秋葉原ヲタク白書74 アキバの爆弾姉妹
主人公はSF作家を夢見るサラリーマン。
相棒はメイドカフェの美しきメイド長。
この2人が秋葉原で起こる事件を次々と解決するオトナの、オトナによる、オトナの為のラノベ第74話です。
今回は、主人公がマッチメイクアプリの社長を務めるコスプレ×プロレスで過激な電流爆破マッチが勃発!
裏に元"喜び組"の美人姉妹がいる事がわかり、急遽メイド長にタッグを組ませ調査する主人公でしたが…
お楽しみいただければ幸いです。
第1章 爆薬娘を探せ
あぁ困ったなw
薬はヤらない。
いや。理屈じゃ無いンだ。
コレは哲学の問題ナンで。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ぎゃあああっ!やめてぇぇぇ!」
「トドメを刺してやる!ギブアップ?!」
「らめぇぇぇ…」
壮絶な試合だ。
ブラディセーラームーンvsブラックスーパーガール…悪役同士の最凶対決カード。
あ、プロレスの話だ。悪役と逝えばプロレスだから普通。コスプレはしてるけど。
実は、アキバには"目立ちたいコスプレ女子"と"アニメ的に楽しみたいプロレスファン"をマッチングさせる便利なアプリがある。
例えば、今宵のゲームだ。
場所は週末金曜深夜の0200am。場所は神田川沿いの廃ビル3Fにセットされたリング。
対戦カードは、既存のキャラを個性で崩したコスプレで参戦が出来るように組まれる。
つまり"コスプレしたい女子"と逝う"遊休資産"をアプリを介して多くの人が共有するシェアリングエコノミーのビジネスモデル。
しかし、今宵は…
「もうダメ!ギブアップ!」
「今さら遅いわ、セーラームーン!月に代わって…貴女は爆死っ!」
「ええっ?!」
攻めは、全身真っ黒でバットガールみたいなコスの通称"ブラックスーパーガール"。
受けは、血糊で染めた"ブラディセーラームーン"で、ムーンを投げ、締め、固める!
最早フラフラでダウン寸前のムーンのツインテを鷲掴みにしてロープへと振る!
戻って来るトコロを投げ飛ばそうと身構えるが、ムーンがロープに触れた瞬間…
どっかーん!
ロープが爆発!火花と爆炎に包まれたムーンが身悶え絶叫!
投げたスーパーガールも呆然wコレは電流爆破マッチか?!
ブラディセーラームーン、爆死!
マット中央で俯せに倒れ大の字w
いやマジでピクリとも動かない。
ヤリ過ぎだょ明日はお見舞いだ←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「あ、社長!大丈夫ですょ生きてます!心配して来てくださったの?うれP(死語w)」
カリナ(ブラディセーラームーン)は…元気だ。
しかし、左手を首から釣ってるし頭に包帯がグルグル巻き&右目眼帯に松葉杖w
どこまでが"厨二"的な演出かは不明だが、満員の御屋敷を元気に切り盛り中←
あ、ココはパーツ通り裏にある御屋敷"シュガースター"で、彼女はココのメイド長だ。
雑居ビル2Fと逝う悪立地にもかかわらず、御帰宅待ちの御主人様が路上までハミ出てるw
♬御主人様は真面目ってワケじゃナシ
若いメイドを推しもするわ
でも私の御主人様に手を出すのなら…
僕を見たカリナが歌い出したのは、彼女のテーマソング"僕のメイドはリングスター"。
すると辛抱強く間隔をとって並んでた御主人様方が一斉に顔を輝かせリズムを取り出す…
「お願い、社長!気のないフリしないで!」
「…貴女にキックを喰らわすわ」
