表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
入学式ともうひとりの母さん
314/349

第314話:わくわくワックでお昼ご飯、ならず



 入学式の、あと。


 なんと、なく。


 八時間目の空き教室、集合。


 毎度の流れ、ながら。


 今日は、生徒会や先生方から、お疲れ様のご褒美が!


「あるわけ、無いか……」


「お母様、なんだか最近、ひとりごとが多くありませんこと?」

「そうそう、それも意味わかんないこと、()ぅよねー」

「で、何が無いの?」


 うっ。


 先輩たちに、突っ込まれた。


「ご褒美ジュースとか……」


 ごまかしてもしょうがないので、正直に。


 言ったら。


「あははーおかーさん子供かよー」

「んふふ、かわいいお母さん」

「お母様ならわたくしたちにご褒美していただきませんと、ね」


 どやー、って。


 完全に、イジられキャラになってしまったこの性格。


 どうにかしないとなぁ。


 男だったら。


『うっせー、うっせー、休日労働したんだから報酬あってもいーだろーっ』


 なんて。


 悪態。


 うぇえ。


「聞いてない話を振られて、その場で対応したんだし、それくらいご褒美あってもいいかなーって」


 生徒会のアレには、ヤられた。


「あぁ、そのお話はぁああああ」


 特に、ぱっつん子先輩が。


「なんでわたくしが男子なんですかぁああああ」


「まぁ、サクラが一番デっかいしなー」

「ええ、男装も一番似合ってるしね」


「今日は男装なんてしてねーですわよっ」


 あはは。


真綾(まあや)かーさんは完全にかーさん認定されてたしなー」


 母さん認定って何ですかね。


「今日は朝昼夜、三食お母さんの手料理だね」


 ちょ、ま。


「だめですよ。今日は夕方に母さんにお客さんが来るから、お昼くらいならいいですけど……」


 ちょっと、予定がありまして。


 まぁ、お昼くらいなら。


 朝もご馳走しましたがー。


「あら、残念」

「でしたら仕方ありませんわね」

「ちっ、しゃーねーなー」


 素行からすると、金髪子先輩が一番男子っぽい気もしなくもない。


 おさげ子先輩も、わりと中性的な雰囲気あるけどね。


 見かけだけだと、ね。


 ちなみに。


 母さんのお客さんが、エリ先生ってのは、ナイショ。


 入学式が終わってから、って話ではあったけど、午後もまだお仕事だそうで。


 夕方に合流。


 なので。


 先輩たちと一緒に、自宅に戻って。


 お昼ご飯を作って。


 と、思ったら。


「材料が、無い……」


「えー」

「ちゃんと用意しておかないと」


 いやいや、おさげ子先輩、何をおっしゃいますやら。


「すみません、今日は無理っぽいです」


 買い出しに行って準備するのもありかもだけど……。


 あ、そうだ。


「駅前のワックにでも行きますか?」


「ワック!」

「ワック……」

「ワクトナルトですか……」


 あら?


 何か、反応が?


「ワック、やですか?」


 はて?


「あー、ワック、禁止されてんのよね、ウチら」


 え?


「ジャンクフードは身体に悪いって、親が、ね」

「ええ、一度は行ってみたいとは思いつつ……」


 あら、なんと。


 女子高生、と言うか、高校生くらいならハンバーガーショップとか、ファーストフードは定番かと思いきや。


 いや、高校生に、限らず。


 子供も好きだよね。


 あたしも、子供の頃に連れてってもらって、わくわく、ワック。


 おもちゃセットとか、おねだりした記憶が。


 さすがは、お嬢様?


 なのか、な。


 そういえば。


 この間、エリ先生と、ユイナお姉ちゃんと三人で行ったっけか。


 エリ先生は。


 お嬢様じゃ、無かった説。



 それはいいとして。


 結局、お昼ご飯は、駅前にあるファミレスで済まして。


 先輩たちとは、駅で別れて、あたしは帰宅。


 夕方まで、エリ先生待機。


 していたらば。


 ご本人、登場。


「やっとおわったー、疲れたー、お風呂ぉ」


 って、いきなりお風呂っすか。


 まぁ、いいですけど。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