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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・男子に慣れよう:森本くん~男装チャレンジ
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第85話:ぱっつん子先輩の男装大失敗



「ここじゃ小坂さんの服は無理そうね……」

「まあ、無理する必要はないですしね」


 先輩方がわちゃわちゃしてる横で、先生と森本くんが冷静に状況を分析。


 でも、ふと、気付いてしまう。


「先生、もしかしたら、コレを見越して、男装辞退しましたね?」


 金髪子先輩と似たり寄ったりの背丈体形の、エリ先生。


「それもあるけど、お金が無い方が大きいよ?」


「あ、だったら『西数寄屋(にしすきや)』なんてどうでしょう? 近くにありましたよ?」


 あ。


「あ」

「西すき屋……」

「にしすきや……って、子供専用じゃんかあああああああ何言ってんのおおおおおお」


 金髪子先輩、大激怒。


 ぽかぽか、殴られる、森本くん。


「いてて。あ、いや、でも、サイズ的には、アリなんじゃないかって、いてて」


 あまり痛そうではないけど、見た目には痛い、かな?


「そのくらいにしときなさいな、ミリィ」


 おさげ子先輩が、金髪子先輩を森本くんから引きはがして。


「ほら、着替えてらっしゃいな、次わたしが試着するから」


「むぅぅうう」


 膨れっ面ながら、おさげ子先輩に促されて、試着室へ。


 元の『しの女』の制服に戻って出てくれば。


「次はオレの番だぜ」


 金髪子先輩と入れ替わりに、ぱっつん子先輩が服を手に、試着室の中へ。


「覗くんじゃねぇぜ?」


 ん?


 お約束、かな?


 しかし、普段はお嬢様風のぱっつん子先輩が男性化すると、ヤンキー風?


 それは、それで……あり?



 それにしても。


 みんなが外で待ってる状態で、試着室で服を脱いで、着替えるのって。


 ちょっと、恥ずかしいよね……。


 ウチも、何度か例の女装ショップの試着室、使ったけど。


 なんか、ドキドキするよねぇ。



 そして、しばしの、(のち)


 かしゃーっ、と、カーテンを広げて。


「ふっ……どう、かな? オレ様のコーデは?」


 片手を腰に、もう片方の手はボトムのポケットに。


 ()()()()()堂々のポージングをしつつ。


 ぱっつん子先輩が姿を現す。


「サクラ……それ、アウト」

「あぁ……ダメね、コレは……」


 金髪子先輩と、おさげ子先輩の、ぱっつん子先輩コーデへの、感想。


 いや、まぁ、もう、なんと言いますか。


 ぱっつん子先輩の名の通り? とも言うべきか。


 (トップス)は、ぱっつんぱっつんのTシャツに、カーディガン。


 (ボトム)も、ぱっつんぱっつんの、デニムパンツ。



「やっぱりそうなる、よねぇ……」


 エリ先生は、何か、言いたげ。


「ですねぇ……」


 森本くんも、何か。


 そして、ウチも。


「やっぱり、()()()も処理しないと、どうしても()()()と言うか、()()()()()()()()()が目立っちゃいますよねぇ……あるいは、目立たないように、ダボっとした服を選ぶか……」


 うん。


 ぱっつんぱっつんは、ダメでしょ……。


「くっ……ダメ、ですか?」


 いけると思ってのコーデだったのか……。


 自分の女性らしい体形を、理解していないのか?


「はいはい、サクラ、交代、交代」


 おさげ子先輩に促されて、試着室へと戻る、ぱっつん子先輩。


 ウチが、上げ底でごまかしているように。


 女性が男装する場合には。


 下げ底?


 とは、言わないか。


 どうにかして、丸みを取る対策が必要、ってコトなんだな。


 金髪子先輩(と、エリ先生)は、そこのところは難易度低いけど。


 ぱっつん子先輩は、手当てしないと、目立ちすぎてしまう。


「じゃあ、次はボクの番、だね」


 お約束のセリフを吐いて、おさげ子先輩が、しの女の制服に着替えたぱっつん子先輩と、入れ替わる。


 さて、おさげ子先輩は、どうかな?





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