お人形《みんなの決意》
「利治!!」
うっ!
え、エクス!お、俺は・・・そうだ、クリアに乗っ取られてて。
シャイト!?ナイト!?ルラン!?
ど、どういうことなんだ!も、もしかして俺がなんか・・・
手に持ったこの、剣で・・・
そして、この部屋ちょっと焦げ臭い・・・もしかして火風剣を・・・
「・・・ロックアイス」
カチ・・・パンッ
「・・・」
・・(どうしよう、ムーンは正気に戻りはじめている。これ以上ムーンのクルースを消費すると、倒れる・・せめて、ムーンの体に触れたらルランのクルースを渡せるのに・・・どうにかして触ることは)・・
「エクス、もう私は大丈夫よ。私も協力する。」
「・・・僕も、もう大丈夫。何をやろうとしてるかは分かるから。一緒に、がんばろ?」
「あ、ありがとう。でも、ほんとに大丈夫なの?」
「大丈夫。ナイトも大丈夫なんでしょ?」
シャイトは、ナイトに向かって首をかしげながら話しかけた。
「あたりまえだよ!」
「まぁ、仲間のピンチなんだからね!がんばっている姿を見て居るだけでは、ひどいでしょ?」
エクスにシャイトは、近寄り手を差し伸べながら少し笑った。
「ふー。あなた達馬鹿ね。ガードが無くなって、ムーンさんもこっちの者、なのに、なぜ協力なんてするのかしら?みんなで、一緒に死にたいのかしら?」
「違う!・・・私たちは、貴方のような人には分からないだろうけど、
私達は、みんな1人1人が完ぺきなわけじゃない。だから、1人1人足りない部分を合わせて、助け合っているの。そのためには、この4人が必要なの!」
クリアに対抗してエクスが言った後、ルランがゆっくりと立ち上がった。
「ルラン!大丈夫なの?」
「うん。あんなにカッコいいエクスの姿見せられたら、俺もなんかしなきゃ恥ずかしいでしょ?女の子たちが戦っているのに、男が倒れてるって。
ハハッ・・・」
ルランはふらふらしながら、苦笑いした。
・・・ルランも立ち上がったし、他の人も立ち上がっている。
なら、今近くにわざと行ってクルースをエクスがルランから俺に渡せるような状況にすればいいんだな。
「火風剣」
「なっ!危ない!」
ルランは、みんなを守ろうと焦っていたが、エクスはルランの手を握りながら、じっとしている。
「わぁ~!エクス、やれ。」
ムーンは、小声でわざとエクスのもとに行った。
「きゃ!」
エクスは、ムーンの体に触れルランの体力をムーンに移すことに成功した。
よし!これで、ルランは復活出来るようになったな。
でも、これで俺のクルースも増えた・・・
そして、俺は意識は戻ったけど、まだ、乗っ取られている状況だ。ホントナイトは、抜けられてけどどうやって俺は、逃げようか・・・
そうだ!柱に寄っかかって、倒れたように見せかけて、俺はそのままずっと、戦いが終わるまで待っていればいいんだな!よし!実行しよう!
「うっ!?」
そういって、ムーンは柱に寄っかかるように倒れた。
「ちょ!大丈夫なの!」
シャイトが、ムーンの近くに行こうとしたが、エクスがシャイトの腕をつかんで、ムーンのところに行くのを止めた。
「今、起こしてもムーンはクリアを倒すまで魔法が解けないだから、今は、クリアを倒そう?」
「・・・分かった。」
ちょっと悲しそうに言ったが、すぐにクリアの方を向いて睨みつけた。
「クリア・・・お前を先に倒す。」
「あら、弱いのにそんなに強気になってしまって・・・フフッ、頭のおかしい人たちね。まぁいいわ、そっちの方が私も戦いやすいわ。」
「スピードナルエイトクラッシュー!」
パラパラパラ ボーン!
「!?」
「シャイニングファイア!」
「・・・」
(シャイトは、大丈夫だけどエクスはちょっと辛いかもしれないわ)
「ナットタイン」
「ブラックナイト」
「・・・どうせその程度ね。」
「対等に戦わないとあなたたちが負ける気しかしないわ・・・というわけで、真似させてもらうわよ。
”スピードナルエイトクラッシュー”」
バラバラバラ ボ~ン!!
周りには、風が巻き付きエクスが出した魔法よりも2,3倍大きくなって、エクス達の方に魔法が飛んで行った。
「!?な、何で、こんなに力が違うの!」
思わず、エクスは飛んで行ってしまいそうになったが、床に足を引きづり、なんとか耐えた。
「まだまだね!”シャイニングファイア!”」
「・・・これは、ゆるい?」
・・(なんでだろ?さっきの魔法は、強かったのに急に力が弱くなった?
もっと、考えると私達って待ってる必要はないんじゃないのか
な?)・・
「ふぅ~、行くわよ!”ブラックナイト!”」
「シャイト!ガード出して!」
「えっ、う、うん。クラッシュガード!」
バン!
クリアの強烈な魔法と、シャイトの皆を守れるガードの衝突により、クリアの家の長い廊下全体に衝突音が響いた。
うっ!うるさい・・・
・・・でも、何でクリアの強いそうな魔法が、シャイトの薄いガードと対等なんだ?普通だったら、クリアが勝つはず。
「・・・あら、こちらは魔法を使っていいなんて言ってませんよ?」
「でも、魔法は使ってわいけないとも言われてません。」
「・・・子供のような、考えね。でも、結局この世界は私の’もの’なの、もっとレベルアップしてから来なさい。”この者たちをもとの場所に連れて行きここの場所の道を忘れさせよ。”」
クリアが言った瞬間、エクスの周りが半径2メートルくらいの円になり、光った。
「えっ!ちょ、ちょっと、ムーンは!?」
涙ながらにムーンの方に行こうとしてた。しかし、中からは出れないようになっていて、シャイトは光の壁に張り付きながら泣くだけしかできなかった。
「いマいく!」
微妙に、魔法がかかった状態で、急いでエクス達のところに来た。しかし、(光の壁があるんだから無理だ。)と半分諦めかけていた。
・・・・・スゥ・・・・・
「ムーンさん、さようなら。」
クリアは、にっこりと笑いながらムーンの魔法も解き5人全員をもとの場所に戻した。




