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第5話 マイナー勢の団結

「太平洋戦争」君や「本能寺の変」君達が驚く滝やお椀エピソードたちに触発されたか、教科書の大物?が名乗りを上げます。果たして誰?

「滝で改元」君や「象の散歩」さんが脚光を浴び、会場の空気が完全に


「ゆるふわ歴史」に傾きかけたその時。




「……おい。俺を忘れてもらっちゃ困るぜ」


重厚な鎧を纏い、後鳥羽上皇のプロマイドを胸ポケットに差した、


いかにも「実力派」風の男が立ち上がりました。


「承久の乱」君です。


「おっ、ようやくメジャーどころが来たか!」と、


司会の「日本史」君が少し安心した顔を見せます。




しかし、会場の反応は微妙でした。


「ええと……承久の乱君だよね? 名前は超有名だけど……何だっけ?


誰が誰を倒したんだっけ?」


「本能寺の変」君が、失礼な質問をぶつけます。




「そこだよ!」 「承久の乱」君は机を叩きました。


「俺は日本史上初めて、武士が天皇(朝廷)をボコボコにして島流しにした、


超ド級のクーデターなんだぞ!実力的には『太平洋戦争』君の次に


ランクインしてもおかしくない大事件なんだ!」




「でもさ……」と、


「明治維新」さんがスマホを見ながら口を挟みます。


「君、テストの点取り問題としては優秀だけど、ドラマ化しても地味じゃない?


 結局、北条政子さんの演説パワハラが一番目立ってて、


 君自身のキャラが薄いっていうか……」


「パワハラ言うな! あれは激励だ!」


「承久の乱」君は顔を真っ赤にします。


「いいか、俺がいなければ、武士の時代なんてすぐに終わってたんだ!


 2位の座は、この歴史の転換点である俺がもらう!」




すると、これを見た「養老の元号、滝で決まった説」君が、


そっと彼に滝の水を差し出しました。


「あの……承久の乱さん。僕たち『教科書の中堅・不人気枠』で、


今度オフ会やりませんか?」


「……お前、いい奴だな」 ついに実力派のプライドを捨て、


マイナー勢と肩を組み始めた「承久の乱」君。


すると、「承久の乱」君が、横にいた同じく崩れ落ちる「鎌倉幕府成立」君を


優しくその肩を叩きました。


「気にするな、鎌倉幕府。俺なんて名前すら保元・平治と間違えられるんだ。


 ……一緒に、あの滝の水を飲みに行こうぜ」


「……ありがとう、承久の乱君。君だけが僕を分かってくれる……」




会議室のホワイトボードには、 「1位:太平洋戦争ガチ」 「2位:滝の水(癒やし)」


「3位:象アニマル」 「特別賞:承久の乱(名前だけは強そう賞)」


という、もはや何の会議かわからないランキングが完成していくのでした。




(第6話に続く)

「マイナー勢」?の勢いに押されて場が和んだ・・・いや荒れたところに、いよいよ大物が登場します。果たして収集がつくのか?

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