「ねぇ?どうしてソレを歌で返してくださらないの?社長」
社長w
そう。僕は、このアプリを介し行われるコスプレ×プロレス興行会社のCEOをやってる。
アプリを開発した起業家にして億万長者のトロイさんから経営を任されただけナンだが。
で、僕のライター以外の本業はサラリーマンだけど副業で社長をやってるコトは内緒だw
「しっかし、超満員だね?こんな裏通りにあるのに大したモンだ」
「コスプレ×プロレスの翌日は、いつもこんな感じナンです。ありがたいですー」
「そっか。でも、元気なら良かった。レイヤーさんあってのコスプレ×プロレスだから。しかし、爆破が少し過激過ぎないか?火傷は?」
すると、カウンターの中でクルクル働いてたカリナがフト手を止めて声を落として逝う。
「確かに"彼女"との試合は毎回エスカレートして、今じゃホント命懸けですょね。私は本業はあくまでメイドなので、プロレスでケガとかしたくナイのです」
「やっぱり?あの電流爆破の仕掛けは"彼女"の十八番だけど。実家が花火屋サンとか、そんな女子なのかな」
「そっか。アプリの特性上、社長も"彼女"が何者かは知らナイのですね?私達を対戦相手や御主人様…じゃなかった観客と逢わせると逝うビジネスモデルですものね」
カリナも思案顔で考え込む…が、ホールのメイドや御主人様方から次々と声がかかって我に帰り微笑むやトンでも無いコトを口走るw
「実は、あのゲームの後で"彼女"から、もし何処かを痛めたのなら、鎮痛剤のオキシコドンを売ると逝われました。アチコチで電流爆破をやってるせいか、ヤタラ手慣れた感じでしたが」
「げ!オピオイド系の鎮痛剤ではあるけど…ハッキリ逝って半合成麻薬だょね?彼女は…売人なのかな?もしかして電流爆破マッチとセット販売?」
「I don't knowです。モチロン、断りましたけど…で、社長。ミユリ姉様はお元気ですか?お一人様で御帰宅とは珍しいですね?」
「ミユリさんのトコロはバーだから、未だ営業自粛中ナンだけど、昼間だけカフェ営業を始めたンだ。だから、今は御屋敷にいるょ。今度連れて来るから」
「ありがとうございます。でも、出来れば、ミユリ姉様と直接お逢いしたいな…リングで」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「私は、プロレスはやりません!コスプレしても、しなくても!」
ミユリさんは怒ってイルw
ココは、僕の推し(ているメイドの)ミユリさんがメイド長を務める御屋敷(昼間営業中w)。
コロナ自粛で売上ゼロ、昼の営業は星が死ぬ間際に似て"超新星爆発バー"と呼ばれる。
「絶対に御屋敷は潰しませんから!ソレなのに、この前"スーパーの婆"とか逝われて…もう、私は絶対に人前では水着にはなりません!」
「えっ?!ソレじゃ"ムーンライトセレナーダー"のコスプレは…」
「だから、私は婆ですから!ビキニは無理です!若い子には負けるわ(後半、森高千里の声で)」
"ムーンライトセレナーダー"は、僕が原作を描いてる特撮番組に出て来る悪の女幹部。
番組自体は既に終了してるけど、コロナ自粛中にナゼか人気が盛り返して"2"の話が…
で、女幹部の設定はミユリさんがモデルなんだけど、黒ビキニのバニーで描き直し中だ。
あと…余計なコトだが、ミユリさんは公称アラサーなんだけど実はアラフォーで…ぎゃ!
ミユリさんが両目からデス光線を発射!
僕は瞬時に黒焦げに…名誉の"爆死"?
