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妖精族に転生した元男の私は勇者達からスキルを回収する  作者:
1章 ポンコツ気味の女神からの信託と勇者一行
9/58

人助け

昨日投稿できなくてすみません。m(_ _)m

メルナとベルと別れてから1日がたった。


 今の時間は正午位で特に大きな問題無く進んでいたのだった。


 ……数分前までは。


 そして今、私は目の前の状況をどうすれば良いのか、困っている。


「へへっ、それで良いんだよ。」


 あからさまに柄の悪い男達が、馬車を無理やり止めていた。


「おっ、お願いします。命だけはお助けください……」


「こっ怖いよ、おかあさん!」


 馬車の中からは、老人と若い労働者が殆どだったが、一番目に止まるのは唯一の親子だった。


 「うっせえぞ!クソガキが!」 


 子供の方はまだ一桁ほどの少年で、突然襲って来た大男を完全に怖がっていた。


 「ふぇぇぇん!!」


 


「子供に暴力を振るのはやめてください。」


……おわかりだろうか。


そう、私は盗賊に襲われてる馬車を見つけしまったのだ。


「…助けるべきなのか、それとも見なかったことにして進むべきか…」


普通ここは助けるべき所だが、なぜ私は助けていないかと言うと、そこにはある心配事があるからだ。




















「良い匂いがして、つい買ってしまった…」


そう言いながら私は牛肉の串焼きを食べながら歩いていた。

串焼きからはなんとも言えない香ばしい良い匂いがしている。


「これで今持っているお金は…鉄貨5枚、貰った銀貨1枚ほぼほぼ使いきってしまった…

はぁ、もしかするとと考えて、干し肉を1キロも買ったのが間違いだったな…」


そうぼやきながら歩いていると近くの冒険者と思われる20歳位の若い男と、4.50歳のおじちゃんが世間話をしていた。


「そういやぁ、最近ここ辺りでそれなりの規模の盗賊が出没しているんだって?」


「…ああ、面倒なことにな。反抗しなければ殺したりはしないようだが、盗賊どもは俺達冒険者は生かさないからな、見つかったら殺されちまうからこっちは商売あがったりだよ。

しかもその盗賊どもは仲間意識が変に高くて、仲間を殺した奴らをしつこく襲ったりするからこれがまた面倒なんだよ。」


(へえ、盗賊ねえ。

私は襲われる事は無いけど、襲われている人がいたら…まあ、しつこく襲われるのは嫌だけど状況によって助けてあげるか。)


そう思いながら私は近くの路地裏に入り、“認識阻害„を自分にかけて、空に飛び立った。
















そして今に至る訳だ。


「しかも、もう近くに盗賊の本隊が来ているんだよね…30人も。

 ホント、これだけの人数よく集まったなぁ。」


 そんな事を考えている時、事件は起きた。


 「うわっ」


盗賊に捕まった子供が転んだのだ。


しかも、ただ転んだだけでは無くさらに、一ヶ所にまとめてあった荷物にぶつかってしまい、それが原因で荷物はそこ辺りにばらまかれてしまった。


「このやろう!」

 

 様子を全て見ていた盗賊の1人が怒りに身を任せて、剣を腰から抜いて子供に斬りかかろうとした。


 唯一防ぐ事ができそうな、若い労働者達は他の少し離れた所に連れて行かれていて、付近にいたのは到底助けられそうに無い老人と子供の母親しかいなかった。


「……!ああもう!」


 私は悪態をつくと、“魔法収納袋„から“マナスナイパーライフル„を出し、子供に斬りかかって来た盗賊の男の頭に攻撃を当てたあと、念のために自分の顔とかが見られないように、外套付きの上着を取り出してを着た。


「なん…人間か!?あ…」


 どうやら攻撃地点が運よく見えた一人がこちらを指指そうとしたが、その前にまた頭にライフルを命中させた。


「うそ…」


「うぁぁ…」


 さらにそのあとも、どんどん容赦無くマナスナイパーライフルで撃ち抜いて、馬車を襲った盗賊九人を1分あまりで全滅させた。


 「何が起きているの!?」


 「神だ…神が私達を助けてくれたんだ…」


 「……あいにく私は女神なんかじゃないんだよね。」


 助けられた人の声が何とか聞こえた私は小声で返しを呟きながら、こちらに向かって来ている盗賊を迎え撃つために盗賊の集団がいる方向に銃を向けた。


 狙撃地点が見つかってしまったのだ。


 「…爆発系の魔法を使って全滅したい所だけど、ここで使ったらめちゃくちゃ目立つから…はぁ一人、一人倒すしか無いのか。」


 そう呟くとスナイパーライフルを構えた。


 本来なら、スナイパーは見つかればその場から離れるのが定石なのだが、移動している時間があるのなら、一人でも多く当てた方がまだマシだと考え、敢えて移動はしなかった。

 

 「…結構ギリギリだけどっ…」


 私は出力を最大近くまであげると、スコープを覗いて引き金を引いた。


 私が放った“マナスナイパーライフル„は、ものすごいスピードで飛んで行って弓を持っていた盗賊の胸辺りに当てた。


 いきなりバタリとその場で倒れて死んだ仲間を見て、動揺している盗賊にさらに追撃を掛け、パニックに陥った盗賊達を一方的に狙撃をする戦いになった。


 しかも途中からは、仲間意識が高いとか言われていたのに、仲間を盾にして逃げたり、パニックになり同士討ちを始める奴もいたりして、結局のところ一人も私に近づく事なく終わったのであった。


 そして、盗賊達はものの十分もせずに殆どのメンバーが死亡したのであった。


 「……疲れた……」


 そう小さく呟くと自分に認識阻害の魔法を掛けて、首都を目指した。








魔法収納袋についての補足


魔法収納袋は袋にエンチャントをかけて見た目よりもたくさんの道具を入れる事ができる魔法道具

だが、作った人によって収納をできる量が決まっていて (クロノスの作った魔法収納袋意外)また生き物を入れる事はできない


ちなみにこの道具は、魔法を中に入れる事はできないので注意を





認識阻害の魔法についての補足


認識阻害の魔法はその名の通り、掛けた対象を見えなくする魔法である


しかし、この魔法は近くに攻撃が飛んでくる、または接触すると見えるようになってしまう、大きな欠点がある

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