第114話:トランクス買った先輩たちのグルチャ
レイちゃんとのバイトの日まで、少し。
夏休みも残り少ないってことで、宿題の再確認などもしつつ、のんびりと自宅で過ごす。
のんびりとしていると、グループチャットに時々、メッセージが飛んでくる。
『ふっふっふ』
金髪子先輩?
『パンツ買ったぜー』
金髪男先輩だった。
『ボクも買ったと言うかミリと一緒に買いに行った』
『オレも一緒な』
「どんなの買ったんですか……」
この口調ってことは、前に話してた男性用のパンツの事で間違いなさそう。
『ショーパンに似てるってことでトランクス』
『三枚で千円とか何これ激安』
『ちょうど三人でお試しでワリカン』
そういうのもワリカンって言うんだろうか?
確かに、女性用の下着を着け初めて思ったけど、比べると遥かに高いよね、女性用って。
あたしが今履いてるのも、比較的安い部類のだけど、確かに、男子用三枚分で、一枚。
もっと安いのもあるみたいだけど、お母さんのウケウリだと、安かろうなんちゃろうは、やっぱりここでも有効みたいで。
少し良いのじゃないと履き心地とか、耐久性とかに問題があるらしい。
そう考えると、女の子って、大変よね。
『実際履いてみて確かにショーパンだよなこれ』
『柄もいろいろあって面白いね』
『こんな感じのショーパンあったらいいかもな』
何やら盛り上がられてらっしゃる。
店頭で女子高生が男性用の下着売り場でわちゃわちゃやってるシーンを思い浮かべて噴き出しそうになるけど。
そういや、男装して行ってたのか……。
それにしても、わちゃわちゃしてるのは人目を惹きそうな気も。
『妙な穴が付いてるのが微妙だけどな』
『この穴、何のために付いてんだろうな?』
『知らない?』
『ここは真綾ちゃんに』
……。
「ご想像にお任せします」
とりあえず、無難な回答。
と言うか、書ける訳ないでしょ。
『うむなんとなく理解』
『知ってるけど言わない』
『ケチ』
金髪男先輩とおさげ男先輩は、何気にご存知そうなのでいいとして。
ぱっつん男先輩……。
油断してたら。
『ん?おトイレの時〇〇〇〇を出し入れするんでしょ?』
エリせんせーーーーーーーーーーっ!!
『〇〇〇〇って何だよ〇〇〇〇って』
はい、このメッセージアプリ。
不適切な用語にはフィルタがかかって、文字化け表示になります。
『お〇〇〇〇』
丁寧に言っても、ダメっすよ、先生……。
『お〇〇〇』
ちょっ!?
『これもダメなのね……むぅ面倒……疑問があったら検索しなさいな』
『それこそ面倒ですわよ……仕方ありませんね』
ぱっつん子先輩に戻ってる感。
まだまだ制御できてないんだろうな。
ちょっと笑える、かも?
かく言うあたしも。
実は、例のその穴は使ってなかったり、する。
トランクスの場合、横からって手もあるし、上でもいいし、ね。
女性用のショーツはトランクスと違って、横からは難しいけど、上からならあまり違和感はなかったりする。
そもそも、立ってスカートだと難しいから座るし……って、何の話よぉおお。
『お〇〇〇!おぱーい!お〇〇〇!〇〇〇〇〇!』
チャットの方もえらいことになってるし。
『おぱーいはOKなのね……って言うか小坂さん何を叫んだのよ……だいたいわかるけど』
『理解しましたわってミリィ何言ってんだこの野郎』
『へっへっへ野郎いただきました』
『今度会ったらほっぺうにょーんの刑』
『いやぁん』
ぱんつ一丁で、楽しそうに盛り上がってますね、先輩方。
本当にパンツ一丁でやってたら、それはそれですごい。
かも?
巻き込まれない内に、そっとフェードアウトしよう……。
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<※欄外だけど作者からのお願い>
小説家になろう! ではこれらのフィルタは実装されていませんので、間違っても応援コメントなどで、〇〇〇や〇〇〇〇、〇〇〇〇〇の文字を埋めないでねっ!
垢BANされちゃうぅうううう(焦




