表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・もうひとりの少女:レイちゃんとアルバイト
109/349

第109話:お久しぶりアキラくんはじめまして



「レイちゃん、待った?」


「ううん、わたしも今、着いたとこだよ!」


 レイちゃん……菅原さんの、アルバイト面接。


 雪人さんのお店に、午後二時ってことで、少し早めにお店の最寄り駅に集合。


 もちろん、レイちゃんもあたしも、女子の装い。


 レイちゃんはちょっと上品なブラウスとスカートに薄手のカーディガン、それに日傘。


 あたしは、シンプルに、水色のワンピース。


 ちなみに髪型は、レイちゃんは、地毛で、ショートカット。


 あたしは、いつものお団子頭にポニーテールのエクステンション。


 あたしも、もう少し、髪が伸びればなぁ……。


 それは、さておき、またいずれ。


「じゃぁ、お店に入る前に、ちょっとお茶しよっか」


「うん!」


 ふたりで近くの喫茶店(カフェ)へ。


 冷たい飲み物を頼んで、早速。


「履歴書、書いて来た?」


「うん。えっと、これ」


「ふむ……」


 字も可愛いな。


 うっ。


 これは、盲点!?


 字!


 筆跡!


 なるほど!


 これも習うしかないかぁ。


 でも、これも結構、小さい頃からの癖みたいなところあるから。


 矯正するの、難しいだろうなぁ。


 レイちゃんは、わりと小さい頃から『女の子』としての意識が強かったんだろうな。


 だから、文字も、って感じかしら?


 内容の方は、と。


 まぁ、高校生の履歴書なんて、こんなものよね。


 小中の出身校と、現在の在籍校。


 あと、資格系があれば、だけど、特にないわね。


 あたしもだけど!


 お華とか、お茶とか、ピアノとか?


 ぷるぷる。


 今更感が半端ないし。


「ま、まぁ、こんなものよね」


 そんな感想しか、出ないわよね。


「そうよね……自己アピールとかも難しいわよねぇ……」


 ここは、あたしの『顔見知り』パワーで、ごり押し!?


 かな?


「そんなに緊張しなくて大丈夫、だからね。雪人さん、優しいから、とんでもなくおかしな事をしなければ大丈夫だと、思う、わよ?」


「そ、そっかな……」


「うんうん。ばりばりアルバイトで稼いでブラ買おう!」


 ブラジャーだけじゃないけどね!


「う、うん!」


 レイちゃんの緊張をほぐすのもあって、世間話などなど、しばし。


「そろそろ時間ね……行こっか」


「う、うん……」


 喫茶店を出て、いざ、女装専門ショップ『YUKITO』へ。


「はわぁ……緊張してきた……」


 あはは。


 さっきから、ずっと、だけどね。


 時間が、場所が、近付いて、尚、更に、って感じかしら?


「ほらほら、よく言うでしょ」


『女は度胸!』


 ハモった!?


「ね!」

「うん!」


「はい、ここだよ」


「はら? 女の子向けのアパレルのお店??」


「えっと、こっちの奥に、女装専門ショップが併設されてるの。同じ経営らしいわ」


「なるほど……」


 勝手知ったる。


 左側の店舗へ踏み入れると。


「あ! まーやお兄ちゃん! いらっちゃいませー!」


 とことこ。


 小さな女の子。


 幼女が、あたしの足に抱き着いてくる。


「アキラくーん、久しぶり!」


「アキラ……君!?」


「そそ、雪人さんの()()()()で、アキラくん」


「息子さん……」


 アキラくんが、レイちゃんに気付いて。


「こっちの()()()()()()は?」


「お兄ちゃんのお友達で、レイちゃんよ」


「レイちゃん! こんにちわ、でしゅっ!」


 元気に、でも、礼儀正しく、深々と、お辞儀して。


「こんにちは、アキラくん。よろしくね!」


 アキラくんに元気をもらって、レイちゃんも元気よく。


 んふふ。


 アキラくん、ありがと!





――――――――――――――――――――――

<作者なかがき>


えと、あんまりココで書くのもどうかとは思いつつ。


皆さまのおかげもありまして。


なるるのカクヨム/なろう作品で、最大話数の108を突破しました!


1話あたりの文字数は少な目とは言え、まぁ、よくここまで書いたなぁ、と。


さらに、まだまだ終わりそうにない罠にもハマりつつ(自滅

今しばらく、お付き合いいただけますればと!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