彼女って僕の考えてるコトがわかルンだ。
ホラ、僕達2人は何事も以心伝心なので…
「ハイハイ、わかりました。でも、もういい加減にしてください!御用がナイなら、私は"パレス"に戻ります」
「あ、ごめん。スピア、実は調べて欲しいコトがあるんだけど。ホラ、君には色々と貸しもあるコトだし」
「スピア!また乳をカウンターに載せて!そのサリゲない巨乳アピール、やめて頂戴!ほら、見ないの!テリィ様も!」
ミユリさんはマスマス怒ってイルw
テヘペロで乳を下げる?スピアはジャージ姿で、下は恐らくトレードマークのスク水だ。
カウンターの中のミユリさんは、僕の大好きなブラウニーのメイド服で僕はクールビズw
出張の途中だからw
「実は、昨夜のコスプレ×プロレスに出た子が薬を売ってるみたいナンだ。ちょっち洗ってくれないかな」
「あら。テリィたんのビジネスは、仲介だけで、後はレイヤーもゲストも自己責任でしょ?ソレがシェアリングエコノミーなんじゃナイの?」
「そーナンだけど。薬だけはNGでさ。"ジャンキーとは付き合うな"が死んだ親父の遺言で」
マッチングアプリは、匿名性の高さが"売り"で僕でも個人情報にはアクセス出来ない。
とは逝え、IPから辿るなど手はあり、スピアはその筋で有名な凄腕サイバー屋と来てる。
「確かに昨夜の電流爆破とか、やり過ぎだったモノね。カリナちゃん、生きてた?」
「うん。生きてるドコロか人気沸騰で御屋敷は入場制限になってた」
「まぁ羨ましい!ウチとはエラい違いだわ」
ココで、溜息をつくミユリさんに"じゃプロレスを…"と持ち掛けたら冒頭の反応w
でもさぁ…ミユリさんが金髪のドリィと戦った動画は今でも弊社の儲け頭ナンだょ…
実際のプロレスがどーかは知らないが、コスプレ×プロレスは、動画配信で儲けている。
ライブに来てもらって投げ銭ももらうけど、まぁハッキリ逝って収入は微々たるモノだ。
加えて、レイヤーは自分のパフォーマンスをプロレスとしてではなく、格闘ゲームのコスプレ動画の延長として捉えてる実態がある。
だから、ヒロピンAVと差別化のためシナリオは存在しないけれど、動画の編集は必須だ。
画像の処理や効果音に加え、演出も施して、動画としての"映え"の追求は行っている。
例えば、昨夜の動画のエンディングは、翌朝ビルから外に吊るされたカリナをロングショットで捉えると逝うショッキングなモノだ。
もちろん、彼女は元気で彼女が吊るされたビル(つまり彼女の御屋敷が入ってるビルw)は朝から"聖地"となって巡礼客が絶えナイ…
恐らくサービス精神旺盛な彼女は日に数回"絞首刑ショー"とかやってるカモしれない。
いやはや、昔はメイド服を着るだけで頰を赤らめてた彼女が、今や大変な変わりようだ。
アキバはヲタク女子をスターにする。
「ところで、テリィ様。先程"ブラックスーパーガール"とか仰いましたか?」
「うん。黒コスに黒マント。ついでに黒髪のスーパーガールみたいだ。"アース2では悪役でした"とか逝う裏設定もアルらしい」
「実は…私、と逝うか"ムーンライトセレナーダー"のコトを、彼女が色々嗅ぎ回ってるみたいなのですが」
「あれ?何処かで接点があったっけ?」
「実は前にリングで…」
ええっ?!
ギミック上、ミユリさんは"社長(僕ですw)夫人レスラー"と逝うコトになってるが…
てっきり、実戦?は金髪娘ドリィとだけだと思ってたが、他にもプロレスしてたのか。
「あくまでコスプレ×プロレスが盛り上がってくれれば、との思いから何試合かだけ」
「ええっ!全然知らなかったょ。コンテンツをCEOが承知してナイとは。シェアリングエコノミーってホント面白いな」←
「あ、動画は撮ってナイのです。とにかく、リングでは決着がついてるハズなのですが、先日、つぼみんがシフトの時に御屋敷に来たらしいのです。私に用があるとか逝って」
「ソレで、ミユリさんも再試合の準備に余念が無いワケだ」
「え?」
「昨日、御帰宅ゼロの時にエラい勢いでダンベルやってたょね?」
「い、いいえ。アレは単なるストレス発散で…」
「ホントに?ストリートで不意打ちとか喰らわすつもりナンじゃナイの?」
「その時は…見ちゃダメですょ」←
第2章 ジャンキーとテロリスト
「私を不意打ちスルつもりだったのね?!」
真夜中。人影が完全に絶えたパーツ通りで、僕とミユリさんは、ゲームを終えたばかりの"ブラックスーパーガール"他1名と対峙w
「ブラディセーラー戦士どもを退治したばかりで、体力を消耗した私のコトを…レフリー(僕?)を抱き込みハンディキャップマッチで襲うとは。卑怯者!」
"ブラックスーパーガール"のアジアンな黒い瞳に、追い詰められた女豹の狂気が宿るw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「割と簡単だった。スーパーガールのハッキング」
ココは"パレス"。
昭和通り沿いにある炭火焼きの美味いバーガー屋の2Fでストリートギャングの溜まり場。
スピアは、セクボお抱えのサイバー屋だから用事がアル時は、ココに来れば会えルンだ。
