表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
まあやがまひた来年度
159/349

第159話:まぁやがまひたー



 夜。


 帰宅した母さんと、夕食の、席。


「母さん、クリスマスって時間取れる?」

「んー、その頃は超忙しくて構ってあげられないと思うよ」


 あ。


「そうなんだ」

「今年は特に忙しそうなのよね。年末直前に発送しないといけない商品が山ほどあって、現場から応援要請も入ってるの」

「なるほど」


 もさもさ。


 ごはんを食べながらの会話は、少しとぎれとぎれに。


「クリスマス、何かあるの?」

「ん、先輩たちのクリスマスパーティにお邪魔できるかな、って」


「あぁ、そうなのね……でも、残念だけど、無理そうだわ」

「うん、お仕事なら仕方ないよね」

「ええ、ごめんなさい、ね」


 お仕事大変。


「うん、こっちこそ、ごめんね」


 後で先輩たちにお断りを入れておかないと。


「年末年始はいつもの通り、お爺ちゃんのとこだよね?」

「うん、さすがに年末年始は普通にお休みするよ」


 もぐもぐ。


 ちなみに、今日の晩御飯は、親子丼。


 とろとろ卵に柔らか鶏肉(おにく)に玉ねぎ青ネギ。


 お好みで、軽く振った七味唐辛子。


 ぴり、ぴりり。


 進路の話もした方がいいかなと思ったり思わなかったり。


 でも、まぁ、また、今度でいいか、な?


 そんな夕食も、ささっと済ませて。


 お茶とデザートで軽く、くつろいだ後。


「さーて。洗い物は母さんがやっておくから、先にお風呂入っちゃって」

「はぁい、ありがと」


 着替えを取りに部屋に戻ったついでに。


 グループメッセージで、クリスマスには母さんが仕事で忙しい旨を報告。


 それから、お風呂に入って。


 ついでに、下着も手洗いして。


「ふぅ、母さんもお風呂どうぞ」

「はーい」


 母さんと交代。


 部屋に戻ると、メッセージが返って来てる。


『おつおつ。そっかーまたなんか別のイベント考えるかー』


 みたいな。


『年末年始もそれぞれとすると、冬休みは短いからねぇ』

『と、すると、次は春休みになりますかしら』


 春休み、かぁ。


 進級、二年生、かぁ。


 新入生、新一年生も入って来るんだよねぇ。


『春だと、お花見?』

『お? いいね。お弁当作って、お花見ー』

『お弁当も一緒に作るのもアリですわね』


 あはは。


 先輩、気が早いな。

 

「じゃあ、内容はまたおいおい考えましょう」


 と、シメにかかったところで。


『またれよ少女たち』


 エリ先生?


『と言うか、真綾ちゃん、クリスマス、先生たちのパーティに来ない?』


 え?


「いやいや、さすがに大人の会に学生のあたしはマズいんじゃないですか?」


『大丈夫。下戸嬢の会だから、アルコール無いし、大丈夫』


 そういう問題でも無い気もするけど。


『友達が真綾ちゃん見たい、連れて来いってうるさいのよ』


 えー。


「お友達って、女性ですか?」


『うん。みんな女性だよ』


 まさかの。


 と、言うか。


「お友達にも、あたしの事、喋りまくってる訳ですね?」


『いやぁ、つい』


 つい、じゃ、ないわよー。


 ぷんすか。


「あんまり遅くならないなら、いいですけど」


『門限とかあるの?』


「門限とかは無いですけど、さすがに午前様はマズいかと」


『だよねぇ。ちょいスケジュール考えてみるから考えておいてー』


「わかりまひた」


 あ。


 ミスタップ……まぁ、いいか。


『まひた』

『まひたー』

『まぁやがまひた』


 うるさいっ!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