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第24話:夕食の食材を買い出しに



 何故かいきなり。


 学校から徒歩一分弱の自宅に、先輩方を招く事態に。


「いやいや、先輩方って、男が苦手なんですよね? なんかもう、すごくナチュラルにオレに絡んでませんかね?」


 そもそも、八時間目の特別授業とかって、この三先輩が男子に慣れるため、って名目だった気が。


 いつの間にか、オレを女らしくする、って方が主になっちまってるようなところもある。


「んー……園っちは、なんかもう、半分女の子みたいなものだしー」

「そうね。髪も胸もそれっぽくなって、少なくとも見かけは女の子と言えなくもなくも、ない?」


 疑問形かよ、おさげ子先輩……。


「いや、まあ、別にいいっスけどね……」


「じゃあ、さっさと参りましょう」


 と、ぱっつん子先輩に促され、教室を出て、歩き出す。


「ほら、園っち、歩き方、歩き方」


 金髪子先輩からの突っ込み。


 つい今しがた教えられた、女子的な歩き方。


「そうそう。やれば出来るじゃん」


 やっぱり、無意識にはまだ全然できない、よなぁ。


 廊下、階段を通って、昇降口へ。


 学年が違うので、下駄箱のエリアが違う。


 靴を履き替えて、再度、集合。


 いや、家の場所は解ってるから、別に団体行動しなくてもいいような気もするが。


 八時間目が終わったばかりなので。


 部活で残っている人以外はほぼ居らず。


 四人でぞろぞろ、と、校庭外周の通路を歩いて正門へ。


 正門前の押しボタン信号のボタンを、ぽちっと。


 金髪子先輩が押して少し待てば、歩行者信号が青に変わり。


 信号を渡れば、我が家の門、からの、玄関。


 先ずは、食材の買い出しへ。


「じゃあ、オレは着替えてくるからここで待っててもらえます?」


 私服に着替えようと、部屋に向かおうとしたらば。


「何言ってんのよ、そのまま行くに決まってるでしょ」

「私たちも制服ですし、問題ないでしょう」

「荷物、ここに置かせてもらうわよ」


 先輩方はカバンやら荷物を入ってすぐのところに置いて。


「さ、行くわよ」


 制服そのままで引きずり出される。


「えぇ……」


 あぁ、でも。


 制服の先輩方に混ざって歩くなら、私服より同じ制服の方が目立たないか?


 男の格好だとかえって目立ってしまうかもだし。


 まぁ、仕方ないか……。


 この格好(制服)で地元を歩き回るのも恥ずかしいんだけど……。


「ここらへんだと、買い出しは駅前のスーパー?」

「あー、駅と逆方向にあるスーパーの方が、近くて安いから、そっちへ」

「へー、そっち側にもスーパーあったんだ」


 三先輩は、駅からの通学らしい。


 用が無ければ、反対側には行かない、か。


「んじゃ、案内よろしくー」


 なんだかんだ。


 金髪子先輩が一番アグレッシブで、先陣を切るタイプなのか。


「ほらまた、歩き方ぁ」


 そしてやはり一番、うるさい感。


 むぅ。


「無意識に歩けるように、てって的にやらないとねー」


 テッテテキ? ……あぁ、徹底的、か。


「え? そんな歩き方?」

「私たちでさえ、そんな歩き方、しませんわよ?」


 えぇええええっ!?


「そぉ?」


 って言う、金髪子先輩も、よく見たら、普通ぅに、歩いてるし。


 おぃおぃ……。


 でも、確かに、男子の、オレの歩き方とは、少し違っては、居るみたいだな。


 とりあえず、真似してみるか……。




 あぁ、面倒くせぇ。





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>> 「んー……園っちは、なんかもう、半分女の子みたいなものだしー」 >>「そうね。髪も胸もそれっぽくなって、少なくとも見かけは女の子と言えなくもなくも、ない?」 男に慣れるという当初の目標は……
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