第一話 許されない男
頭を空っぽにして読んでください。
大丈夫です。
出てくる奴らの頭も空っぽです。
天界。
そこは、偉人たちが酒を酌み交わし、歴史を振り返りながらダラダラと過ごせる場所——のはずだった。
ノストラダムス
「……もうやめてくれよおおおおお!!!」
織田信長
「のっち、またアンゴルモアでいじられてんの? 相変わらず大人気じゃーん。」
ノストラダムス
「人気とかじゃねえから!!あれ、書いたの500年前だからな!?
しかも、当時の俺、どうかしてたんだよ!なんか闇の波動とか感じる年頃だったんだよ!!」
クレオパトラ
「中二ってやつね。下界では未だに陰謀論界隈で擦られ続けてるらしいじゃない。」
ノストラダムス
「もうやめてえええ!!1999年って書いたのに!!もう26年も過ぎてるのに!!」
信長
「……まぁでもさ、アンゴルモアの大王ってお前。ぷっ。」
ノストラダムス
「信さんもだろ!“第六天魔王”とか、自分で名乗ってたじゃん!」
豊臣秀吉
「てめぇ、御屋形様を侮辱したな……?」
ノストラダムスの首元に刀の刃が突き付けられる。
ノストラダムス
「待って待って、嘘じゃん。俺死んでからも死ぬの?」
信長
「サル!落ち着け落ち着け!俺は気にしてないから!」
秀吉
「……殿がそう言うなら。これ。草履っす。温めておいたっす。」
信長
「ってかさ、のっち。現代に転生してさ、もうアンゴルモア来ないよって言ってきたら?
もう自分で黒歴史封印した方が早いんじゃね?」
ノストラダムス
「それいける?いきなり俺が行って、すいませーん。ノストラダムスと申しますが、アンゴルモアの件でお話がありましてー。っていける!?」
クレオパトラ
「それ、youtubeでやりなさいよ。絶対バズるわ。今の内に“ノストラダムス降臨!?本人公認黒歴史ww”ってサムネ作ってあげるからデータ持って行きなさいな。」
ノストラダムス
「クレオ様本気で言ってるように聞こえるからやめて。ちょっとありかなって思っちゃったから!もういい!飲みまーす!!」
その時、神のいる神殿の方向でまばゆい光が放たれた。
信長
「あーこれ、じじい絶対準備してるわ。」
クレオパトラ
「そうねえ。じゃあ私たちは神のご意向に従ってと。」
信長・クレオパトラ
「アンゴルモアが聞こえない!はい、飲んで、飲んで飲んで!飲んで!」
天界の空は、今日も平和である。
——この後酔った勢いでノストラダムスが転生することはまだ誰も知らない。
が、みんな薄々気付いていた。
頭空っぽで読んでほしい小説です!笑
少しでも笑えたら、続きも読んでくれると嬉しいです!
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