2/2
劣等感
子供ながら、こんなこと考えていたんだな
そう私は感じた。
当時は周囲の大人が醜く、汚いものだと思っていたんだな。
子供って怖い
そう改めて感じた。
そして次のページをめくった。
××年 〇月□日
今日は別の施設の買い取り交渉。
『勉強の一環』として同行するということだった。
車の中で私は、公園で楽しそうに遊んでいる、同年代くらいの子どもたちをちらっと見た。
羨ましい
羨ましい
それに比べて私は・・・
だめだだめだ。
余計なことは考えちゃだめ。
私は財閥の次期トップ。
多少のことは我慢しなきゃ。
この日の分の日記は、ここで終わっていた。
私はいつから、こういうことを思っていたのだろうか。
素朴な疑問が湧いた。