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28話

「よし、始まったな。私は優斗だ!今日は良く来てくれた!!今回はコラボ配信ということで素晴らしい女性に来てもらっている。自己紹介を頼む」


『はい、素晴らしい女性のサキだよ。よろしくね』


「ありがとう。では今日は案件配信ということで早速ゲームについての紹介をするか」


『そうだね。私が説明するよ。このゲームは——』


 私たちは当初の打ち合わせ通り、サキが軽くゲームの紹介を始めた。


 今回案件を行うゲームの名前は『デュアルサモナー』。


 2対2で行うデジタルカードゲームで、チームで共有している10個の盾を破壊した後プレイヤーに直接攻撃をすれば勝利となるゲームだ。


 ターンは私たちが先行の場合は、サキ→敵A→私→敵B→サキという順番で進んでいく。


 ターン制のゲームだが自分のターン以外は何もできないというわけではなく、他の人のターン中にも動かせるカードが何種類か存在するため暇な時間が長いという問題は発生しないらしい。


『ってゲームだよ。細かい所は実際にやってみせようか』


「そうだな」


 ざっくりとした説明は終わったので、次は実際にプレイしてみることになった。


『水見さん、しなびた鎧さん。対戦よろしくお願いします』


「よろしく」


 最初だから別にコンピューター戦でも良かったのだが、折角なら実際に人と対戦をしてみたいというサキの提案によりフリーマッチに潜ることになった。


『よし、私たちの先行だね』


「ああ。サキから始めてくれ」


『分かった!』


 というわけでサキの先行からゲームが始まった。


『ふふふ、私のターン!ドロー!!』


「最初のターンはドローできないぞ」


『それくらいは分かっているよ!気分だよ気分!』


「そうか」


 どう考えても別会社のカードゲームを想像して言った気がするが、言わなければバレないか。このセリフなら割とありそうな気がするからな。


『オッケー。じゃあ1MP使ってブレイズを召喚。ターン終了かな』


 サキはが使っているデッキは赤色のいわゆる速攻デッキと呼ばれるものだ。相手が準備を整えてしまう前に大量の小型クリーチャーで全てを破壊して倒してしまおうというのがコンセプトとなっている。


 この速攻デッキは決めるか決められるかの二択なので初心者でも割と扱いやすいということで今回案件を受けた配信者全員に配られている。


 ただ全く同じだったら配信映えしないと思ったのか、デッキの中身はペアごとにそれぞれ異なるらしい。


 私たちのチームに配られたデッキは全ペアの中で最速な代わりに手札の消費が異常に激しく、基本的には3ターン目、酷いときは2ターン目までに全ての手札が全部なくなってしまうらしい。


 このゲームの初期手札は5枚で、デュエなんとかやMTなんとかと違ってカードを使用するためのコストを貯めるために手札を消費しない筈なんだがな。


 ここら辺の調整は4人用ゲームならではということなのだろうな。



 続く水見は何もせずにターンを終了した。ということは速攻デッキではないらしい。


「じゃあ私のターンだな。では1MP使って海底四面城を配置しよう」


『え?私と同じデッキじゃないの!?』


 私がカードをプレイすると、全く見覚えのないカードが出てきた為驚いていた。


「せっかくなら二人違うデッキを使った方が面白いだろう?」


『ちなみにそのカードってどんな効果?』


「相方のターン開始時に全プレイヤーが1枚カードを引ける」


『それって強いの?相手にも引かせているから意味なくない?』


「ちゃんと強いぞ。後々効いてくるから楽しみにしていてくれ」


『分かったよ』


 そして続くしなびた鎧は『過去』を使い、デッキ上4枚を見て『ラエフ』を手札に加えていた。恐らくデッキは緑単速攻だろう。


 赤単の速攻デッキより速度が落ちる代わりに個々のクリーチャーのパワーが高く、一回攻勢に入られた時の対処が難しいのが特徴だ。


 サキのデッキとは若干相性が悪いのだが、私のデッキがついているので問題なく対処できるだろう。



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