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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・もうひとりの少女:レイちゃんとアルバイト
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第117話:可愛い下着で気分も変わる



 アルバイトの写真撮影用に、お着換え最中。


 衣装だけではなく、下着まで用意されていたため、その下着のお着換え中。


 レイちゃんに、訊ねられた。


「ブラのホックって背中で留められる?」


 って。


「あたしも最初は背中で留められなくて、前で留めてから後ろに回してたけどね」


「最初は、ってことは、今は……」


「うん、なんか、いつの間にか、出来るようになってた……」


 そうなんですよ。


 レイちゃんは、まだ昨日、今日、ブラを着け始めたばかりなので。


「うーん、難しいよねぇ、これ……」


 だよねぇ。


「うんうん。難しいよね。でも何度もトライしてたら、出来るようになったよ」

「そっかぁ、わたしもちょっと頑張ってみようかな」


「うん。なんか、その方が『女の子らしい』気もするし、ね」

「うんうん! わかる!」


 ちなみに、ブラジャーのホック。


 種類にもよるけど、一般的には、背中側で留めるようになってる。


 フロントホックって、前で留めるのもあるみたいだけど、ちょっと特殊、かな?


 サイドホックなんてのもあって、脇の方で留めるのも、あるらしい。これもかなり特殊。


 実際、あたしが持ってるのは背中側のばかり。



 なんて、おしゃべりをしつつ、『上げ底』をブラの中に収めてから、下も、お着換え。



 履いていたショーツを脱いで、渡されたドロワーズに、履き替える。


「でも、なんで下着まで変えるんだろう? 下着の写真も撮るのかな?」


「え? さすがにそれはないんじゃないかな……」


 下着のカタログ? では、無いと思う。


 雪人さんの女装ショップの方では、女装用の下着とかも売ってるけど。


 雪枝さんの少女向けのショップの方は、あくまでも洋服。


 確か、下着は扱ってなかった、はず。


「うん、多分、それは無いと思う、よ」


 着替え終えて、近くにあった姿見に、自分の姿を映してみる。


 自分で言うのも、ナン、だけど。


 その下着姿を見て、思う。


 違う。


 思い出す。


 あたしが、レイちゃんに言った言葉。


『可愛い下着、着けてるだけで気分も変わるし』


 そう、まさに、その通り。


 今、まさに。


「ほら、めっちゃ可愛いし、テンションあがるでしょ? それが狙いじゃないかな?」


「うん、そうだね!」


 ブラジャーは必要無い、って言ってたレイちゃんだけど。


 無理やりにでも、着けさせて。


 女の子()が、さらに、上昇。


 その上で、この、お高そうな、お上品な下着。


 ふたりで並んで、姿見にその姿を映して、わいわい。


 してたら。


「ちょっと、まだぁ?」


 ドアの外から、声をかけられた。


「あ! すみません、着替え終わりました!」


 雪人さんも含めて、退室していた面々が、部屋の中へ戻って来ると。


 口々に。


「おぉ、やっぱり、いいねぇ!」



「そ、そうですか?」

「えへへ……」


 照れもあるけど。


 これが、撮影用の衣装だと勘違いしそうなほど。


 下着姿をがっつり他人に見られてるって事も、すっかり忘れてて。


 それを思い出して、さすがに。


「それより、は、早く、上、着させてください」

「ください!」


 レイちゃんと、ふたり。


 真っ赤になりながらも。


 楽しげに。


 アルバイトは、まだまだ、これから。





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