ミユリさんのカフェ営業が終わってから顔を出すと、スピアはスゴい勢いでキーを叩いていた腕をダラリと垂らしてシタリ顔で逝う。
「彼女の仕事専用アカ(ウント)をハッキング出来たけど、どうも、お姉さんがいるみたいょ。で、テリィたんの病んだ胸を痛めてる売人は、多分お姉さんの方だと思う」
「へぇ。お姉さんが仕入れて妹がプロレスしながら売るのか。もしかして、お姉さんも美人?レイヤー?」
「あら?テリィたんは、あーゆーフックラ系の丸顔がお好き?半島の領袖様と好みが同じなの?ミユリ姉様とは真逆じゃない」
「そー逝えば"喜び組"って、よく見ると皆同じ顔してるょね」
「ソンなコト、一目瞭然でしょ?で、メールを読む限りでは、姉から妹への薬の受渡しは、シンクの下に隠したソルトの容器。でも、大した量じゃない。売人としてはマイナーみたいょ。顧客も10数名」
「量の問題じゃナイ。何処で何を売っても構わないけど、コスプレ×プロレスに薬を持ち込むのだけは、やめて欲しいンだ」
「少量の取引ばかりょ?でもね、ソンなコトより問題はコチラ」
スピアがズラリと並べてたPCの1台をクルリと僕達の方に回して見せる。
ミユリさんと覗き込むと、写メが添付されたメールが画面に写っている。
タイトルは"悪魔の園"で本文ナシ。
暗視カメラで撮ったのか、ヤタラ不鮮明な写メで植込みに誰かが隠れ双眼鏡を覗いてる。
地味なパーカー姿で、しかも横顔だけナンだが、あの頰から顎に流れる女子っぽい線は…
サリィさんだw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
サリィさんは、国益優先の特殊部隊の所属で彼女が絡むとなると、多分何か超法規的な…
昔、彼女が潜入捜査でメイドのフリした時に手伝った縁で今ではミユリさんと仲良しだ。
サリィさんの絡み方が気掛かりだけど、ソチラはミユリさんに任せた方が良さそうだ。
とりあえず、僕の方は薬さえヤメてくれれば十分なので妹の方に脅しをかけてみよう。
前回、刑事のフリが大変好評?だったので、今回も同じ路線で逝く。
スピアが調べてくれた妹のアパートは、練塀公園近くのアパートだ。
ピンポーン。
「何方?」
「万世橋警察のテリィと申します。お姉さんは?」
「姉が何か?」
「お尋ねしたいコトがありまして」
「何か問題でも?」
「直接お話したい。いますか?」
「ココは私の家です。姉への用件を知る権利があるわ」
「お姉さんに麻薬を卸してた売人が殺された件です。入っても?」
「ええっ?!」
「逮捕しに来たワケではありません。ただ、話したいだけです。この写真の女子に見覚えは?」
例の暗視カメラ画像を見せる。
妹はみるみる顔面蒼白になる。
「か、彼女がどうかしましたか?!」
「絞殺されました。昨夜」
「まさか!そんな!」
「このシンジケートからは手を引いた方が身のためです。貴方もこーなります」
「え?シンジケート?何のコト?…彼女は、姉の腐れ縁の元カノなんです!嫌な女で…死んで良かった!」
「ええっ?!」
「確かに私達姉妹は薬漬けですが、この女からは薬をヤメろと迫られて閉口してました。使うのも売るのもダメ、私や他の売人とも縁を切れとか言ってた。でも、ソンなコトしたら、生活が立ち行かなってしまう。だから、あの女には姉妹でウンザリしてた。ホドなく姉は彼女と別れました」
「別れた?!」
「ひと月くらい前に。大ゲンカして。でも、こんな風にストーカーやっていたのね!都会は怖いわ。教えてくれて、ありがとう!テリィ刑事」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「で、妹の方は薬とは縁が切れたのですか?」
「ダメだった」←
「テリィ様は、昔から人を脅かすのが下手でしたから」
翌日のミユリさんの御屋敷(カフェ営業中)。
「そーゆーミユリさんの方は、どーだったのかな?サリィさんとは話せた?」
「ソレが…ダメでした。私もテヘペロです。彼女は今、アフガニスタンだそうで」
「えっ?スタンで何やってンの?」
今日も御帰宅は僕だけだ。
お陰で話はサクサク進む。
「何だか、サリィさんの絡み方が気になるンだけど、外国にいルンじゃどーしよーもナイね」
「とにかく、姉妹まとめて何処かで手を打つ必要がありますね」
「そーだょね?!だ・か・ら!とりあえず、手は打っておいた。で、後は…ミユリさん、お願い」←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
…と逝うワケで、今、目の前に真っ黒コゲのミユリさん…ではなくて…
"ブラディセーラービーナス"?がいる。血染めのハズが真っ黒ケだw
自慢のセミロングの髪もチリチリw
「どーして私がこんな目に…」
「いいや。ミユリさん、君の闘志は僕達の心の中に蘇り、明日のアキバの力となるだろう。僕達は君を決して忘れはしない」
「テリィ様!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今宵はタッグマッチ(だった)!
