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15話:前世の本名

「そ、そんなナイフ知らないです」

「そうですか?では、ガロウ・ステルバンという男を知りませんか?」


 ガロウ・ステルバン。その名前を聞いた途端、ビクンとラピスの体が跳ね上がった。

 何故その名前をアイル先生が知ってるのか?疑問の声が挙がるが、その前に私(俺)が反応してしまった事で知ってる事をバレてしまった。


「ふぅ、どうやら知ってるようですね」

「にゃ、にゃんの事ですか!」

「動揺しすぎて噛んでますよ」


 だって、動揺しなかったら私(俺)の肝はどんだけ厚いという話だ。

 私(俺)が、こんだけ動揺したのはアイル先生が言った名前は、私(俺)の前世の名前だからだ。


「くっ、はぁ~。降参だ。俺の前世の名前はガロウ・ステルバン。そのナイフ━━━魔道具にも見覚えがある。俺が、使った物と同じだ。それと、アイル先生……………あんたは何者なんだ?」


 前世の俺に森精族エルフの知り合いなんていないはずだ。

 冒険者ハンターに成り立ての頃なら、パーティーを組んだりしたが、その中にも森精族エルフなんていなかった。


「やはり、ラピス様がガロウ様の転生者という事ですか。私の正体は口止めされてるので、教え出来ません。ただし、2年後に教え出来るでしょう」

「ふ~ん、まぁいいや。俺が転生者って気付いたのは、やっぱり」

「えぇ、称号に転生者と出てますから」


 やっぱり、常時的に【隠蔽】を掛けて置こう。


「転生者って少ないと思うけど、俺以外にもいるのなら何でガロウって分かった」

「この時代から、およそ+-100年の間に勇者以外の転生者はガロウ様以外確認されていないのです」


 なにっ!勇者以外だと私(俺)しかいないのか!うん?ちょっと待て、何でそんな事が分かるんだ!


「それは、ノーコメント。まだ、話す事は禁じられてます」

「誰に?誰の命令で動いてるんだ?」

「それもノーコメント。先程の答えに類似してるので答えられません。ですが、二年後に分かるでしょう」


 また二年後か。二年先には何があるのか?うん、今考えても分からない。

 アイル先生に詰め寄っても答えないだろう。


「アイル先生、質問良いか?」

「はい、何でしょうか?」

「やっぱり、ステータスを隠しておいた方が良いか?」


 前世の記憶を辿っても現在の自分のステータスは異常だと思ってる。でも、勇者や聖女等の特別な職業に就く者は、それ限りではないらしい。


「そうですね。【隠蔽】を持ってますね」

「はい、持ってる」


 これでアイル先生の【鑑定】を妨害してたのだから当然分かっている。


「それを応用してはどうでしょうか?おそらくは、ステータスを実際もモノと異なるように見せる事も出来ると思います」


 まぁ知っていたけどね。でも、やはり私(俺)のステータスが異常なのはアイル先生の反応から見て分かるように変えるべきだ。


 ・名前:ラピス・グレィープニル

 ・性別:女

 ・種族:人間

 ・職業:魔法少女

 ・レベル:1

 ・年齢:3歳

 ・HP:S(B:3歳児補正)

 ・MP:SSS(A:3歳児補正)

 ・攻撃:SS(C:3歳児補正)

 ・防御:S(D:3歳児補正)

 ・魔攻:SSS(D:3歳児補正)

 ・魔防:SS(C:3歳児補正)

 ・俊敏:SS(C:3歳児補正)

 ・運:S

 ・固有武装:魔法少女の神珠

 ・技能:鑑定、開示、隠蔽、幻影、魔法制御、剣能、変身

 ・魔法:無、炎、水、雷、土、風、闇、光、神聖

 ・称号:グレィープニル家長女、転生者

 ・加護:剣神、魔法神

 

 このステータスを次のように変えてみた。


 ・名前:ラピス・グレィープニル

 ・性別:女

 ・種族:人間

 ・職業:魔法少女

 ・レベル:1

 ・年齢:3歳

 ・HP:E

 ・MP:C

 ・攻撃:E

 ・防御:D

 ・魔攻:E

 ・魔防:D

 ・俊敏:E

 ・運:D

 ・技能:魔力制御、剣能

 ・魔法:炎、水

 ・称号:グレィープニル家長女


 まぁこんなところだろう。これで誰がどう見ても3歳児のステータスだ。魔力を高く設定したのは、既に計ってしまってるからだ。

 低く設定し過ぎると逆に怪しまれる。


「これでどうだ?」

「まぁ良いでしょう」


 ふぅー、何気に疲れた。ステータスを擬似的に書き換えただけなのに、MPがごっそり持っていかれた感覚がある。

 前に弄った事はあるが、ここまで持っていかれてはない。そういうば、ラズリに手伝って貰ったような気がする。

 今回は、自分だけで行ったからこんなにもMPを、ごっそり持っていかれたのか?


『マスターの考えてる通りです』

『うおっ!急に話し掛けるな。驚くだろ』

『すみません。マスターの考える通りワタシが、マスターの魔力制御を補助致しておりました』


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