうした?』


雨島『いや、何でもない。俺はアレイだ、よろしくな、ロジー。』


ロジー『ああ、よろしく、アレイ。』



雨島のアに下の名前のレイをくっつけただけの我ながら雑すぎるネーミング…まあ特に問題は無いだろう。これからこの世界では、アレイとして

生活しよう。



ロジーか、よく考えたらこんな得体の知れない俺を街に連れて言ってくれるんだから、いい奴だな。商人だから、色々知ってそうだ。ロジーにも街に着くまでに話を聞いてみるか…。


今日は色々ありすぎて疲れた、

暗くなって来たし、もう寝ようかな。




ガラガラガラガラ…(荷馬車の進む音)



アレイ『zzz……』



読んでいただき本当にありがとうございました。

投稿頻度はそこまで高くないかもしれませんが、これからも頑張って書いていきたいので、たまにのぞいていただけると幸いです。



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