お人形
アモア・ポエテルと名前が同じだ。
まさか、アモアの姉ちゃん?
そしたら、ここにアモアも来てるのか?
「なぁ、アモア・・・様は?」
「ああ、アモア?知ってたんだ、まぁ、だとしても今日は来てないよ。」
アモアの事話したら、なんか機嫌が悪くなった。
アモアの事嫌いなのか?
でも、姉弟じゃないのか?・・・いや、今姉弟喧嘩してるかもしれない。
そしたら、触れないで置いた方がいいな。
「エクス様、お水を持ってまいりました。」
「・・・あ、ありがとう。ムーン、そ、その方は?」
「ご機嫌よう、私はクリア・ポエテルです。」
「あら、見苦しいところをお見せして申し訳ございません。私は、エクス・ミャートです。」
「あら、女王様でございましたか。」
「フフフッ、あら、ところでムーンとの関係は?」
ぎゅっ
「あっ、そうでしたわムーンさんをください。」
「えっ?」
「・・・あら、どうしたのかしら。私の執事なので、無理ですわよ?
それとも、わたくしのムーンが好きだとも言ったのかしら?」
「はい、言いましたわ。ねぇ、ムーン。」
「えっ、い、いや言ってないですよ!」
「あら、私との付き合いがいやなのでしょうか?」
「い、いや、嫌っていうわけではないのですが。あ、あのわたくしは、あくまで執事という役職ですので。」
「そう・・・じゃあ、私と執事っていう事になるのは?偽執事さん?」
「・・・あら、何を言っていらっしゃるのかしら?この方は、私の正式執事さんですわよ?」
「あら?そちらが何を言っているのかしら?執事はさすがにご主人様の事呼び捨てに、できないわよね?」
「・・・ムーン、あなたがどっちに行きたいか選びなさい。」
「決まっているわよね~ムーン?」
・・・もちろん俺は、エクスの方に、うっ!?
な、なんだ?か、体が言うことを聞かない・・・
いた!イタイ!何なんだ?この状況・・・
「オレハ、クリアサマニツイテイキマス。」
「・・・そう、ムーンがそういうのであれば、私は止めません。しかし、シャイトや、ナイト、ルランにも言いなさい。あのお三方は、あなたのお友達でしょう?」
「イヤデス。オレハ、ハヤククリアサマニツクシタイノデス。」
「ふふ、さぁ、捨てられた女王様、せいぜいムーンさんを取り返せるくらい、頭よくなって下さいね?」
「・・・そうね、あなたよりも確実に強くなるわ。しかし、やはり仲間たちにあいさつさせるのが、礼儀というものでは、無いのでしょうか?」
「あら、私の家ではそんな可哀想な規則ないですよ?嫌って本人が言っているのですから。合わせなくていいのでは?」
「なるほど、ではわたくしは、ここでお友達を待っているので。」
「あら、そうなの?可哀想な女王様、ごきげんよう。」
な、なんなんだ?
俺は、エクスのところに!しゃ、喋れない・・・
これは、なんかの魔法か?
それとも、錬金術?
痛いところは、無いのに・・・痛いというか、辛いの方があっている感じだ。
「・・・やっと、私のお人形になってくれたわね?」
「ハイ、オレハイッショウクリアサマノチカクニイマス。」
「あら、そう?じゃあ、ここが今日からあなたの家だから。」
「あっ、そうだここに、あなたの名前を書いてくれないかしら?」
ガタ~ン!!
「ちょっと、待ちなさいよ!」
「あら、勝手に家に押し込んできて、誰なの行儀の悪い方は?」
「行儀が悪いのは、あんたの方じゃない?」
「そうだよ!勝手に、ムーン連れだして!」
「あら、双子ちゃん?可愛いわね~こっちに双子ちゃんだけ来たら、ムーンさんを、そちらに渡してあげますわ。」
「えっ!ほんと?・・・じゃあ、行ってくる!」
「えっ?ちょ!」
「ふふ、いい子ね!いい子いい子!」