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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・もうひとりの少女:菅原レイちゃん
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第106話:あたしもサンセットジョーカーやりたいです



「で。あたしたちが居ない間にトランプしてた、と?」


 お昼ご飯をいただきながら。


 少しお行儀悪いかもだけど、まぁ、おしゃべりも。


「話のネタがすぐに尽きてねー。それならなんかゲームしよーって」


 家主でもあらせられる? 金髪男先輩がおっしゃいますが。


「よく(サン)(セット)もトランプありましたね……」


「あぁ、オレっちたちの親が集まった時にたまにやってんだわ」


「先輩たちのご両親も皆さんお友達、でしたっけ」


「だぜー」


 もともとショートな金髪を、後ろでくくってお団子にしてるので、正面から見ると。


 金髪男少年。


 ある種、(サマ)になってる。


「親たちが兄弟とか知り合いとか連れて来ることもあって、人数が多くても楽しめるように、って考え出したみたい、だ」


 おさげ男先輩のチャームポイントのおさげはシャツの中。


 おさげ男とは呼べなくなってるけど、まぁ、いいか。


 ちなみにおさげ(おとこ)って呼ぶとなんか怪人? みたいよね……。


 おさげ()で。


 あぁ。


 おさげ夫、の方がいいかしら??


 それは、ぱっつん男先輩も、同じくで。


「集まるのは大概(たいがい)、こいつん()だから、な。常備してるって訳さ」


 チャームポイント(?)の、黒髪ぱっつん前髪を、オイル? かなにかで固めて、今は、分け目を付けて、七三くらいになっておでこが見えてる……。


 ちょっと新鮮……。


 なので、ぱっつん()先輩は正しくない。


 正しくは、七三(シチサン)()


 いやぁ、呼びにくいってばさ。


 なので、なので、ぱっつん男先輩キープで。


「でも、実際楽しいわよ、これ。ジョーカーが三枚あって、ジョーカーも揃えば捨てることができるのが、斬新!」


 エリ先生は。


 うん。エリ先生でお変わりなく、何より。


 と、思いきや。


「あ、シズさん、ごはん、おかわりいいですか?」


 おかわりは、アリですか……。


「そうそう。ジョーカーが二枚揃っても捨てなくてもいいんだよな」

「うん、いやがらせに二枚とか三枚揃えて持ってるのもアリってのが結構えぐいよなぁ」

「さっき、それでオレ、負けたしな……三枚キープしたのに結局全残り……」


 確かに、それはエグそう。


 でも、読み合い、とか、戦略? みたいな思惑も面白そう、ね。


「へぇ……ご飯おわったら、午後からわたしも参加していいですか?」


 菅原さんも、今日のところは。


 楽しそうで、何より。


 もちろん。


「あ。あたしも。あたしも参戦したいですぅ」


 もちろん歓迎だぜー、って。


 金髪男先輩が答えてくれる。


 かと、思ったら。


 場が。


 シーン。


「え?」


 あたしの発言に、皆が、固まってる。


 なぜに?


 あたし、なんか変な事、言った??


 首を傾げたあたしが、頭ん上に『?』マークを浮かべていたらば。


「あたし……」

「……あたし?」

「ウチじゃなくなってる……」


 え?


 その答えを。


 教師らしくと言うか。


 年長者代表と言うか。


 エリ先生が、教えてくれる。


「真綾()()()……もう、完全に女性化してない?」

 

 へ?


「一人称が『あたし』に変わってるわよ……」


 え? え? えぇええええええっ!?




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