コスプレ×プロレスでは、通常は動画配信数などから最適のマッチメイクをAIが行う。
ソレが今宵に限り社長自らがマッチメイカーとなり選んだベストファイトのカードは…
ブラックスーパーガール&バッドバットウーマンvsブラディセーラームーン&ビーナス!
もちろん、スーパーガールとセーラームーンは昨夜のママで、それぞれ姉と…ミユリさんをタッグパートナーに迎えた豪華カードだ!
コスプレ×プロレスとしても、社運を賭けた夢のビッグイベント実現…
で、日米ヒロイン合戦の帰趨は、もちろんセーラー戦士側のボロ負けw
姉妹タッグの連携に翻弄され、セーラービーナスはロープに吊され電流爆破、ムーンはマット中央に仕掛けられてた地雷で"爆死"!
前代未聞の壮絶な試合だっ!
この夜をアキバは忘れないw
第3章 さよならはギブアップの後で
…と逝うワケで冒頭のやり取りに戻るw
「ストリートファイトで闇討ち?しかもレフリー込みで倍の人数で襲うとは…卑怯者!」
え?倍の人数?そのレフリーってのも気に入らないが人数が合わないょ…と見回すと人影の絶えたパーツ通りの街灯の下にポツンと…
「私は、テリィたんの元カノ会長のスピア!義によって助太刀するわ!」
何と新製品のビキニタイプの青いスクール水着を着たスピアの登場だw
話をややこしくしてくれるょな。もはやコントロール不可能なレベル←
今宵のコスプレ×プロレスは素晴らしい絵が撮れて無事に終了。
物販(フィギュアとかw)も終え、スタッフがリングを片付けて…
全てを終えた真夜中のパーツ通り。
路上で売人姉妹と僕達は向き合う。
「待て。先ず、今宵のゲームは最高だった。コスプレ×プロレスの社長として礼を逝う。ココにいる全員(スピア除くw)には特別ボーナスを弾む!」
「えっ?社長?貴方がコスプレ×プロレスの社長?刑事じゃなかったのwでも、ボーナス助かるわ。ありがと」
「その上で、君達姉妹に話があるンだ…あ、あれ?コッチか?ん?や?君は誰?」
話しながら、フト、僕は誰が誰だかわからなくなる。
とにかく、ソコにいる全員が、見事に真っ黒なのだ。
今宵の勝者ブラックスーパーガールとバッドバットウーマンは元々のコスが真っ黒だ。
で、アメコミヒロインに破れたセーラー戦士側も爆煙でコスはおろか素顔まで真っ黒。
まぁスピアだけは、かろうじてビキニだから見分けがつくけど、それにしても群青色←
「と、とにかく!ボーナス弾むから…もう薬はやめてくれ」
「でも、ソレでは生活が!」
「待ちなさい、ハユン」
バットウーマンがスーパーガールを制する。
やはりウーマンが姉でガールが妹かと納得←
僕は、姉と思しき黒影の方を向く。
ココは一気に話をつけてしまおう。
「やろうと思えば君達のアカウントをアクセス拒否にしてコスプレ×プロレスから締め出すコトも出来る。売人だと万世橋に通報するコトも可能だ。でも、そんなコトはしたくない」
「なぜ?」
「君達姉妹が…ヲタクだから」
スーパーガールがハッとした表情を浮かべ、僕を振り向く。
バットウーマンは、元より僕を真正面から直視したママだ。
「コスプレ好きなのは一目でわかる。でも、そんなアメリカンなコスだと、偉大なる明星にして半島を導く革命指導者同志は喜ばないぞ…あれ?もしかして、彼の好みなのか?とにかく!薬はヤメろ。本業で稼げょ」
「…何処まで知ってるの?」
「君達は半島から来た爆弾テロリストなんだろ?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
