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6話:ラピス3歳

 ラズリに【魔力探知】と基礎的な防御方法【魔防障壁シード】を反復練習する事、月日は流れ俺は3歳になっていた。

 まだ所々噛んでしまうが言葉を話せるようになっており、そこまで速く動ける訳でないが歩けるようにもなっていた。

 これで多少自由に歩き回れる。パパかママに見つかったら抱っこされて、元の部屋に引き戻されるが、しょうがない。

 初めて立った時とか言葉を言えた時とか、パパとママは親バカぷりを発揮していた。家中が大騒ぎで食卓には誕生日でないのに、豪勢な料理を並んでたのを覚えてる。

 3歳の俺のステータスだ。補正内のランクが上昇してる。成長というより元のランクに戻ってると言った方が正確か。


 ・名前:ラピス・グレィープニル

 ・性別:女

 ・種族:人間

 ・職業:魔法少女

 ・レベル:1

 ・年齢:3歳

 ・HP:S(B:3歳児補正)

 ・MP:SSS(A:3歳児補正)

 ・攻撃:SS(C:3歳児補正)

 ・防御:S(D:3歳児補正)

 ・魔攻:SSS(D:3歳児補正)

 ・魔防:SS(C:3歳児補正)

 ・俊敏:SS(C:3歳児補正)

 ・運:S

 ・固有武装:魔法少女の神珠

 ・技能:鑑定、開示オープン、隠蔽、幻影、魔法制御、剣能、変身

 ・魔法:無、炎、水、雷、土、風、闇、光、神聖

 ・称号:グレィープニル家長女、転生者

 ・加護:剣神、魔法神



「パパ、お願いがあるのでちゅ」

「うん?なんだい?ラピスの頼みなら何だって聞いてあげるよ」


 可愛い娘に頼まれて嬉しくない男親はいないだろう。パパであるガイスも例外でなく、デレデレ顔で俺の目の前にいる。

 満面笑顔と可愛い仕草をすれば、この通りにパパは騎士隊の部下に見せられない程にデレデレとなってしまう。

 ただ、中身である俺はオッサンだ。まだ転生してから3年しか経っていないので、まだ女性(まだ幼女)の言動や仕草に馴れておらず四苦八苦している。


「ワタシに剣の稽古をつけて欲しいのでちゅ」

「け、剣の稽古だって?!ラピスには、まだ早いとパパは思うな。祝福を受けた後だって遅くはないはずだ」


 祝福━━━━━子供が5歳になる年に教会にて神父が【女神の宝珠】にてステータスを確認する事。主に職業を重要視する。ステータスに記されてる職業によって将来を大きく左右されるからだ。

 原理は不明だが、最低で5歳になる年でないと【女神の宝珠】が作動しないらしい。というよりも千年前か百年前か定かでないが、『4歳以下は祝福をやってはいかぬ』と神から天啓を授かったらしく、それ以降4歳以下で祝福を試していない。


「パパ大丈夫でちゅ。パパの言う事を聞くでちゅから」

「う~ん、でもな~」


 ラピスの頼みに渋るガイス。いくら可愛い娘の頼みでも、ケガをさせたくない。常識的に考え祝福前に練習させても、その職業と見合ってなかったら無駄になる可能性もある。

 それを危惧して俺のパパ―――――ガイスは躊躇してしまってる訳だ。およそ二年後であっても、まだ小柄な俺に負担をさせたくないのだろう。


「あなた、ラピスにやらせてはいかがですか?」

「アリア……………」

「ラピスにも何か考えがあっての事だと思いますわ。可愛いラピスが頼んで来てるのですよ?」

「……………コクコク………………よしラピス、パパの言う事はちゃんと聞くのだぞ」

「はい、でちゅ」


 ママありがとうと心の奥底で感謝を言う。でも、錯覚だったのだろうか?ママの背後に何かいたような気がする。それを見たパパは、すんなりと俺の頼みというよりママの言う事を聞いた感じだ。


「ラピスには、まだ重いだろうから……………この小型の木剣で練習しよう」


 パパが手渡して来たのは、木の棒を簡単に削っただけのものだ。確かに軽いが軽過ぎないか?これでは相手に大したダメージを与えられない。

 まだ3歳である俺には、ちょうど良いと思われても仕方ない。だけど、俺的にはもっと重く硬くても良いと思ってる。例えば……………そう、修学旅行でお土産に買うような木刀が良いかもしれない。

 あれ?修学旅行って何だ?頭に浮かんでは一瞬で消えてしまい思い出せない。首を傾げ数秒考えるが、ダメだった。


「具合が悪いのか?!」

「パパ大丈夫でしゅ。ワタシは元気でしゅ」

「そうか………………なら、良いんだが」


 首を傾げ数秒考え事をしていた様子が、何か具合でも悪いと思ってしまったらしい。パパとママは俺を過保護過ぎると思う。特にパパだ。

 俺が転生━━━━もとい産まれてから激甘で心奥底ではいい加減にウザいと思ってる。だけども、反対に尊敬してたりもする。

 このエリュン王国では有名な最強の剣士で剣鬼ガイスとして二つ名があり自国では国民から尊敬の念を抱かれ、反対に他国では恐怖の対象として恐れられてる。


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