第263話:自己紹介大会②女装男子チーム?
お花見バーベキュー大会、開催中。
程よく焼けたお肉、お野菜を、頬張りつつ。
今日、初顔合わせの方もいらっしゃるって事で。
簡単な、自己紹介。
と言うか、関係性の、説明に近いかな。
あたしん家、園田家の、面々。
しの女の、八時間目のメンバーと、シズさん。
それから、ミツキさんも一緒に、男子チームまで紹介。
男子チームの中に居るも。
女性であるミツキさんとも違い、男子とも言い難い。
レイちゃんと、川村ちゃん。
「えっと、菅原レイ、です。真綾ちゃんとは、こっちの川村ちゃんを通じて知り合って、お友達になりました。川村ちゃんと同じ工業高校に通ってます。ほら、川村ちゃん」
ぽん、と、レイちゃんに背中と言うか、お尻を叩かれた川村ちゃんが。
「えっと、川村タカ……タカシ、です」
レイちゃんの声は、比較的女の子っぽいんだけど。
あたしもだけど、川村ちゃんは、もっと男っぽい。
と、言うか、男だし、ね。
「ぶほっ、三人も!?」
「世の中、狭すぎませんか?」
「見た目、まったくわからんな」
本日お初の、お三方、驚かれるも、無理はなく。
「川村ちゃんは、今日が女の子デビューなんですよー」
「お、おぅ……」
照れまくりの、川村ちゃん。
今日がお披露目だし、仕方ない、かな。
そんな川村ちゃんを見て。
「ふぇえ、そうは見えないね」
「下手したら、わたくしたちより……」
「そりゃ歳違いすぎるしなー」
お三方も、さらにびっくり?
「じゃあ、そんな川村ちゃんや、あたしも、レイちゃんも、とーっても、お世話になってる雪人さんご一家です。雪人さん、よろしく」
うまい具合に、繋がった? かな。
アキラくんを抱きかかえたままの雪人さん。
見た目で言えば、素敵な、お姉様?
セミロングの髪は、ウィッグじゃなくて、地毛だって。
すぐ横の、アカネさんと比べても。
遜色なく、女性。
だけど、その艶やかな唇から紡がれる、言葉は。
「はい、では、えぇっと、佐川雪人、と、こっちは妻のアカネ、それから、この子は息子の、アキラです」
いやもう、本当。
知らなかったら、目が点になる、よね。
ホンダさんと、そのお連れのお三方。
目が点、と言うか、目がくるくる?
そして、あんぐり。
そりゃぁ、美女が、その横に居る女性を嫁です、とか。
それに、どこからどう見ても美幼女を、息子です、とか。
それも慣れているのか、雪人さん。
さらっと。
「そっちがボクたちの母親で、雪枝と、美里です」
雪人さんと、アカネさんの、お母さま。
お二人は、普通に、女性。
「母たちは、少女向けのアパレル会社やってます」
先ずは、そんなお母さまたちの、お仕事。
「どもぉ、雪枝、ですぅ。真綾ちゃんとレイちゃんにはぁ、うちのカタログモデルをぉ、やってもらって、ますぅ」
「ふたりとも、人気なんだよー。後でカタログ、お配りしますねー」
あはは。人気は、どうかな?
「それから、ボクとアカネは母たちの会社の子会社で、女装グッズの専門店やってます。真綾ちゃんたちはお得意様なんですよ」
あぁ、だから、かー。
と。
ある意味、納得できる流れに、できた?
「それでは……」
残るは。
「母さん、ホンダさんのご紹介、お願い、ね」
「ええ、それでは……わたしの勤め先でお世話になっている、本多さんです。本多さん、よろしくお願いします」
「は、はい。えーっと、それじゃぁ……と、言うか、その前に」
え?
「そろそろ、焼きあがってる感じですね」
あ。
なんか、うまい具合に。
インターバル?