深夜にビッグイベントを控えた夕暮れ時、僕にスタンのサリィさんから衛星電話が入る。
「あ、テリィたん?あのね!去年"満足組"の腕利き2名がアキバに潜入したの。で、ガード下でメイドエステを始めたんだけど半年で潰れちゃった。テリィたんは逝ったコトある?」
「僕は、ミユリさんを心の底から愛しており、彼女1本だ(実際の回答と異なりますw)で、何だょ?その"満足組"って?」
「"喜び組"の精鋭部隊。でも、息子の代になって解隊の憂き目に遭い、今じゃ全員ウラジオストクやシェムリアップ(カンボジア)の国営レストランで外貨稼ぎをさせられてる。で、アキバには、その2人が派遣されたワケ」
「でも、店が潰れちゃ外貨が稼げナイでしょ?コスプレエステは今、戦国時代で消耗戦だから、いかに国営でも経営は厳しいだろ?ってか、あのメイドエステ、国営だったのかw」
「だから、潰れたの!そんなコトより、先月、関西で警察官僚が車爆弾で殺された。類似の手口から、爆殺したのは通称"紅影組"と思われる。犯行は、弁護士会支援パーティの会場前と逝う大胆さで、マスコミから隠すのに苦労したわ。で、爆弾を仕込む間、ある客が官僚の注意を逸らしてたのだけど、不鮮明な画像しかナイけど、ソレが多分、妹の方」
「ええっ?じゃ爆殺姉妹がアキバに潜入中ってコト?他の国の可能性は?あの姉妹は売人だけど、どっかのカルテルとか?」
「暗殺には、軍隊用のプラスチック爆弾が使われてた。プラスチック爆弾って、どの国も規制が厳しい。入手には資格が要るし記録も残る。足がつくからカルテルは手を出さないわ。ソレに国際条約で必ず爆薬マーカーをつけるコトになってるけど、条約未加盟国である半島には、当然ながら、その縛りがナイの」
「ヤタラと具体的で辻褄の合う仮説だね」
「では、仮説ではなく事実と呼びましょう。帰国したら、姉妹が"紅影組"のメンバーだと特定する情報を教えてあげる。聞けば事実とわかるわ…あ、友軍砲兵の突撃破砕射撃が始まったわ。そろそろ逝かなきゃ。じゃね!GOOD LUCK!」
うーん。姉妹が扱うのは、薬は薬でも爆薬であったかw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
再び話は深夜のパーツ通りに戻る。
「実は、さっき練塀公園に行ってきたンだ。実際に誰かさんが誰かさんを見張ってた植込みに行ってみたら、色々とわかったコトがある」
「な、何ょ?今さら何?」
麻薬、いや爆薬姉妹?の顔に狼狽が浮かぶ。
「先ず、植込みに捜査現場の規制線のテープの切れ端が落ちてて、警察支給の靴の跡がいくつもあった」
「え?万世橋の現場なの?"新橋鮫"に聞けば詳しいコトがわかるカモ。ジュリから頼んでもらおうか?」
万世警察の刑事"新橋鮫"は、ヒョンなコトから僕達の仲間のジュリに頭が上がらない。
ジュリは、スピアを雇っているセクボのヘッドの妹ナンだけど、実は鮫の情婦でもアル。
「いや。練塀公園の住所は台東区秋葉原だ。千代田区神田練塀町に公園はない。前の通りを境に千代田区と台東区に分かれてる」
「ソレ、初耳ナンですけど…ってか、今まで万世橋一辺倒で、私達、上野警察とは御縁が無いンですけど」
「だから、上野警察に話を聞きに逝ったら、数日前の午前3時頃に奇妙な暴行事件が発生してた。ホームレスからの通報でパトカーが急行すると、夜間は施錠されてる練塀公園の中で取っ組み合いの喧嘩があり、ナックルグローブをはめた者同士が殴り合いをしてたそうだ。目撃したホームレスによると、両名とも長い黒髪で胸があったらしい。お?君はいずれも当てはまるな」
