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幼少期の出来事
長期休みの日、私は実家に帰った。
久々の実家で、何とも言えぬ安心感に包まれた。
久々に自分の部屋に行ってみた。
机の上に、古ぼけた分厚い書物があった。ページをめくると、拙い字で書かれていた。
どうやらこれは、自分が幼い頃に書いた日記のようだ。私は今日、特に何もやることはなかったので、読んでみることにした。
××年 〇月 △日 晴れ
今日も明日も明後日も、施設の買い取り交渉にお父様と同行しなければいけない。お父様は、いつも通りの営業スマイルを浮かべるのだろう。
毎日毎日毎日。汚い大人の顔を見なくてはいけない。
金に固執する、あの醜い顔を。
私には自由がない。
ああ神様、私は一体、あなたに何をしたというのですか。