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36話:ラピスのステータス公開

 ・名前:ラピス・グレィープニル

 ・性別:女

 ・種族:人間

 ・職業:魔法少女

 ・レベル:1

 ・年齢:5歳

 ・HP:S

 ・MP:SSS

 ・攻撃:SS

 ・防御:S

 ・魔攻:SSS

 ・魔防:SS

 ・俊敏:SS

 ・運:S

 ・固有武装:魔法少女の神珠

 ・技能:鑑定、開示オープン、隠蔽、幻影、魔法制御、剣能

 ・魔法:無、炎、水、雷、土、風、闇、光、神聖

 ・称号:グレィープニル家長女、転生者

 ・加護:剣神、魔法神、料理神


「「「「……………」」」」


 神父が叫んだ事で、私(俺)が全属性持ちだとバレたが職業に関しては何と説明したら良いのか困ったらしく、いきなり私(俺)のステータスを公開しやがった。

 ここには個人情報保護法はないのかと言いたくなるが、まぁ先にアテナのステータスを見てるから何も言えない。それに【隠蔽】を忘れた自分にも非はある。


「これは凄まじいな」

「ラピス凄いの」

「いやはや普段から強いと思っていたが、ここまでとは。我が部下が負ける訳だ」


 私(俺)のステータスを見て畏怖を覚えるかと頭に過ぎったが考え過ぎであったか。

 最初は驚いていたものの今までの行動で納得してる様子だ。アテナに関しては私(俺)を自分の事のように喜んで胸を張って、しまいには抱き着いて来る始末。


「もっと怖られると思ってました」

「なに、いつも訓練の状況を伝えて貰い知っておるのだ。今更怖がる必要もあるまい。それに民が怖くて王なんかやってられるか」


 流石は国王様。つい、嬉しくて涙が出て来てしまった。この人が国王で良かったと心の奥底から思える。


「オレの娘なんだ。親が娘を怖がる道理はないだろ」

「グスっ、パパぁ」


 何故か知らないけど、今のパパは格好良いと思える。本当は嫌だけど、パパのハグを素直に受け止める。


「国王陛下失礼致します。リリ第一王女殿下がお戻りになりました」

「そうか、玉座の間へ参れと伝えろ」

「はっ!」


 およそ二年前の食事会で一度会ったきりだ。ただ黙々と食べるだけで口を聞いてはいないが、アテナと似て美人な印象が残っている。


「父上、只今戻りました」

「リリか。先程、アテナの職業選定の儀は終わったところだ」


 もし間に合っても無関係な者は立ち入る事は許されないが、態と遠回しにいう。


「それで隣にいる者は誰じゃ?」

「お初にお目に掛かります。私めはリリ王女殿下と共に冒険者ハンターをしていますカイト…………カイト・バイデンバーグと申します」

「カイトは私と一緒にパーティーを組んでるの。彼の職業は錬金術師の最上位職である黄昏なのよ」


 黄昏という言葉に玉座の間にいる誰もがザワザワと騒ぎ出す。黄昏と言えば、誰だってお伽噺だと笑い出すだろう。

 子供でさえ知ってるお伽噺だ。そんな神話級な職業を持つ少年が、いきなり第一王女が連れて来たとすれば、この場がザワザワとざわつくのも無理はない。


「静まれい。さて、それは本当なのか?冗談では済まぬぞ」


 王城でしかも玉座の間にて冗談を話すのは許されない。それも国王陛下の前でだ。他の場所ならまだしも不敬罪により死刑も有り得る話。


「はい、それは誠にございます。その証拠に私めのステータスをご覧に戴ければと」

「ふむ、良かろう。おい誰か《裁定の水晶》を持って参れ」

「いえ、それには及びません。【ステータス開示オープン】」


 何もない空間にゲーム画面に出てくるような透明なウィンドウが出現した。


 ・名前:カイト・バイデンバーグ

 ・性別:男

 ・種族:人間

 ・職業:黄昏

 ・レベル:55

 ・年齢:15歳

 ・HP:B

 ・MP:SSS

 ・攻撃:C

 ・防御:D

 ・魔攻:S

 ・魔防:B

 ・俊敏:C

 ・運:S

 ・固有武装:素材の次元鞄

 ・技能:鑑定、開示オープン、隠蔽、魔法制御、アイテムマスター

 ・魔法:錬成魔法

 ・称号:冒険者ハンターA、商人B、錬金術A、鍛冶C、薬剤B、転生者

 ・加護:錬成神、料理神


「ふむ確かに黄昏じゃな。だが、黄昏にしては平凡過ぎやしないか?冒険者ハンターなら十二分にやっていけるレベルじゃと思うが」 

「父上、お忘れですか?黄昏は錬金術師の最上位職だと。つまり、アイテムを作り、それを使ってこそ真価を発揮します。私が、それにどれだけ助けて貰ったのか。数え切れません」

「リリ、それは言い過ぎ」


 殿下と付け忘れてタメ口になっている黄昏であるカイト。もしかしてリリ王女殿下と恋仲なのかと、ラピスは二人を見詰めながら、そう考える。


「それもそうじゃな。それにしても今日1日で転生者を二人も見るとはのぉ」 

「転生者?」

「いや、何でもない」


 国王陛下は口を噤んだ。

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