僕はバットウーマンを真正面から見据える。
「ところで"紅影組"を知ってるょな?最近アキバに流れて来た"喜び組"崩れの爆弾魔だ。関西で車爆弾を使った暗殺をやったとかで、外事警察が大規模な都市型テロの可能性を警戒してる連中だ」
「喧嘩してたのは、その"紅影組"なの?」
「わからない。パトカー到着と同時に両者共に姿を消したからな。ただ、外事のリクエストで、現場は鑑識が入る騒ぎになったそうだ。タダの喧嘩の現場にしちゃ異例の措置だ」
僕が合図すると、真っ黒けセーラー戦士+スピアが爆薬姉妹を取り囲むように散らばる。
「何?何のつもり?私はソンブラ・ロハなんて知らないわ。そもそも何語なの?」
「あ。もう1つ、話すのを忘れてた。誰かが植込みに隠れてた例の写メだけど、彼女の双眼鏡は、売人姉妹のアパートとは逆の方を向いてた。つまり、去年竣工したばかりの高層ビル"the top of NERIBEI"の方ナンだけど」
「だから何?そんなビル、知らないわ」
「おかしいな。僕には、アキバの昭和通り側にヤタラと明るい友人が多いンだけど、今朝、コスプレ前の君達に、とてもよく似た2人組がパン1斤ほどの大きさのモノを"the top of NERIBEI"に持ち込むのを見てる。何か思い当たるフシはないのか?そーか。人違いだったか。うーん」
僕に合わせ、セーラー戦士+スピアが一斉に腕を組んで思案顔をスル。
真夜中のパーツ通りで包囲され、逃げ場の無い姉妹が顔面蒼白になる。
第4章 氷(河)期に備えよ
結局ハウンとハユン姉妹(あ、姉の名はハウンだった)の爆破先は"the top of NERIBEI"に入っているスタートアップだったらしい。
つまり、姉妹はフリーの爆弾魔?となって、闇の世界で生きるコトにしたワケだね。
ゴルゴ13の爆弾魔版と逝う感じ。報酬次第でどんな爆破も請け負うと逝うお仕事だ。
で、栄えある?最初の仕事先に選ばれたのが"the top of NERIBEI"のスタートアップ。
ソコは、一言で逝うと"地球寒冷化"のための技術計算をしている研究所とのコトだ。
そう。"温暖化"ではなく"寒冷化"。
地球の公転軌道の形や自転軸の傾きは、木星重力の影響などから周期的に変化している。
このため、地球へと入射する太陽エネルギーの分布も、超長期的には周期的に変化スル。
その結果、北半球の高緯度地域で日射が減ると雪が溶けズ、氷が拡大し氷期が到来する。
昔、よく雑誌で見たマンモスや原始人が活躍する"氷河期到来"のメカニズムがコレだ。
ソレが人類が生きている間かはともかく、太陽活動は衰え、或いは地球が再び氷(河)期を迎えるコトは、どうやら間違いなさそうだ。
件のスタートアップは、アルゴリズムに拠って"地球寒冷化"の予測を行っていたが、姉妹はソレを妨害するために雇われたらしい。
では、どんな連中が姉妹を雇ったのか?
ソレは、恐らく"宗教保守"と呼ばれるキリスト教原理主義者だ。
今でも、全米人口の半数近くが温暖化を重要問題と認めていない。
ところが、ローマ法王が回勅で地球温暖化の重大性を大々的に認めるようになって以来、彼等は何かと分が悪くなってしまっている。
あ、回勅と逝うのは、カトリック教会の指針となる重要文書のコトだ。
元バウンサーのフランシスコ法王は、革新派として知られ人気も高い。
恐らく自暴自棄になった破産寸前のオイルシェール業者辺りから出た金だったのだろう。
もともと姉妹への支払いも滞りがちだったので姉妹は僕達の爆破中止要請を受け入れる。
え?何で爆破中止を要請したのかって?
