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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
どとぉの冬休み~家族でお正月
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第179話:母さんと叔母さんとおねえちゃん



 さすがに、年の瀬。


 遊んでばかりもいられない。


 今日は、ガレージと言うか、納屋と言うか。


 家の外側の片付けをお手伝い。


 お爺ちゃんと、ふたり。


 ちなみに、母さんとお婆ちゃんは、家の中の大掃除。


 毎年恒例なこともあって、ジャージ持参。


 片付けと言っても、整理整頓されてるから、ホント、ちょっとしたお掃除程度で。


 どちらかと言うと、車、バイクの、洗車に力を入れるお爺ちゃん。


 お母さんの車も、あたしがゴシゴシ。


 お爺ちゃんの……スポーツカーに。


 お婆ちゃんの、乗用車と。


 お婆ちゃんの、バイク!


 なぜか、お婆ちゃん、バイク乗りなのよね。


 怖くて乗せてもらったことは無いんだけど。


 ツナギ着て、フルフェイスのヘルメットを被って、おっきなバイクに乗ったお婆ちゃん。


 かっこいいんだよねぇ。


 って、そんなお婆ちゃんのバイクも。


 普段から手入れされてるようで、洗車する程でもないんだけど、さらにピカピカに。


 車の方は、車体を洗って、車内もハンディ掃除機でずおぉおって。


 外の方が終わったら、家の中のお婆ちゃんお母さんのお手伝い。


 夕方前にはひと段落して、今度は、買い出しへ。


 お婆ちゃんの車で、母さんの運転で。


 全員で来る必要無い気もするけど……


「そういうイベントだから」


 って。


 お母様。


 まぁ、言わんとすることは、わからないでも、無い。


 家族水入らず。


 軽く、ドライブ。


 そのさ中。


 運転中の母さんが。


「そう言えば、サヤカちゃんはまたお正月明け?」


 誰にともなく、聞くけど。


 サヤカちゃん、とは。


 母さんの、妹。


 あたしの、叔母さん。


 そのサヤカ叔母さんの動向は、お婆ちゃんが知ってるらしく。


「三日の夜にはこっち来るって」


 との、こと。


「うぅ、また入れ違い、かー」

「お正月は忙しいし、旦那の実家にも行かなきゃだからねぇ。嫁入りすると、色々面倒なのよねぇ」

「あはは。ユイナちゃんは……」


 ユイナちゃん……母さんの、もうひとりの妹。


「あの子はもう好き勝手やってて、全然戻って来ないのよねぇ」


 だ、そうです。


 あぁ……。


 前まで、実の姉妹だと思ってたけど。


 そうか。


 義理の姉妹、だったんだ。


 サヤカさんとユイナさんは、実の姉妹だろうけど。


 母さんは、ね。


 その母さんが。


「でも、ユイナちゃんはお父さんの後、継ぐために勉強してるんでしょ?」


 ユイナ叔母さん……と、呼ぶと絶対に怒られるので。


 ユイナおねえちゃん、と、呼ばないといけない。


 そのユイナおねえちゃんについて、お爺ちゃんが。


「とは、言ってもなぁ……いつ帰って来るやら」


 漏れ聞いた、話。


 ユイナおねえちゃんは、農業系の大学で、大学院まで進んで色々研究やらされてるんだとか。


「それに、頭でっかちになってやしないか、それが心配だぁなぁ……」


 あたしにとっては叔母さん……おねえちゃんだけど。


 お爺ちゃんにとっては、子供。


 親の心、子、知らず。



 あたしも、もう少ししたら……?



 と、言うか、それ以前に。



 母さんは、あたしに、どうして欲しい、のかな?


 あたしは、どうする、の、かな? 





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