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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
春休み、お花見バーベキュー大会
258/349

第258話:ホンダさん御一行、ご到着



「さーて、じゃあ、そろそろ、準備、始めよっかー」


 家主の、合図で。


 おーっ!


 って。


「男子チームはツグミんと機材の用意おねがい。女子チームはウチと食器と飲み物の準備ね。それから女装チームはサクラと食材のカットとかよろしく」


「おー」

「やるかー」


「はぁい」

「了解~」


 女装チームって……アタシとレイちゃんと、川村ちゃん、それに雪人さん?


「あ、身重(みおも)のアカネさんは、ゆっくりしててねー」


 そう。


 わちゃわちゃとみんなが話している中で、知られる事になった、アカネさんの、ご懐妊の、情報。


 アキラくんの、きょうだいが、って、お話。


 妊娠三か月、だって。


「えへへ、ごめんねー」


 そうは、見えない、アカネさん。


 着ている服がだぼっとした感じのワンピースのせいか、お腹の様子もほとんどわからない。


 それに、これだけ人数が、居れば。


 ひとりくらい、ね。


 おさげ子先輩が、男子を率いて、別荘の倉庫に。


 別荘に、倉庫。


 もう、驚きません、けど。


 金髪子先輩は、女子と言うか、女性たちを率いて、別荘の、中へ。


 紙皿、紙コップとか、飲み物は、別荘の中に運び込んであるみたい。


 ぱっつん子先輩に連れられて、あたし達女装男子は、別荘のバルコニーへ。


「バルコニーに冷蔵庫……」


 バルコニーに、でんっ、と、置かれた、冷蔵庫。


 しかも、わりとでっかい。


「いちいち部屋の中まで食材を取りに行くのは面倒ですし」


 な、なるほど。


 男子チームが運んでくれたテーブルに、まな板やら包丁やらの、調理器具。


 女子チームはそこに食器や飲み物を。


 男子チームは、引き続き、バーベキューセットを組み立てて。


 とか、準備を始めていたらば。



 ドッ、ドッ、ドッ、ドッ。



 別荘の門の前。


 バイクが、いち、にぃ、さん、四台。


 その先頭のバイクのライダーさんが。


 ヘルメットのアゴの部分を、かぱっ、と、開けて。


「おはようございます、遅れてすみませんっ」


 ホンダさん。


 時刻は、ちょうど集合予定時刻、くらい。


 だから、遅れた、と、言う訳ではない、けれど。


 後ろの三台のバイクのライダーは。


 ぱっと見、三人とも、女性?


 ひとり、大柄の人は、ヘルメットから長い()()がはみ出してるから、間違いなさそう。


 あとの二人は、小柄で、髪も見えないけど。


 体形、体格からして、女性っぽい。


 そんなバイク集団に、あたしより早く気付いた母さんが、ホンダさんに駆け寄って。


「おはようございます。お疲れ様です」

「ああ、園ちゃん、おはよう。バイク、あっちに停めればいいかな?」


 一応、念のため。


「えっと、ミリィちゃん、あっちでいいかな?」


 家主に、ご確認。


「はいはーい、邪魔にならないとこならどこでもダイジョブですよー」


「じゃあ、あのバイクの近くに停めてもらえますか」


「了解、ありがと」


 ホンダさんがバイクを移動させると、後ろの三台も、ホンダさんに、続く。


 ユイナおねえちゃんのバイクに並べる形で、停車。


 バイクから降りて、こちらへやって来られる。


「すみませんね、道、間違えちゃってちょっと迷っちゃった」


「いえいえ、大丈夫ですよ。準備始めたばかりですし」


 ホンダさんたちは、今日は、スペシャルゲスト。


 母さんの……、って。


 先輩たちにも、ある程度の事情は、説明済みで。


 と、いうか、その説明抜きでは、参加の意味が、不明だもんね。


「あと、ごめん……着替えさせてもらっていいかな?」


 あー。


 ユイナおねえちゃん同様、皆さん、バイクスーツ、革のツナギ。


 そのままだと、ね。


 ホンダさんは、顔見知り、だけど。


 うしろの、三名は。


 ヘルメットを外したその素顔を見ると。


 やっぱり、皆、女性で。


 はっきりとは、覚えていないけど。


 そういえば、夏休みの合宿の時に、ちらっと見た人たち、だよね。


 多分……。





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