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玄関ダッシュ五秒の女子高にオレひとり  作者: なるるん
夏休み・もうひとりの少女:菅原レイちゃん
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第100話:男装女子の自己紹介



 まさかの。


 菅原さんの女装と言うか、女性化の落とし穴?


 ウチの女装との決定的な、違い。


 ブラジャーは不要か必要か?


 そんな会話をしていると、金髪子先輩のお宅へと、到着。


「ふわわ……おっきいお(うち)……」


 まぁ、初見だと驚くよね。


 ウチが代表して、インターホンを鳴らすと、すぐに金髪子先輩が。


『はーい』


「園田です、到着しました」


『はいはい開けるねー。玄関も開けとくからリビング来てねー』


 がちゃり、と、リモート操作でカンヌキが外れて、自動的に門がずずずっと開く。


「はい、お邪魔します」


『んじゃー』


「すげぇ……」

「めっちゃ金持ち……」


 ぞろぞろ、と、門をくぐって玄関へ。


「玄関もでけぇ……うちの部屋くらいあるぞ、これ……」


 感嘆しきりの面々。


 とりあえず、一時的に菅原さんとの会話も中断しているけど。


 ウチには、菅原さんがノーブラ、って事がすごく引っかかってる。


 そんなモヤモヤを抱えながらも、みんなをリビングへ案内。


 勝手知ったるなんとやら。


「いらっしゃーい! 座って座ってー」


 金髪子先輩が、お出迎えしてくれて。


「お疲れさま」

「ご苦労様、だ、ぜ」


 おさげ子先輩、ぱっつん子先輩。


「お疲れさま暑かったでしょ」


 加えて、エリ先生も先に来られてる。


 ちなみに、先輩方は、すでに『男子モード』に換装済みの模様。



 空調のよく効いた、リビング。


 ロゥテーブルのまわりのソファに適当にみんなを座らせたら。


「いらっしゃいませ。暑かったでしょう、冷たいお飲み物をどうぞ」


 すぅっと、気配無く、シズさんが麦茶のコップを並べてくれる。


「シズさん、ありがと」

「どういたしまして。ごゆっくりどうぞ」


 そしてまた、すぅっと消えるシズさん。


(お母さん?)

(いや、お手伝いさん)

(ふぉぉ……やっぱすげぇ)


 ここでもまた、男子連中、感嘆しきり。


 まぁ、ウチはもう、慣れたです。


 さて。


 ひと段落したところで。


 この中で初対面の菅原さんを、先ずはご紹介。


「えっと、この子がオレの学校の同級生で、菅原さん」


 と、思ったら、川村くんが紹介してくれた。


「はじめまして。菅原レイ、高校一年です。今日は突然、お邪魔してすみません」


 ぺこり。


 座ったままだけど、背筋を伸ばして、お辞儀も深く。


「菅原さん! よろしく。ウチちは小坂ミリ()だヨ、高二だヨ!」

「よろしく、菅原さん。ボクは中原ツグ()、同じく高二」

「大里サク()。こっちのふたりとは幼馴染で同じ高校の二年生、だ、ぜ?」

「えっと、沢田エリよ。この子たちの学校……東雲女子の教師で担当は現国よ」


 先輩方と先生も軽く自己紹介。


 だけど。


 一応、オトコ言葉も交えてそれっぽく?


 あと、地味に名前も変わってませんかね?


 部屋の中なので、帽子は被らず、髪の毛は後ろでまとめて目立たないようにはしているものの。


 やっぱりまだ少し違和感は、否めず。


「じゃあ、ウチはキッチンでシズさんとお昼の準備しますね」


 ウチは持ってきたバックパックを担ぎ上げて、席を立って。


「男子組は先輩たちのこと、頼んだよ? 変なことしないように、ね?」


 男子連中に、一応、五寸釘。


「先生、ちゃんと見ておいてください、ね?」


 先生にも、フォローをお願いして。


「菅原さんは、ウチと一緒に、来て?」


「え?」


 昼食の準備を手伝ってもらうのもあるけど。


 さっきの話を、もう一度。


 ちゃんとしておかなくちゃ!




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