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第19話:女子まっしぐら




「さぁ、今度はお隣に行くわよー」


「…………」


 ノリノリの母ちゃんに連れられて。


 『しの女』の制服のまま。


 隣のガールズファッションの方。


 もともと母ちゃんと家で着る用の女の子ファッションを買い出しに行くことになってたから、ついでに、と。


 そもそも先輩方がオレを『女らしく』する手法として『服』『ファッション』は案の中には無かった。


 校内で考えれば、制服か体操服しか無いのだから、選択肢として存在しない。


 んが、しかし。


 母ちゃんの『家でも女らしく』の追加要件が入り。


 とほほ。


「これなんかどうかなぁ」

「それだとボーイッシュすぎて女性らしくないわね」


 金髪子先輩が持ってきた服に、おさげ子先輩がダメ出し。


「あえて女の子を強調したこちらなどはいかがかしら?」

「いや、それ、ロリすぎない?」


 ぱっつん子先輩のセンスにロリ先生がダメ出し。


「お母さんはこういうのを娘に着せたかったのよねー」


 母ちゃんが持ってきたのは、シンプルなワンピース。


 まぁ、家で着るだけなら、まだラフな方がいいよな。


「とりあえず、全部試着してみましょう」


 何故か仕切る、ロリ先生。


 まぁ、先生だから、一応?


 金髪子先輩が持って来たヤツ。


「うーん……悪くはないけど、女の子っぽく無いわね」


 普通にオレが男子の服として持ってるのとさほど変わらんし。


 ぱっつん子先輩が持って来たヤツ。


「うははははは」


 フリフリのロリロリで、似合わなさすぎるにもホドがある感が大きすぎ。


 つか、全員、爆笑かよ。


 店員さんも、必死でこらえてプルプルしてるのがかわいそうだな。


 さっさと次のに着替える。


 うん。


「いい感じじゃない?」


 母ちゃんの実用優先のセンスが、まだ、マシ。


「このカーディガン、羽織ってみて」


 と、母ちゃんから追加の衣料。


 天女の羽衣(はごろも)


 の、ような、薄くて透け透けの羽織モノ。


 淡い水色のワンピースに、薄桃色のカーディガン。


「うーん、これだとオーバーニーソよりアンクレットの方が似合うわね……」


「あんくれっと?」

「短い靴下のことよ」

「あ……」


 足。


 色々と問題があるため、オーバーニーソックスで隠して(﹅﹅﹅)いるが。


「それだと、さ……」

「そうね。お手入れしないとね。大丈夫、やり方は教えてあげるわ」


 イラネー。


 ひげ剃りもおっくうな時あるのに。


 足まで?


 うえぇ。


「あ、脇も処理してなかったかしら? それもやらないとね」


 うげえええええ。


 大変すぎだろっ!


 ひでぇ……。



 とりあえず。


 洋服はもともとの予定通り、母ちゃん選択(チョイス)をメインに。


 先輩方プラス先生の選択(チョイス)も交えて数点。


 あと、パジャマ。


 ネグリジェ? とかって、透け透けのヒラヒラなヤツを持って来られたけど、それはさすがに勘弁してくれと懇願して、普通の寝間着にしてもらったが。


 寝間着替わりならTシャツとショートパンツでも、よくね?


 冬場ならジャージとかで充分な気もするが。


 まぁ、それなら今と変わらん、か。


 しかし。


 学校では女子の制服を着て。


 家に帰ったら、私服に着替えるけど、その服まで女子用。


 さらに寝間着も、ピンク主体の可愛らしいパジャマ。


 ……。


「さぁ、これで外側はほぼそろったし」

「お化粧も覚えれば完璧ね」

「後は、内面」

「そうね、言葉遣いも」


 まだまだ序の口、とばかり。


 まだまだ、続く?


 女子街道、まっしぐら。


 ひぃ……。





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