だって、薬とか爆破とか、ホントにヤメて欲しいンだょな。台東区側ならともかくサ←
で、再び"the top of NERIBEI"に潜入した姉妹は無事に時限装置の解除に成功する。
その夜、深夜の練塀公園で、僕達は姉妹がタワーから出て来るのを待っていたんだ。
やがて、現れた姉妹の影法師を僕達は無言で出迎えて無言で握手し別れたのだけど…
もしかしたら姉妹は泣いてたカモしれない。
少なくとも出迎えに大変感動してたようだ。
翌日"the top of NERIBEI"の裏のゴミ捨場に誰かのスプレーの落書きが見つかる。
今回のコトを知ってる誰かが描いたのかどうかは定かではナイがソコにはこうアル。
"ヲタクを探すなら周りを見よ"
そして、姉妹は僕達のヲタ友となる。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
翌日の御屋敷@カフェ営業中w
都のSTEP3間近で、まもなくバーも解禁となりカフェ営業もなくなりそう。
しかし…やや?いつも御帰宅は僕だけだったのに今日はヤタラと賑やかだ。
珍しくエラい美人な姉妹が御帰宅中w
美人なハズだょ彼女達は元"喜び組"
姉のハウンが元気よく喧嘩売ってる←
「アンタはメイドをやって何年だっけ?アキバに来る前は池袋にいたンだって?でもね。ソンな程度じゃ何も分からない。色々見た気になってるだけ。私はね。ロリの頃から"喜び組"をやってンのょ」
「その内、私にも分かると?」
「テリィたんとアンタ。そろそろヤバいよ。トドメを刺すのは私かもね」
「受けて立つわ」
ココで、ハユンが僕を振り向く。
東洋の神秘的な微笑?厄介な妹w
「ねぇ、もし良かったらですけど。テリィ様、アメリカンなヒロインのコスプレもお好きですょね?今宵も姉妹タッグでゲームがありますが」
「え?コレはデートのお誘い…カナ?」
「カモ、です」
たとえ、この身が滅び、世界の終わる日が来ようともコスプレ×プロレスのゴングは鳴る。
そして、僕はコスプレ×プロレスの社長なのだ。第3新東京電力社員との二足の草鞋だが。
「ちょっち待って。今朝もね、万世橋の新橋鮫が来て、貴女達姉妹のコトを根掘り葉掘り聞かれたの。エラい迷惑したのだけど」
「あら?貴女は"ムーンライトセレナーダー"ね?社長夫人の座にふんぞり返って。コスプレでプロレスするのは、どうせ初めてナンでしょ?またロープに吊るしてあげるわょ」
「何ですって?貴女こそコスプレ自体がアキバに来てからでしょ?」
「モノホンのレスラーは、全てリングで解決するの。ディーバは引っ込んでて」
「私は、アキバにいる。何処にも行かないわ」
「私と戦う気?」
「だって、コスプレ×プロレスラーはリングで決着をつけるのでしょ?」
「今、やる?」
「あー、いゃ、でも、ミユリさん。もう少し受身の練習とかしないと。キックも喰らい過ぎだし」
僕は、ヒートアップして落とし所を見失った女子2名に助け舟を出したつもりだったが…
2人が揃って僕の方を向く!
凄まじい形相で吠える2人w
「貴方は黙ってて!」
そして、ミユリさんが小声でつけ加える。
「最後にギブを奪うのは私ですから」
おしまい
今回は海外ドラマでよくモチーフになる"マッドレスリング"をネタに、元"喜び組"の美人姉妹、夜はコスプレレスラーのメイド長、コスプレプロレスに興味のあるハッカー、裏世界の実情に詳しい特殊部隊員などが登場しました。
海外ドラマで見かけるNYの都市風景を都のコロナ対策STEP3間近の秋葉原に当てはめて展開しています。
秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。




