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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
女子会パジャマパーティ in 別荘
295/349

第295話:同意書別表のイラストからシズさんの携帯



 男女のふれあいを、お互いに同意の上で、と。


 ネットで検索してみたら、雪人さんのショップ『YUKITO』のサイトの中に、『同意書』のテンプレートが、あった。


 どうやら、女装ショップながら、男女の関わり合いについての読み物的なページがあったようで。


 その中の参考資料として、保存されていたみたい。


 先輩たちと一緒に、その『同意書』の内容を見ていたらば。


 どうやら、アカネさんが雪人さんと一緒に『雪枝さんと美里さんの孫を作る』際に用いたもののようで。


 ある意味、それは、アキラくん制作秘話?


 で、あるが故。


 ボクたちが求めていた以上に、さらに超・過激なもので。


 男女の()()()()()について、のイラストが()()()()もあり。


 金髪子先輩の端末の画面を覗き込んでいたシズさんが、それを見て。


「お嬢様っ! それはいけませんっ! 見ちゃダメですっ!」


 端末を取り上げようと、するけど。


 もちろん、金髪子先輩は抵抗して、端末を取られないよう胸に抱いてキープ。


「何よ、これくらいどーってこと無いよ」

「どーと言う事ありますって。何故そのようなものが、そんな簡単に……」


 金髪子先輩が、端末を胸に抱きかかえる形で、画面を見なくなったのもあり、シズさんも少し落ち着いたようで。


 金髪子先輩と、シズさんの、やりとり。


「これっくらい検索すればすぐ見られるよ?」

「そ、そうなのですか?」

「うん、なんなら、写真とかも、見ようと思えば見れるよ」

「そ、そうなのですか!?」

「えーと、ちょちょいの、ちょい、と。ほら、こんな感じ」


 金髪子先輩が。


 おそらく、何やら検索して、その検索結果の画面を。


「お、お、お、お、おおお、お嬢様……お嬢様……」


 食い入るように見入る、シズさん。


 金髪子先輩……一体、何を検索したの、やら?


「こ、こ、こ、こここ、これは、これはわたくしの、これでも見ることはできますでしょうか?」


 そう言いながら、着物の懐から、取り出したのは。

 

 旧世代の、すごく古そうな端末。


 うわぁ、本当にあるんだ。初めて見たよ。


 折り畳み式で、小さくて持ちやすそう?


 でも、画面も小さすぎて、すごく使いにくそう。


「そう言えばシズさんって、電話しか使ってないんだっけ」

「はい、旦那様、奥様、お嬢様、それに同じ家政婦同士で連絡を取る以外には使っていませんので……」


 なるほど。


 電話機能だけなら、ってことかぁ。


 メッセージアプリとかの方が便利だとは思うけど。


 ボクらの場合、電話機能自体も、ほとんど使わなくなってるしね。


「ちょっと見せてもらってよいです?」


 対面のソファに座っていたおさげ子先輩が、こちらに来て。


「はい、どうぞ」


 シズさんからその旧式の端末を受け取って。


「えっと、これをこうして、文字入力は、っと、これか」


 その端末を片手で操作して。


「はい、シズさん、こんな感じで、見れなくはないですね」


 そう言いながら、端末をシズさんに見せる、おさげ子先輩。


「ぉお、お、お、おぉ……ぉお?」


 なんか、驚いている、シズさん。


「ツグミ様、これは、もっと大きく見るにはどうすれば?」

「えっと、このボタンを押せば画面が動かせるかな」

「ふむふむ、なるほど……」


 でも。


「少し面倒ですね……やはり、もっと大きく広く見るには、お嬢様方のような機械が必要そうですね……」


 それより。


 シズさん?


 何か、目的と言うか、方向性が、違って来ていませんか?


 それに。


 この混沌(カオス)な状態を、どうにかしないと。


 えーと。


「とりあえず、シズさんの端末の件はミリ先輩のお宅でどうするか話してもらうとして、こっちは別表の記号番号を変更して、もう少し細分化すれば流用できそうですね。新学期の活動はまずこの同意書を改良するってことでいいんじゃないですか?」


 それ以前の部分をもう少し議論したいところではあるけど。


 それより、そろそろ。


「ってことで、そろそろ寝ましょう」


 早く寝たい……。





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