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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・もうひとりの少女:菅原レイちゃん
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第108話:お風呂でブラのお洗濯



「はふぅ……」


 自宅のお風呂。


 今日は、なんか、疲れた……。


 疲れた身体を癒す、ぬるめのお風呂で、半身浴。


 湯船でのほほーん、と、しながら、今日を振り返ってみる。


 あの後。


 結局。


 トランプゲームで盛り上がって、サンセットジョーカーだけでなく、大富豪とかでも盛り上がり。


 大人数でわいわい、楽しかった。


 あたしだけじゃなく、みんなも結構楽しんでて。


 また集まろう!


 なんて。


 もともとの目的だった『先輩方の男子言葉の習得』だけど、男子チームの協力もあって、それなりの成果。


 さらには。


 菅原さんの登場で、どうやら、あたしの女子化が一気に進んだ模様。


 おそらく『ウチ』から『あたし』に変わってしまったのも、菅原さんの影響だと推察。


 だって。


 菅原さんの『女の子なのにブラジャー着けてない』のには、驚きを通り越して、呆れてしまって。


 多分、そこからだろうなぁ。


 勢い余って、もっと女の子らしくしなくちゃ! って、感じ?


 そうそう。


 その同じ流れの話として。


 金髪男先輩のお宅からの、帰り道で、菅原さんとの会話。


()()()()()、お尻にも何か入れてたりする?」

「あ? うん、女性らしく見えるように、お尻にも上げ底……パット、着けてるよ」

「ふわぁ、そんなのまで、あるんだね!」

「うんうん、()()()()()も着けてみるといいよ!」


 なんて。


 下の名前で呼び合うようにまで!


 ちなみに。


 レイちゃんの本名は、菅原礼人(レイト)、なんだそうで。


 そのレイちゃんに貸していたブラと上げ底は、一応、回収。


 今度、雪人さんのお店でアルバイトもあるし、あたしが使ってる道具(アイテム)とか、詳しく説明してあげよう。


 レイちゃんなら、多分、もっと可愛くなれるだろうなぁ。


 アルバイトのカタログ写真撮影、とかも、きっちりできるだろうし。


「ふぅ……」


 さて、と。


「ブラ洗おう……」


 お風呂に入ったついでに。


 湯船から半身を乗り出して。


 タライに浸けておいたブラジャーを、手洗い。


 くにゅ、くにゅ。


 形が崩れないように、表面の汚れを、軽く揉み洗いして。


 お水ですすいで、洗剤を洗い流して。


 両手で軽くプレスするようにして、水気を切って。


 ブラ専用のハンガーに吊るして……お風呂から上がったら、部屋干し。


「はふぅ……」


 結構、面倒くさいけど、地道にコツコツ。


 面倒くさいと言えば、ムダ毛の処理とかも、大変。


 レイちゃんが『将来、家業を継いで、事業を発展させてお金儲けして、永久脱毛処理するっ!』って、意気込んでたっけか。


 その手もあるのね、と、感心。


 でも、まぁ、毎日のルーティンになってしまえば。


 さほど苦にもならなくなっては来てる、かな?


 なんて、ひと通りのお風呂ルーティンを、終えて、またゆっくりと、湯船で半身浴しつつ。


「はふぅ……夏休みも、もう、終わりだなぁ……」


 もうすぐ二学期、新学期。


 なんぞと、感慨にふけり。


 ただ、その前に。


 明日はレイちゃんのアルバイト面接。


 まだ少し、夏休みは、続く。


 よ?




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