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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・男子に慣れよう:若林くん・山田くん~男装は下着から
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第91話:若林くんち集合いきなり山田くんが爆弾発言



 山田くんの、日。


 いや、山田くんの日って、なによ。


 ウチの中学時代の四人の男子を、先輩方にご紹介。


 トップバッターの森本くんの、いきなりのバント攻撃。


 『男装して男らしさを学んでみたら?』


 何故か盛り上がる、先輩方。

 何故か、さらに押せ押せの、エリ先生。


 男子の服だけでは、男らしさに届かず。


 ウチの女装のように。

 内側から、インナーから、男らしさを醸し出すためにと。

 コスプレショップで専用のインナーを調達。


 服を買いに行きたいけど、着て行く服がない状態なので。

 若林くんがお古の洋服をご提供。


 さらに、山田くんも合流して、弟さんの古着なども持って来てもらうことに。


 会場は、若林くんのお宅。


「うわぁ、ほんとに可愛い……マジか、これ」

「な? 言った通りだろ?」

「写真で見るより何倍もすげぇ」


 山田くんと、そのお兄さん。

 大学生のお兄さんが車で荷物を運んでくれたらしいんだけど。


(ちょっと、ウチの写真とか見せた訳?)

(もちろん)

(ぉぅいぇえ……)


 もぉ……。


「山田くんのお兄さん、わざわざ、ありがとうございます」

「いやいや、これ位お安いご用さ。あ、オレ、ケンイチ、ね。山田ケンイチ」


 山田くんを少し大きくした感じで、『ザ・大学生』って感じ?

 ある意味、男らしいと言うか、男臭いと言うか。

 ちょっとチャラそうな雰囲気も、山田くんそっくり?


「兄貴、園田に色目使うんじゃねぇって。彼女さんに怒られるぞ?」

「あはは。怒られる前に帰るかー。じゃぁな、ケンゴ」

「あぁ、サンキューな。事故るんじゃねぇぞ?」


 そんなあけすけな、兄弟のやりとりを。


 横で聞く、荷物を受け取ったウチと若林くん。


 ちょうどそこに到着した、先輩方とエリ先生。

 少し離れたところで待機。


「ありがとうございました。お気をつけて」


 ぺこり、ウチ。


 あわせて、先輩たちと先生も、ぺこり。


 さすがに、()()()()()()揃っていると、まだちょっと怖がってる、か。


 この後も、若林くんと山田くんの()()()()()


 大丈夫かなぁ……。


 颯爽と去る、山田くんのお兄さんを見送って。


「さ、あがってくれ。暑かったろ」


 暑い軒先でのんびりする訳にもいかず。


「おじゃましまーす」


 金髪子先輩のお宅ほどではないにせよ。

 そこそこ大きな若林くんのお宅。


 ぞろぞろ、と、ご訪問、ご案内。


 ウチは中学時代に何度か来たことあるし。


 冷房の効いたリビングに通されて、女性陣はソファへ。

 ウチと若林くん、山田くんは、キッチンへ。


 人数分の飲み物を用意して、先輩方へ。


「はい、どうぞ」


「ありがとー」

「ありがと」

「ありがとうございます」

「ありがとう、ね」


 うん。ちょっと慣れて来たかな?

 一度会ってる若林くんってこともあるだろうけど。


「本物の『しの女』の制服だぁ……やっぱ、いいなぁ……」


 うっとり、山田くん。


 そういえば、ウチの制服姿は見てるけど。


 本物の女子が着てるのを間近で見るのは初めて、か。


「あんま、じろじろ見るんじゃねぇ」


 ウチが突っ込む前に、若林くんの突っ込み。


「あれ? でも、なんか、ちょっと違和感が……」


 そりゃそうだろう。


 先輩方は、制服を着ているとは言え、その下は。


「今日は男子の服を着るために、下に男装用の装備着けてるからね」


 この間、コスプレショップで仕入れた矯正下着を装着済みのハズ。


 って、ウチが解説したらば。


「え? じゃあ、パンツも男物ってこと?」


 山田くんが、とんでも無い事を!?





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