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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
新学年前の春休みっ
248/349

第248話:二日酔いの原因は?



 翌朝。


 朝食の、準備をしてみたものの。


 おねえちゃんはともかく、母さんまで、起きて来ない……。


 仕方なく、母さんの寝室へ。


「母さん、朝だよー、起きないのー?」


 返事が無い。


「お仕事、遅れちゃうよー?」


 はて。


 ユイナおねえちゃんが眠ってる部屋の方も、同様。


 おねえちゃんは休暇だろうから、いいけど。


 母さんは。


 ゆうべのお酒のせい?


 二日酔い、とかってやつ、なのかな?


 ちょっと強めに、母さんの部屋をノックして。


「母さん、起きてー起きないとー」


 呼び続ければ。


 のそぉって感じで。


「うぅ……」


 出ては、来たけど。


「頭痛ぁい……寝かせて……今日はもぅ休むぅ」


 ぱたん。


 部屋にお戻りあそばして。


 これだと、おねえちゃんも一緒かな……。


 ふたりとも、そんなにお酒強くないんだ、ね。


 その、お酒の(うたげ)の、(あと)


 おつまみ代わりのお菓子とかも、散らかったままだったので。


 そこも含めて、お掃除、お片付け、からの。


 家事をひと通り。


 ゆっくり、のんびりと、やっていたらば。


「うぅう、真綾(まあや)ぁ、お水ぅ、お水ちょーだぁぃ」


 のそーっと。


 母さんがリビングにやってきた。


 髪はバサバサで、前かがみにおでこを押さえて。


 まるでゾンビ?


「はいはい、っと」


 冷蔵庫から『どこそこのおいしい水』のペットボトルを取り出して。


 少し大きめのコップに、なみなみと、()いで。


「はい、どうぞ」


 リビングのソファに深く座る母さんに、手渡し。


「ありがとー」


 ごきゅごきゅ、お水を飲み干す、母さん。


「はふぅ。二日酔いがこんなに辛いなんて」


「大丈夫?」


「だいぶ良くなったけど、まだちょっと辛い……」


 ぐでー。


 って、感じで、ソファに深々と。


「お酒はほどほどにしないと、ね」


「うーん、そんなに飲んだつもり、ないんだけどなぁ。なんでかなぁ」


 とか。


 母さんと話していたらば。


「それよ、それ、なんでこんなに。あたしにもお水ちょーだい」


 ユイナおねえちゃんも、やってきた。


 おねえちゃんの分のお水も用意して。


「はい、どーぞ」


 母さんと並んでお座りおねえちゃん。


「ぷはぁ、生き返るー」


 まるでお酒を飲むように。


 ただのお水、だよね?


「わたしもそんなに弱い方じゃないはずなのに、なんでかなぁ」


 なんでかと聞かれても。


 あ。


 でも。


「あたしがお酒を勧めすぎた?」


「いやぁ、それにしても……そういえば、真綾がお酒注いでくれてたよね」


「うん。茶色いボトルから、お酒をコップに」


 とぷとぷ、って、感じで、注いでました、ね。


「お水は?」


「お水?」


「もしかして、ウイスキーだけ(﹅﹅)、入れた?」


「うん」


「それだー!」


 え?


 おねえちゃんの話によると。


 ウイスキーは、そのまま『ストレート』で飲むこともあるけど。


 おねえちゃんたちは、普通、お水を混ぜて、『割って』呑むのだそうで。


 あたしが注いだウイスキーだけの『ストレート』をがばがば呑んだせいで。


 二日酔い。


 あちゃぁ……。


「まぁ、知らなかったなら、しょうがない。でも、お酒に弱い人だと急性アルコール中毒とかになって危ないから、これからは気をつけて、ね」


「はい、ごめんなさい」



 しょぼん。


 ぴんぽんぴんぽーん。


 あら?


 お客さん?





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